大雪にならないことを願いながら最後の研修を迎えた。
夜の間に車に積もった数センチの雪を落とし、8時に出発・・・の3日間だった。
ちらちら舞う雪の中を高速道で本宮へ。 中山トンネルを抜けると別世界、いつも快晴だった。でも、あだたら山麓を登りはじめると、やはり林は硬い雪に覆われていた。
【 第1日 1/17 】
朝カーテンを開けると庭に珍客。タヌキだ。
慌ててカメラを取り、窓を開けると、静かに背を向け急ぐでもなしに逃げ出した。何とか逃げる敵をパチリ!
猫や犬以外の獣は初めての客だった。
久々のレクチャールーム、全面のガラスに静寂の雪の林が広がっていた。
研修テーマは野外活動Ⅳで「冬のアウトドアライフとリスクマネジメント」
先ずはロープワークから始まった。基本の結び方を教えてもらったが、楽しい頭の体操の時間となった。
午前中に雪原にテントを張った。
”雪原に 仲間集いてテント張る 遙かあだたら 白く輝く"
午後は実際の事例を元にキャンプでの安全についてグループワークだ。
裁判事例等、あらためて指導する側の責任の重大性、野外活動の安全第一を思い知らされた。
今回の研修、冬道に配慮していただき朝10時からで帰りも午後4時までで助かった。
帰路、峠を越え会津に入ると天候が一変、あらためて気候の違いを見せつけられた。
【第2日1/18】
テーマは講座「観察Ⅱ」で「森林野生生物(講義と実践)」で楽しく過ごした。
主に野鳥についての解説があり、これまでの頭の中が鮮明に 整理された思いがした。
もうしばらくの冬の季節、身近な里山で何かテーマを見つけて歩いてみたいと思った。
午後はスノーシューを履いて雪の林間を歩いた。野鳥は少なかったが、冬芽の観察をしたりいろいろな足跡を見つけた。
”スノーシュー 雪の林間歩みつつ 足跡たどる けもの愛おし ”
【 第3日1/19 】
長かった15日間の研修もいよいよ最終日、テーマは講座「森林林業Ⅲ」の「森林づくりⅡ(実践)」だった。
チラチラ雪の舞う中でチェーンソーの実践だった。
庭で電動のチェーンソーを使っていたが、構造や目立ての方法など、ここでも安全配慮が第一を知らされた。
目立て方法
午後は実際に森の中で木を倒した。まず、受け口、追い口の切り方を体験した。
伐倒では偶然かかり木の状態となり、貴重な処理方法を見学できた。
雪原を吹き抜ける冷たい風を受けながら、山形の詩人佐藤總右の詩を口ずさんだ。
”そこは風の通り道 吹き抜ける風の中で ふるさとの雪は目覚める”
最後に「まとめの講義」を聴いた。
資料には
心の目・自己の感性を磨く
知ることにり自分自身が豊かになりそれを子どもたちに伝えていく喜び
~[Sece of wander] レイチェル・カーソン
→ 「自然の神秘や不思議さに目をみはる感性を育む」 とあった。
しっかり勉強して、森を案内したいと肝に銘じた。
長い研修を振り返って、この年齢になり、いろいろな出会い、巡り合わせがあってこの貴重な研修に参加することができた。感謝している。
今後も、ささやかながら自然環境の保全を目標にささやかでも貢献きたらと思っている。