エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

桐屋の蕎麦会

2015-02-20 | 食文化

                                                               桐屋玄関  蕎麦会例会の看板(トド伯父さん撮影)

  あまり外へ出て呑む機会がない。
 たしか前回は昨年の8月だったか、トド伯父さんにお誘いを受けて、初めて桐屋の蕎麦会に参加した。美味しいお酒と蕎麦を堪能した。

 昨日、またお誘いを受け、夕方6時の開会に会わせて一番乗りして、入会の手続きをとった。会の正式名称は「会津蕎麦の会」で、年6回奇数月の開催だそうだ。

 昨夜は15,6人1月例会が遅れ遅まきの新年会を兼ねてじゃんけん大会などもあり、楽しいひとときを過ごすことが出来た。

 両隣は、勿論初めてのお方だったが、偶然共通の山の話になった。

 唐橋会長もやはり山男だった。しばし上高地、唐沢、奥穂の話に盛り上がった。

 大分増えたところで乾杯、続いて会長から会の今後への思いが話さされた。

 献立の解説は若社長、聞きながらただ食べていたことを恥じた。

  

トド伯父さん撮影 (お借りしました)                       料理長の献立解説(メモを取ればよかった)

 アサズキとホタテの和え物、不思議な中華風の和え物の上にソバの実が載っていた。

 お酒も進み、聞き流していた説明は思い出せない。 終盤に、美味しいけんちん風の大きな汁椀、メインのおそばははじめユズの香りの蕎だった。

     寒ブリ

    

                                             フランス産シードル(リンゴの発泡酒)                  そば粉の入ったパンらしい

  いつものように、お酒ばかり呑んでいて、トド伯父さんからは「お蕎麦を食べて!」と前回同様に促されてしまった。

 写真を見ると、天ぷらもでたようだった。ついつい話ばかり、酒ばかりでお蕎麦も忘れそうで困ってしまう。

 お忙しいのだろうトド伯父さんは少し遅れての到着だった。でも、じゃんけん大会準優勝、おめでとうございます。

   トド伯父さん 店長

 また、贅沢な時間を過ごさせて頂いた。これも、トド伯父さんのお陰と感謝している。
 すっかり酔って帰宅し、ブログ下書きを書いた。

  昔、会工前に桐屋という蕎麦屋があり、何度か利用した覚えがあった。
お聞きすると、昭和54年頃今の店へ移り、この蕎麦会は57年から始まったようだ。
今は慶山の桐屋夢見亭と、上町の桐屋権現亭の2つの店舗がある。
  お酒、季節の料理、蕎麦も楽しみだが、この会を通して、豪放なイメージの店主唐橋さんのことをもっと知りたいと思っている。  

  


 ニシンの山椒漬け   ミヤコワスレが咲き始めた

2013-05-28 | 食文化

 

 今日は一日、風の強い日だった。トンボの撮影にはうまくない。
庭で過ごした。アオキ、ヤエヤマブキ、マサキ、ハナイカダを挿し芽にした。
裏のベニカナメが育ちすぎ、下の方の風よけの植木が欲しかった。
 四国まで梅雨入りした。天気が変わり目、明日からしばらくは曇りの予報だ。
 
 サラサドウダンがきれい、ミヤコワスレが咲き始めた。

 

 
 
 身欠きニシンの準備があったので、ニシン山椒漬けを作った。

 容器は風情を楽しむ心からは、当然本郷焼のニシン鉢が良いのだが、冷蔵庫は手狭で、タッパーにした。

冷蔵庫の片隅に未だ昨年の浸かりすぎのニシンが残っていた。お皿に取り出し、容器を洗った。

庭の山椒の新芽をざるに採取して、先ずは溶液調製(懐かしの専門用語)、醤油、酢、酒を準備、適当加減で作った。

ニシンを半分に切り、山椒をはさみながら詰めた。10分で完成、冷蔵庫へ。2,3週間で食べられる。最高の酒の肴だ。

 手抜きニシンの山椒漬け

   

