エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

町内 ホタル観察会

2019-06-26 | 教育を考える

晩酌を終え、毎晩ホタルの発生状況を見てきた。

こどもたちにホタルの光を見せたい思いで観察会を開いた。

土曜の予定が、夕立で中止になり、今晩実施した。

こどもたち14~15人と親とホタルを探した。

  

 

30年ぶりにホタルが出始め、今年は4年目になる。

何とかホタルが生息できる町にしたい思いと、簡単な保護のための必要要件を話した。

資料を準備したが、大人用で、家に帰って一緒に学んでもらうようにした。

資料には、・ゲンジボタルについて ・ホタルの一生  ・町内のホタルを守ろう ・保護のため必要なことなど、

そして、小生の昔の一文 「小さな生きものと共生する豊かさ」を添えた。

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小さな生きものと共生する豊かさ   (2017.2.26)

   昨年のこの時期、町内の水路に30年ぶりにホタルが戻り喜びに沸いた。思いがけない30年ぶりの懐かしい癒しの光だった。

 下水道の普及により流れがきれいになり、消えた水辺の生き物も帰ってくればと願いながら、春先の一斉清掃でも、この水路の川ざらいを自粛していた。

 今年もあの仄かな灯りを見たくて、数日間、ホタル探しが夕食後の日課となった。先日、やっと微かに点滅するゲンジボタルの灯りに出会うことができた。本当に嬉しかった。

   思えば、町内にわずかに残っていた田んぼも徐々に宅地化され、小川のせせらぎはU字溝に変わり、田んぼのビオトープもアスファルトに覆われてしまった。

  それまでの豊かな水路からは、突然ドジョウもサワガニも消えてしまった。いまもって残念でならない。

  ホタルの灯りを見つめながら、町内に残るわずかな自然を保全し、小さな生きものとのささやかな共生をめざしたいと思っている。

 それこそが豊かな住環境に違いない。

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8時を過ぎるころ数匹を発見、注意点を話しながら皆で観察した。

そのうち次々に発見、雄の飛び交う姿も観察でき、多いに盛り上がった。

何より、こどもたちの好奇心旺盛に見つめる姿が嬉しかった。

 

ピンボケホタル

    

 

 


自然観察 「いろいろな葉っぱ」 

2019-06-22 | 教育を考える

 小学校で「自然観察」の授業をすることになった。

放課後の子どもクラブとは別に、希望するこどもたち1年生~3年生の30人ほどだ。

「虫の話し」をと依頼されたが、教室では難しいと思い、近くの林へ行きたいと考えていた。

やはり、自然に興味を持たせるには、自然の中で現物に触れることが必須と思う。

幸い、世話役のIsiさんの配慮で、2,3回はバスを手配してくれた。
 

問題は、教室での一回目だ。開講式も兼ねていたので正味1時間、勝手も分からず引き受けたが、正直、教材の内容には苦慮した。

テーマを「はっぱのかんさつ」とした。

   

 自然観察」について話す導入段階として、自己紹介を兼ねて、・自然、・生きもの、・植物、・昆虫などについて、写真を準備しながらのお話し。

初めから、あちこちから質問やら感想やらが飛んできた。思いも寄らない活発なこどもたちにちょっと圧倒された。

 すぐに活動に入った。いろいろな葉っぱをスタンプで写す作業だ。

外へ出て葉を採ってが望ましいが、雨を心配して我が家から葉っぱをいっぱい準備してきた。それぞれに熱中して作品を作った。

 まとめは、スタンプで写したプリントと、現物を見比べての観察。気づいたことを書かせた。

話しているときに茶々が入り、思うことを十分は話せなかった反省が一つ。

また、板書するほとんどは「ひらがな」を、そして、元気すぎる子どもへの対応なども・・・。

考えてみれば、元気で!楽しく!で良いと思う。難しいことは後でも良い。

①いろいろな葉っぱがあることを知ってもらうこと。

②少しでも興味が湧いてくれれば・・・。

   そんな願いは達成できたかと思う。       授業の評価 70点くらいか。(2019.6.28)


自然観察の下見

2019-06-13 | 教育を考える

 

