エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ブログしばらくお休みします。

2007-11-05 | 健康
          【オニノノゲシの綿毛:今朝の散歩道で】



 10月初めの入院は応急の治療をして退院した。その後の体調は良く、今回の入院まで十分に秋を楽しむことができた。

 ロープウエイに乗り高原の秋を楽しんだし、トンボ池にも何度か行き里山の自然を見つめた。大好きな田沢の蕎麦も食べに行った。先日は猪苗代で白鳥にも会えた。じっくりと庭の草花を愛で、季節の移ろいを見つめることが出来た。ほとんど孫と一緒の幸せな1ヶ月だった。

 これからまた、しばらくの入院生活が始まる。
 点滴でまた痩せるだろう、身体を動かさない生活で足腰も弱るだろう、何よりも麻酔が嫌だな~、などと不安はいっぱいだ。
 でも、頑張って健康を取り戻したい。家族、愛犬、庭の自然が待っているから。



【夜露に濡れるアキアカネ:今朝の散歩道で】

オツネントンボ

2007-11-05 | 昆虫
 お昼前に、孫と短大グランドに秋を見に行った。
武琉君は体調が悪く、幼稚園はお休み。でも朝から元気に楽しそうに妹と遊んだ。
 もう桜は紅く色づき散り急いでいた。暖かい日だまりにはあちこちモンキチョウ、キチョウが飛んでいた。もう重なり始めた桜の落ち葉には、アキアカネが日光浴をしていた。 ブランドの廻りにユキヤナギの柵が続いているが、オツネントンボがスイスイ飛んで、細い枝に保護色のように止まった。わりと警戒心が少なく、孫は近づいて羽をつかんだ。オツネントンボは5,6月に羽化して、名のごとく冬を越すトンボだ。彼らは何処で寒さをしのぎ、春を迎えるのだろうか。近づいてデジカメで接写した。

 いつものようにコビヤマでパンを買ってグランドの土手で食べた。持参した冷たいジュースが本当に美味しくのどを潤してくれた。
 
 ここれから先、こんな幸せな時があるだろうかと思いながら、小一時間孫たちと遊んだ。


家族でお祝い

2007-11-04 | 日々の生活
《「赤飯のおにぎり」と「こづゆ」》
    
私の今度の入院に先立って、昨日(11/3)のお昼、家族でご馳走を囲んだ。

郡山から息子夫妻も駆けつけてくれた。息子たちは季節の花、シクラメンの鉢植えを贈ってくれた。普通は1鉢1種類だが、このシクラメンの鉢、紫色、ピンク、白の花が混ざって咲いていた。何色も混ざった鉢は初めてみた。これまでなかったアイディアだと思った。

諸々のお祝いを兼ねての乾杯だった。メインは孫の七五三のお祝いだが、11月は妻と二女の誕生日、また私も大病から生還して満四歳を迎えた。そして一昨日(11/2)は結婚記念日、あれから満36年が経った。

 妻と娘は、朝からご馳走作りに忙しかった。料理はお寿司、サンドイッチ、揚げ物や野菜のオードブルと豪華だ。孫たちのお皿は美味しそうにきれいに盛りつけされていた。もちろんお祝いのこづゆも出た。また、お赤飯のおにぎりがたくさん、色付いた柿の葉に盛られ、真っ赤なドウダンツツジの葉が添えられた。

 久しぶりにお酒をいただいた。病状からしばらくの間断酒していたが、折角のお祝いの席、美味しく飲んだ。 以前は飲んでもあまり顔色が変わらなかったが、ぐい呑み数杯で顔色が紅くなったようだ。しばらくアルコールから遠ざかっていたためだろうか。
こづゆを何杯もおかわりし、静かにお酒を味わい、しみじみと幸せを感じることができた。


全日本剣道選手権

2007-11-03 | 日々の生活

 今日夕方、TVで全日本剣道選手権を観戦した。11/3は何十年も忘れずに観戦していた。
 部活動の剣道に打ち込み、青春を燃やしていた学生のころが懐かしい。
また、昔、明治時代まで先祖が剣道場を経営していたことや、曽祖父が伊勢の剣道大会で全国優勝したことなど、多少とも剣道と関わりが深かった。

 緊迫する決勝までのいくつかの試合を観戦しながら、若いころを思い出した。
 当時、部活の道場では、となりで柔道部、空手部も練習していた。空手のT.M君とは2年前に再会したが、現在環境技術の会社を経営していた。柔道のH.M君は卒業以来あっていないが、大学教授だ。いずれも年賀のやりとりだけだが、今、会ってみたいと思う。また、剣道部では、専攻は違ったが、忘れられない同級生N.K君やMI君など、先輩のT.UさんやK.Nさん、T.Tさんなどの顔が懐かしく浮かんできた。かつての友達はみんなどうしているだろうか。
 
 会社勤めを辞め、教職に就いてから、また剣道に接する機会に恵まれた。若いころは、何校かで部活動の顧問をしながら剣道を楽しむことができた。K高校で女子剣道で県大会3位に入ったことや、新しく「守破離」の文字入りの手ぬぐいをつくったことなど、今はいい思い出だ。その後、部活の顧問を離れてからはほとんど竹刀を握っていない。