 拙ブログ

 ニシンの山椒漬け2006-05-19 http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/37950d425b62c79b0837e117464a2e30

ニシンの山椒漬け2007-06-09 http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/d0deb18cb941fc0511dc35c2fc76decb

  今は保存食だが、昔は冷蔵能力からか、なるべく早く食べるようにしていたようだ。

 


懐かしい 銘菓「じゃんがら」

2013-02-07 | 食文化

 

 先日、真ちゃんが珍しい菓子を持ってきてくれた。いわきの銘菓「じゃんがら」だ。

 もう24,5年も昔の話、いわきに単身赴任していたころ、帰りにときどき買ってきた懐かしいお菓子だ。当時から、《いわきは高級菓子「じゃんがら」》のイメージがあった。

上品な甘さと、焼き菓子風の皮がとてもおいしいお菓子で、食べ終わったときに満足感一杯のお菓子だ。


  「銘菓じゃんがら」はいわきの郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」に由来している。鉦、太鼓を打ち鳴らしながら新盆を迎えた家などを供養して回る踊念仏の一種で、いわき市の無形民俗文化財に指定されている。

 【「じゃんがら」のしおり】より

 製造元「みよし」は工場も店もいわき地区だけだが、最近は若松のスーパーでもときどき見かける。

 いわきの菓子と言えば、勤務地の植田の鮫川沿いにアユの姿の焼き菓子の店があった。それも大好きで、何度も買って帰った覚えがある。

 若松に戻ってかなり経ってから訪ねたこともあったが、お店の名前もすっかり忘れた。もう一度食べてみたいと思った。

 

 妻と「じゃんがら」をいただきながら話していると懐かしさが込み上げてきた。

 いわきでの単身赴任4年間、すっかりお世話になった大家のおばあちゃんの姿が浮かんできた。

 私をよほど気の毒と思ったのだろう、ときどき裏の借家におかずを持ってきてくれた。

 今もサンマの煮物を思い出す。その後、一度だけ植田へ行ってみたことがあった。伺った前年に他界されていて,線香を手向けてきた覚えがある。

 

 当時、いわき駅前で一杯やる時は,初めて食べた「メヒカリ」がおいしかった。その頃は「メヒカリ」自体が珍しく、若松では買えなかった。

 メヒカリのからあげ【ネットから】

 そうそう、サンマの刺身もそうだ。よく借家近くの鮮魚店で、サンマを刺身にしてもらった。

 いまも、そこで教わったサンマの刺身を家で作ることもある。皮をはがすのが難しい。多少の身の崩れも,おいしさを思えば気にならない。

お菓子「じゃんがら」から、つい昔を思い出してしまった。また、懐かしい植田界隈へ行ってみたいと思っている。
 

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ニシンの山椒漬

2012-05-25 | 食文化

久々に妻と買い物、郊外の大型量販店へ。今朝の広告はバカでかい。

広告に比例するのか、広い駐車場は満杯状態、レジも長蛇の列だった。

妻は早速お目当ての品を買い求めた。

最近は、園芸がさかんになったものだ。家庭菜園だろう、野菜の苗がずいぶん売れているようだった。

我が家も、庭はほとんど花でいっぱい。野菜を植えるスペースはわずかだが、ずいぶん前にトマト、キュウリの苗を数本植えた。

種を蒔いたエンドウやインゲンも大分伸びてきた。いまから収穫が楽しみだ。

特別欲しいものはなかったが、大分傷んできたサンダルを新調した。

あまり行かないスーパーへも寄った。

身欠きニシンが目に入った。勢いよく伸び始めたサンショウの新芽が浮かんだ。

毎年、ニシン鉢に自分の味付けで漬けていたが、つい、隣に並んでいた出来合いの漬け汁に手が伸びてしまった。

ま、いいか! 早速、庭の山椒の新芽を摘んで、ニシンと交互に並べた。

容器も、重く大きいニシン鉢をやめて、今年はタッパーに漬けた。 手抜きも良いところだ。

 