小学1~3年生の自然観察授業を引き受けた。30名程度だ。

1時間30分の授業が3回だが、始め1回は教室で。

教室で、黒板や写真では肝心の五感を使った観察は無理、1回目は、出来れば構内の植物の観察を考えている。

依頼者のIsiさん、2,3回目は車を手配してくれて、野外観察が出来そうだ。

2回目以降についても、時間の関係もあり近くのA地区あたりを思い浮かべた。

思い立ったが吉日、1年ぶりのA地区へ様子見に。

やはり虫は少なかった。

植物は動かない。植物はある程度計画的に指導できるが、生きものはそのとき勝負もある。

 

まだ、ヒメシジミは早かった。いつも見かけるモリアオガエルも白い塊は見られなかった。

以下それぞれが指導対象になるだろう。 

           ハルジョンからヒメジョオンへ                         クルミ 育つ

   

    コチャバネセセリ

   キタキチョウ    コウリンタンポポ開く

ゴイシシジミ産卵   ササコナフキツノアブラムシを探す根気強さに閉口しながら撮影 

   

   

池の畔では  スイレン  オタマジャクシ メダカ  クロイトトンボ エゾイトトンボ モノサシトンボ  などなど 教材はいくらも

 ハラビロ ♀   

   クロイトトンボ

 羽化したてのモノサシトンボ エゾイトトンボ

  

 

あれほど忙しかった町の仕事だったが、4月以降さらに忙しくなったような気がする。

まあ、いいか!好きなことなんだから。      6/12 


「森で遊ぼう」始まる

2019-05-19 | 教育を考える

5/18(土) 今年初めての「森で遊ぼう」があった。

このボランテイア、お手伝い参加6年目になる。

1回目の内容は、①林業体験とキノコの植菌  ②サツマイモ・カボチャ・落花生植え付け  ③生きもの観察。

         

         

      

    ヒトリシズカ アオダモ   ちょっと変だ。何の卵?

 

今年は、毎回のテーマの合間に、1年間共通のテーマ「生きもの観察」を実施することになった。

いつしか昆虫老人になった小生がプロデュースを担当することになった。

いろいろ考えながら、何とか終えた。

あれもこれも話したいことがあり、思うようにはできなかった。自己評価30点か。

「生きもの観察」第1回の反省をまとめてみた。

絵になる風景。大自然の中に黒板。賢治の世界を思った。

森の中の黒板  ビオトープで観察


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 「森で遊ぼう」の初めての実施なので、

その意義 (森:黒板で、机に向かってでなく、自然の中で) (遊ぶ:実は学びで、現物からの体験、仲良く、何故かを考える)を確認した。

また、年間の共通テーマ「生きもの観察」の目的として、生きものの姿や行動を観察しながら、

 ・自然の素晴らしさを体感する。 ・身近な自然に興味を持ち、 ・自然を大切にする大人になって欲しい願いを話した。 

次ぎに、観察パターン〈・採集 → 観察 →考える〉について、それぞれの要点を挙げ、観察活動に移った。

今回は金堀ビオトープの生きものを(採らないで)観察した。

アカハライモリ、アメンボ、マツモムシ、ガムシ、トビケラ、カゲロウ、シオヤトンボ、ニホントカゲなどを見つけた。

観察時間が短かかったが、子ども達は生き生きと興味深く観察していた。

それぞれに観察記録用紙にまとめた。
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帰路,Taka先輩と、Iga先輩とを、筒咲きタンポポを見に案内した。

その後、咲き誇るコンロンソウを鑑賞した。 お二人とも周知の林だが、はじめて知ったとのこと。

  

充実した一日だった。

前日、急に体調崩す。血圧が急低下、79~41しばらく上がらず、救急車も考えた。

何とか18日を迎えた。

また、家族に心配をかけてしまった。


美しく生きた先人 徳高き 秋月悌治郎

2018-09-25 | 教育を考える

 