 試合を観ながら、いろいろな思いが去来した。サッカー、野球もいいが、かつて剣道のすばらしさを知ったことをありがたいと思っている。

雨ニモマケズ

2007-11-03 | 文芸

何気なく本棚の小冊子「宮沢賢治記念館」を手に取った。かつて何度も訪れた花巻の記念館で求めたもので、そこには見学した時の感動のメモが記されていた。

 賢治は私にとって小さい頃からの身近な詩人、哲学者、科学者であった。
 イーハートヴ、ジョバンニなどの響きからは、賢治の抱いた大自然や宇宙銀河の世界が清らかによみがえってくる様だ。
 妹の死を嘆く詩に、暗い冬の寒さが浮かんでくる。また、賢治の古い手帳に書かれた「雨ニモマケズ」を繰り返し読むと、その高潔さに涙がこみ上げ、勇気が湧いてくる。
 冊子に、黒色のレザー装のこの手帳の「雨ニモマメズ」を見ていたら、奇しくも「11.3.]とあることを発見、悲願自戒の記録「雨ニモマメズ」の手帳は昭和6年(1931年)に書かれたものと推定される。今から76年前の今日、病床にありこの手帳に記した賢治の気持ちを思った。

 彼の三十七才の短い生涯を思い、サムサノナツハオロオロアルク暗い時代の、しかし濃厚な精神的生きざまを考え直した。そして自分の精神状態の貧しさを思い、物質文明が精神の高揚を妨げる一因ではないかと疑ったりしている。
 
 賢治の「慾ハナク 決シテ瞋ラズ」に自分の生き方を重ね、これからでもそんな生き方をしたいと思っている。はからずも巡り来た秋に、人生の糧となる彼の生きざまを振り返り、再度豊かな心を考えた。

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雨ニモマケズ手帳全文

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジヨウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病氣ノコドモアレバ
行ツテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ツテソノ稻ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤソシヨウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハ
ナリタイ
  南無無邊行菩薩
  南無上行菩薩
 南無多寳如来
南 無 妙 法 蓮 華 経
 南無釈迦牟尼佛
  南無浄行菩薩
  南無安立行菩薩
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七五三の記念撮影

2007-11-02 | 日々の生活

 今年、孫の武琉君が満五歳、萌香ちゃんが満三歳になった。
 スタジオでの七五三のお祝いの記念撮影に妻と付いて行った。
 我が子の七五三のお祝いの時の晴れ着は、妻の姉からのお下がりだったが、私の妹の子のお祝いの時にあげてしまった。いろいろ心配していたら、今は写真館でいろいろなサービスがあるのだ。
 スタジオには和装、洋装の衣装がたくさん準備され、どれを、何度着ても無料、平日の料金は割引だしお祝いの千歳飴もプレゼント。
 親は、何を着せようか大分迷っていたが、孫たちはそれぞれに大好きな色で、青色のスーツとピンクのドレスをあっという間に決めてしまった。

 スタジオではデジカメや携帯では撮影禁止だったが、ビデオカメラは許可されていた。そこで、私がビデオカメラで撮ったが、あとからプリントしたらデジカメのようにはいかなかった。画素数・解像度から鮮明な写真にはならなかった。

 何ショットかを撮影した後、撮った写真はすぐにパソコン処理され、ディスプレーの前で、写真を選び、デザイン、枚数等、客の希望に添って注文を受けた。実にスムーズなものだ。

 今度は天気のよい日曜にでも、近くの神社へお参りに行き、お祝いをしようと思っている。


〈どれを着ようか〉

焼き物の魅力

2007-11-01 | 日々の生活
 
        【いつか楽しく作った 趣味の置物】


 陶芸に興味を持ち始めたころ、益子の浜田庄司参考館や京都東山五条の河井寛次郎記念館を訪ねたりした。二人の作品は他にない独特の魅力にあふれるものだった。その後、柳宗悦の民芸運動に興味を持ち、日本民芸館へは何度も足を運んだ。

 民芸運動の実践者であった柳宗悦は「美は用の現れ。用と美と結ばれるものが工芸」と述べた。私も、本質的に美術工芸品としての焼き物の魅力よりも、実用的な用の美を理解し、雑器に美しさを見いだしていた。

 食事には器が欠かせない。ときどき自分の趣味で自作したお皿類を使って料理を食べる贅沢さを味わっている。
 焼き物の魅力は形や釉薬が美しいこともあるが、食べ物とのマッチングではないだろうか。 例えば、気に入った磐梯山の絵皿にお刺身を盛る。食べ進むうちに秀峰が現れ、自画自賛だが一段と料理が美味しく感じられる。

会津にも歴史と伝統ある本郷焼がある。たまに、本郷の細い路地に散在する窯元を巡り歩き焼き物の楽しさを再確認している。
 
 庭のあちこちに、昔作った置物を置いているが、鉢植え盆栽にもよく似合い、気に入っている。


【ネコの置物】

【カボチャの置物】