 中野孝次著『「生き方の美学』を読み、美しく生きた先人と徳について考えている。

著書は、今や死語となっている高潔、廉恥、無私などの徳目をテーマに、徳の体現者として会津藩士・秋月悌治郎を挙げている。

熊本五高で同僚だった小泉八雲が彼を「神様のような」人と呼び尊敬したことや、熱意ある教育者として学生に慕われたことを書いている。

彼の誠実な人物像や波乱の生涯は、中村彰彦の著作「落花は枝に返らずとも」でも知ることができるが、

彼の残した「北越潜行」の憂い悩む心情にはいつも切なく胸を打たれる。 

最近、小・中学校で「特別の教科 道徳」の実施が決まったが、単に処世術であってはならない。

義に殉じた戊辰戦争から150年、人として最も尊い徳について、あらためて郷土の徳高き多くの先人に学ぶことの意義を確認したい。

秋月悌治郎のたたずまいが浮かんで来た。

 

「北越潜行の詩」
有故潜行北越帰途所得   会津  秋月胤永
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行無輿兮帰無家 行くに輿無く 帰るに家無し
國破孤城乱雀鴉 國破れて 孤城雀鴉乱る
治不奏功戦無略 治は功を奏せず 戦は略無し
微臣有罪復何嗟 微臣罪あり 復た何をか嗟かん
聞説天皇元聖明 聞くならく 天皇元より聖明
我公貫日発至誠 我公貫日至誠に発す
恩賜赦書応非遠 恩賜の赦書は 応に遠きに非ざるべし
幾度額手望京城 幾度か手を額にして京城を望む
思之思之夕達晨 之を思い之を思うて 夕晨に達す
憂満胸臆涙沾巾 憂は胸臆に満ちて 涙は巾を沾す
風淅瀝兮雲惨澹 風は淅瀝として 雲は惨澹たり
何地置君又置親 何れの地に君を置き又親を置かん 

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鶴ヶ城三の丸の詩碑    束松峠の詩碑


 (参)拙ブログ  「束松峠の詩碑」 https://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/s/%E6%9D%9F%E6%9D%BE%E5%B3%A0

        「神のような人 秋月悌次郎」     
              https://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/0d6cbe95f4879840ef2d14b66c011010


森で遊ぼう 事前調査

2018-07-10 | 教育を考える

今週土曜日の「森で遊ぼう」(第3回)の準備、事前調査があった。

西日本の豪雨災害が傷ましいが、昨日は九州から中国、東海さらに関東・甲信越まで一挙に梅雨が明けた。

多忙だが、前回欠席したこともあり参加を決めた。

ビオトープ前のひろばはアキアカネの群れ、オオムラサキの雄姿も消えた。

今回のテーマは、「森の宝探し」と、「森のアート作り」だ。

  畑に電気柵新設

 

   

メモには  《タムシバ、オオバクロモジ、ニオイコブシ、ツクバネ、ウグイスカグラ、アオハダ、マンリョウ、

      ヒメウスノキ、タカノツメ、コシアブラ、イトツツジ、ナツハゼ、クルマバハグマ ・・・・。》

     クマの爪痕 ウワミズザクラの実が大好き

ドクガの仲間       ツクバネ

  ドクダミ総包片 7枚、3枚も

 裏がとても白い  

 

 冒険の森の倒木、除草作業、ときどきメモを取り、勉強しながらの森林浴を楽しんだ。  

                                                                                   (2018.7.9)

 


森で遊ぼう サツマイモ、カボチャ植え付け

2018-05-23 | 教育を考える

                         モリアオガエルの卵塊

 

土曜日に予定されていた「第1回の森で遊ぼう」 前日の大雨で中止になった。

第1回は割愛になった。

22日午前中、金堀でその準備作業を手伝った。

エコカルの子ども達の秋の収穫に備え、サツマイモ、カボチャの植え付け、ナメコの植菌作業、コスモスとヒマワリの種まきもした。

驚いたことに、ビオトープにはモリアオガエルの卵塊がついていた。

  

   昨年のシイタケ木、秋には沢山なるだろう。

駐車場には、昨年発見のオクウスギタンポポが開き始めていた。

   

午後からは、役員会、産業部会4年目となった。6月の集まりの講師を依頼された。

やるっきゃないか。


孫の保育園発表会

2017-11-11 | 教育を考える

満3歳になったすずちゃんの保育園の発表会があった。
それぞれの幼子に個性を垣間見た。
こうしてみんな成長していくのだ。あらためて、子供は宝だと思った。

    

  


プログラムの最後に、妹や弟のいる6人が年長組を代表して白虎隊を舞った。

ゆうくんも素晴らしい剣舞を披露した。思わず目頭が熱くなった。こうして会津魂が培われていく。

ゆうくん頑張れ!と心の中でつぶやいた。

      

   


森で遊ぼう 最終回 深まる秋

2017-10-14 | 教育を考える

早いものだ、1年なんて。 森で遊ぼうは最終回を迎えた。

テーマは、火おこし体験とサツマイモ、カボチャの収穫だった。

残念ながら、小学校の文化祭などと重なり参加数が少なかったが、楽しい充実した1日を過ごした。

先ずは火おこし体験、小生もう5年のベテラン、なんとか熾すコツは習得できたと思っている。

我が班は1,2年生だけ、それぞれにチャレンジし、苦戦の末何とか火が熾きた。

炎が上がった瞬間の拍手が今も耳から離れない。

熾きた火に炭をくべて、次はサツマイモの収穫。

となりのカボチャは、イノシシか鹿に食べ尽くされサツマイモだけの収穫に。

期待ほどの大きさではなかったが、移植ベラで子ども達に収穫させた。

回りは口だけ、手は絶対に出さないで掘らせた。

 

いもを洗いスライスして熾した火で焼いた。クリやドングリ、カボチャも味わった。

火に手をかざしながらのひととき、こんな穏やかな時間が、ず~と続いて欲しいと思った。

ドングリは初めて食べた。渋みもなく、丁度ピーナツを食べているようで美味しかった。

   

 

 

少し風がでてきたので、公民館へ移動し昼食。

例年のようにの婦人会の皆さん特製のいも汁に舌鼓を打った。

その後、昔の公民館で木工クラフトを体験。みんな世界に一つしかない作品に挑戦した。

子ども達の個性豊かな作品に感心させられた。

最後にエコカルクラブの29年度の修了式、それぞれに認定書が手渡された。

 

来年も、身体が許せば小さい子等と森で遊びたいと思っている。

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 以下は、数日前の里山

 【ヒメシロの土手で】   刈り残されたツルフジバカマお群落には、いろいろな虫が集まっていた。

 ジュウジナガカメムシ  オンブバッタ  

ウシアブ     モンキチョウ

       

  種が実ったツルフジバカマ   

  ヒメシロチョウ終令幼虫

 露にベニシジミ  カタバミにヤマトシジミ

【コバネの池付近で】

 新鮮なモンシロチョウ  ミドリヒョウモン

 ハラビロカマキリの産卵  アキアカネ

テントウムシ蛹   キタテハ オツネントンボ多し マイコアカネ♀

  シーズン終わる

  コバネアオイトトンボ

   イヌザンショウ

オオチャバネセセリ ニシキギ

 


蓋沼森林公園 自然観察会

2017-09-15 | 教育を考える


  
 「もりの案内人」の会、多忙で、思うように活動へ協力できないでいたが、久々に地元の中学校の自然観察会へ。

 朝方、髙田方面の山は暗い雲に覆われ、小雨模様だったが、じきに陽も射し絶好の自然観察日和となった。

    

 生徒が到着するまでの約1時間、ひっそり佇む蓋沼周囲を巡るコースの下見をした。

 木の葉が色づき初め、小生には清々しい初めての山道だった。自分なりに観察・解説の構想を練りながらの森林浴だった。

  

 生徒100名の大所帯、各班8人編成で森を歩いた。

  話題とした虫(アキアカネ、ナツアカネ、メスグロヒョウモン、ミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモン、イチモンジセセリ、クロヒカゲ、コミスジ、カメムシ類幼虫、

 セスジツユムシ、バッタ類、コウロギ類、ニイニイゼミ・ミンミンゼミ抜け殻など)

セスジツユムシ 松の木にミドリヒョウモン

 

 植物(ワレモコウ、ノコンギク、カラマツソウ、ツリバナ、ツリガネニンジン、ツノハシバミ、ツルリンドウ、ヤマボウシ、ヤブツルアズキ、ガマズミ、ホトトギス、

 ミヤコグサ、ヒキオコシなど)

ヤマユリ種鞘20個  エゾゴマナの花にヒョウモン類

 ツノハシバミ  ヤブツルアズキ

 クマのはがしたホウノキの樹皮 樹液をなめるらしい 

 

 前途ある若者たちはおとなしくきちんとしていた。生徒はニホントカゲ、ダルマガエルを捕まえ、楽しく興味深く観察していた。

 生徒には、名前も大切だが、沢山の虫や植物はそれぞれがばらばらでなく、つながっていること(食物連鎖、森林生態系、生物多様性)などについて触れ、

 これからも沢山の自然に触れて関心を持って欲しい、そして自然を守ることが大切なことを理解して欲しと話した。

 ときどき陽が射す快適な約1時間30分の自然観察会、生徒は、講師の個性的な解説を聞きながら、それぞれに自然への関心を深めたに違いない。(2017.9.14)
 


 昆虫ウオッチング (第4回 森で遊ぼう) コバネアオイトトンボ

2017-08-20 | 教育を考える


この昆虫ウオッチングの企画は3年目になる。例年はお盆の時期もあり参加者が少ないが今年は多かった。

曇り空だが昨日までの雨も上がり山の端が明るくなってきた。

開会式、会長の挨拶は「怪我の無いよう楽しい活動に!一つでいい、何かを発見してみて。」

「残念ですが、今日楽しみにしていたジャガイモは不作で、ほとんど収穫できません。」

続いて担当プロデューサーの僕から活動内容について

「虫をいっぱい見つけて捕ろう!」 「よ~く観察しよう!」 「気になった虫をみんなに紹介しよう!」 「紹介が終わったら虫を放してね!」と。 

クマ除け花火が打ち上げられる中、準備体操後3班に分かれていざ出発。

 

 

例年通り虫は少なかったが、前々日の事前調査では、アキアカネに混ざりミヤマアカネ、マイコアカネ,ノシメトンボなど結構見ることが出来一安心していた。

また、オニヤンマもかなり見られ産卵風景をじっくり観察し、ツユムシやセミの抜け殻を考察した。

出発して間もなく、山神社までの近道は約50人の親子の列で混雑、オツネントンボやショウリョウバッタ、オオカマキリなどを夢中で捕った。

わずかにヤマトシジミ、ツバメシジミ,モンシロチョウも舞った。

ツヤコガネ ヒメギス成虫

ベニシジミ イチモンジセセリ

田んぼ道を山神社に向かうころ雨がポツリポツリ、遠く雷も鳴り始めた。じきに止むだろうと進んだが、トンボ類は全く見えない。

もともと虫が少ない峠道コースだが、広く歩きやすいし、水しぶきに歓声を上げる子ども達の姿を思うと「金堀の滝」も外せない。

でも、コースは今後の検討課題でもある。

水分補給をして滝を過ぎたころから雨脚が速くなった。少し登ったスギの木の下にシートを敷いて発表会。

ここで、「珍しい虫を捕った人~」手を挙げる順にみんなに虫を紹介、一匹、一匹に解説を加えた。

発表会の途中だったが、雨も一向に降り止まず、雷鳴も近づいてきたので発表活動を取り止め下山することとした。

どうしても滝の水に入りたい子供の気持ちを酌み、短時間だったがほぼ全員が長靴のまま浅瀬に入りきれいな自然の流れに興じた。

  雨に打たれて 

 

その後、公民館へ移動しプロヂューサーの僕から昆虫の話題提供。

約30分の中身は ・・・・ウオッチングの意味(watch、see、look)、 ・昆虫の特徴、 ・蝶の生活史、 ・トンボの生活史、 ・トンボの産卵、・チョウの吸水など、

準備した写真パネルを見せながら,思いつくままのお話し。

パネルで【○ 自然の中で昆虫が重要な働きをしていること、○ 一つ一つの生きものはばらばらでなく、つながっていること】を強調した。

そうそう、会津には環境省のレッドブックで絶滅危惧種第Ⅰ類に分類されるトンボ(コバネアオイトトンボ・マダラナニワトンボ)やチョウ(ヒメシロチョウ)が棲息していること、

そして、それらを保護していくことが大切なことを説いた。

少し難しい話しを子ども達はよく聞いてくれた。 

普段の行いが悪かったのか、お弁当を食べて、みんなが三々五々帰り始めるころには雨が上がり、陽が射してきた。

午後、先生方と一緒にサツマイモ畑にはびこった雑草を抜いた。

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早めに終わったので、ちょっとトンボを見に行った。

ラッキーだった。成長したコバネアオイトトンボに会えた。しかも♂、♀に。

アオイトトンボ オオアオイトトンボ

コバネアオイトトンボ♀ 

 ♂   マイコアカネ

 ノシメトンボ  ゴイシシジミ産卵

 マユタテアカネ  アマゴイルリトンボ

シオカラトンボ単独産卵 見守る♂

 これは?サシガメの仲間

オトシブミ  きれいなハムシ

数日間の自然観察のお伴、疲れがどっとでてきた。(2017.8.19)

 

 

 


みづからの体験により得られる智  (藤村の「人の世に3智あり」) 

2017-08-18 | 教育を考える

朝、萌えちゃんの初めての大会を見に行った。一回戦勝利を写真に収め帰宅、その後雨が降り始めた。

      一回戦勝利

 

梅雨のような雨降りにの庭を眺めながら、忙しかった昨日を振り返っている。

昨日は本当に忙しい一日だった。午前中は明日の「森で遊ぼう」の事前調査、

キアゲハ2令  育たない峠道の流れにせっせと産卵中オニヤンマ

  

 

その後、突然依頼された昆虫博士のボランチィアがあったため、ジャガイモ畑にボウボウの草取りをみなさんにお任せし、中途退席。

それは、D市の企画「親子サマーキャンプ」の2日目のメニューの「自然観察」で、正味1時間ほどの講師だったが、

大変だったのは遠い南会津のたかつえ、2時間もかかってようやく間に合った。

「自然観察」は植物斑と昆虫斑に希望するグループ分け、参加者は小学生4年までの親を含めて70名、半数以上が昆虫グループを希望した。

各自捕虫網、虫かご持参でスキー場のゲレンデの草むらに展開した。

 キリギリス    クロガネバッタ

でも、困ったことに、虫が少なかったこと。オニヤンマを2頭ゲットした子もいたが、アキアカネもまばら、バッタ中心だった。

雨を考えて写真資料を持参したので、半分は虫のお話しをした。

難しい話はできない。自分の昆虫少年のころの話し、何人かでも虫に興味を持って欲しいと。

でも、植物斑よりは良かったようだ。植物博士の弁、子ども達へは相手にできず、対応に困ったらしい。

小さい子供へはいつも森の中で自然に親しむことにより、子ども達の自然への関心を高め、自然保護の思想につなげたいと思っている。

 

親御さんの子ども達をこのサマーキャンプへの参加させた気持ちと藤村の「3つの智」を結びつけて話した。

・自然の中での五感を総動員した体験活動から豊かな自然観を培って欲しい。

・教室での学習(書斎科学)からは生まれない、バランスのとれた三智を養う活動を大切にして欲しい。そんな子どもたちの成長を見守って!と。

 

  《人の世に三智がある。学んで得る智、人と交わって得る智、
                  みづからの体験により得る智がそれである。 》  (島崎藤村)


自然に親しむ心を育てる

2017-08-04 | 教育を考える

今月の第4回「森で遊ぼう」は,昆虫ウオッチング,僕のプロデュースだ。

3年目になるが、コースはいつもと同じ沓掛峠旧道を予定している。

  

予備調査の前に,少し早いが様子を見に行った。

旧道は所々ぬかるみはあるが、OK。ただ、虫がいない。あれほどいたバッタも少ない。

今まで何とか、かごいっぱいになるほど採集できた。虫かごへの出し入れを考え、一回り大きいケースを準備している。

本番まであと2週間あるので、トンボは増えるだろうが,あまり期待できない。困ったことだ。

コース途中の金堀の滝は外せない。 石を取り上げると、ちいさなサワガニがいた。

  サワガニ

 

【今日見た虫たち】

  サカハチチョウ

  

    

  

帰りに,長原へ寄る。

 

 

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B小学校のHuru先生から、出前授業の感想文が届いた。一人ひとり丁寧に感動を書いてくれた。有り難う。

 

みんな、郷土のに絶滅危惧種がいることを知った。そして、私たちが自然や虫を守っていきたいと。

ヒメシロチョウの飛び方や、卵の生み方を観察したようす。チョウや植物を観察できた喜びが書かれてあった。

純真な生徒たちの心を思った。そして、かつての昆虫少年が思い至った出前授業、こうした実践が、ふるさとの自然を守る思想を育てるに違いないと思っている。

 

 


木材チッパー 第3回 「森で遊ぼう」

2017-07-09 | 教育を考える

「もりで遊ぼう」第3回

 今年初めての猛暑日、若松の最高気温は33.5℃だった。

 クマノミズキが美しく咲く金堀分校跡に子供たち22名,保護者11名が集った。

   

 月1度の自然体験の会だ。 お手伝いしはじめもう5年目になった。

 今回「第3回」のテーマは 「もりの宝探し・木材チッパー」 

 到着して先ずビオトープを覗いた。居た居た、池の端に植えたムラサキシキブの枝に大きな白い風船、モリアオガエルの卵塊が見えた。

 今年で3年目になる。すっかり棲みついたようだ。

   

 

 この里山の自然の中のビオトープ、会の先輩たちが「森で遊ぼう」を立ち上げたころに作ったと聞いた。

 森の宝物探しは,例のごとくカードを首に、「冒険のモリ」を歩きながら見つけたものにシールを貼り、ビニール袋に採集。約2時間の森の探索を終え、みんな無事に戻った。

 朝から暑い日だったが,森の中は涼しく快適だった。

   

 班長さんが代表して,組毎に宝物を発表した。

 少し宝物が少なく残念だったが、低学年の子供にも心に残った体験ができたと思う。

 みんなでサツマイモ畑の雑草を取り除き、日陰でお弁当を拡げた。

 午後は,第1回の時に除伐した木々を運び、木材チッパーウッドチップづくりを体験した。耳栓とゴーグルを付け、一人ひとりが挑戦した。

 除伐に関連し、なかなかのアイディアテーマだと思った。

   

 宝探しのカード裏に、「木材の再利用、ウッドチップは!」の解説プリント。

  ・二酸化炭素を閉じ込めておくことができる。 ・暖かみを感じる ・クッション性がある
  ・草が生えないように緑化樹のまわりに敷く  ・紙の材料になる
 

 帰りに袋いっぱいいただいてきた。

 暑さの盛夏、子ども達も疲れたようだった。我が輩も少々。予定より1時間ほど早く閉会式。

 来月は,僕のプロデュース担当テーマ「昆虫ウオッチング」だ。

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帰りに長原の池により、産卵を繰り返すモートンイトトンボを観察してきた。

  モートンイトトンボ単独で産卵

 ♂  メス

    オゼイトトンボ産卵

 数年前からアマゴイルリトンボも

 ナツアカネ初見 キイトトンボ

 

疲れが出た。シャワーを浴び、ばーちゃんの薦めもありビールで喉を潤した。・・・1週間は忙しかった。ご褒美を兼ねて!

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驚きの擬態?????

  一見ミスジチョウの蛹では?と間違えた枯れ葉。


自然保護の思想は 野外での体験から 

2017-07-07 | 教育を考える

 絶滅危惧種ヒメシロチョウが細々と生息する山里の小学校で出前授業をした。

昨年同様、5年生の授業テーマは「貴重なヒメシロチョウを守る」。

まず、昆虫、特にチョウとトンボについて学び、その後の天候にも恵まれた野外活動では、子ども達は自然の中にはたくさんの生き物が精一杯生きていることを肌で感じたようだった。

今年は発生時期が早く、見られるか心配していたヒメシロチョウだったが、帰り道でようやく食草のツルフジバカマに産卵する様子を観察することができた。

昨年の子ども達の感動が忘れられず、是非見せたかったので本当に嬉しかった。

子ども達は、沢山飛び交うナツアカネやハラビロトンボ、そして咲き始めたノアザミやクサノオウはじめたくさんの植物を知った。

そして、一時の自然とのふれあいで、里山にはいろいろな生き物がいること(生物多様性)や一つ一つの生き物はばらばらでなく、つながっていること(里山生態系)を学んだ。

こうしたヒメシロチョウ保護の具体的実践は、必ずや子ども達のふるさとの自然保護思想に結びつくに違いないと思っている。