ニシンの山椒漬けは会津の郷土料理で有名になった。

江戸時代初期から新潟から阿賀川を上り会津に運ばれた身欠きニシンは、山椒の特性を利用して

腐敗を防ぎ、ニシンの生臭さを取り除き、味のアクセントを付けるという、先人の知恵で生まれた。

2週間もすればおいしく浸かるだろう。 しばらく酒の肴で楽しめそうだ。

 

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ジダケの季節

2010-06-15 | 食文化
 昨日東北地方南部も梅雨入りした。
確かに朝方は本格的な雨降りだったが、昼前からが時々日も差す曇り空の一日だった。
今朝は朝から青空が広がっている。
雨上がりの磐梯は一段と冴え冴え聳え、麓の白雲がすがすがしかった。



 終日、庭の樹木の剪定をした。あちこちにクロチクのタケノコが生え、長いものは3メートルも伸びていた。
地下茎の方向があるのだろうが、生えては困るところはすべて切った。
10本くらい、短く太いものはジダケと一緒に煮ものにした。

 昨日、お隣からジダケをいただいた。
時期的には例年より遅いようだ。いいところをたくさんいただいた。有難い。
 早速剥いて、お夕飯には食卓に出た。ニシンや厚揚げと一緒の煮物だ。
孟宗とはまた一味違う季節の味を楽しんだ。





会津ではネマガリダケをジダケと呼ぶ。旬の味だ。
 
この時期、やはり同じことをブログに書いていた。
旬の味 ジダケ2007-06-04 】 【美味しい 旬の地ダケ2006-06-14】

イチゴ大福のデザイン 

2010-02-03 | 食文化

 娘が、太郎庵の「季節の和菓子」をいただいてきた。
 箱を開ける前にいい香りがしたが、開けてびっくり玉手箱だった。
 白いクリームにイチゴが乗っている、・・・そう見えたが、白あん入りの半分に切られた大福に挟まれ特大のイチゴが真ん中に乗っている。
今までのイメージを一変した、初めて見るイチゴ大福だった。
 おいしい芸術作品を一かじりした。
 ほのかにイチゴの香りと甘さ控えた大福がマッチして、とてもおいしかった。
 初めての珍しい、すばらしいデザインのイチゴ大福に舌鼓を打った。


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棒鱈

2010-01-13 | 食文化
 

 年に一回のお重に入れられたおせち料理はとてもきれいだった。最近は、簡単にしようといっているが、今年も妻一人で忙しくおせちを作った。おかげで、いつものようにめでたいお正月、おせちと共にいただくお餅、お酒がおいしかった。
 棒鱈は会津だけの郷土料理と思っていたが、先日雑誌で、棒鱈の甘煮が京都のお正月を寿ぐものであることを知った。また、全国一の産地は稚内であることを知った。
 昔は魚屋さんの店先に、大きな棒鱈が水を張った大きな桶に浸かっていた。今魚屋さんがほとんど無くなり、懐かしい思い出になってしまった。そういえば、会津の郷土料理「ニシンの山椒漬け」の身欠きニシンも棒鱈と一緒に北前船で越後から会津へ運ばれたものだろう。

松の内を過ぎ、小正月を迎えたが、まだ黒豆や棒鱈、小豆のあんこなどが少しづつ残っている。いずれも大好きなので、時々つまみながら新しい年を考えている。


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秋の味覚 身知らず柿

2008-11-13 | 食文化


 昨日、先月末に求めた箱入りの「身知らず柿」を開封した。
 身知らず柿は、枝が折れるほどたわわに実をつけ、「身の程知らず」という意味で命名されたようだが、他に、あまりに美味しいので、身のほどもわきまえずについ食べ過ぎてしまうという説もあるようだ。
 身知らずは渋柿なので渋抜きが必要だが、八百屋さんは段ボール入りの柿に、目盛りで計って焼酎をかけただけ、後は箱をガムテープで密閉して約2週間おいた。今年も見事に渋の抜けた美味しい柿を食べることができた。
 この季節、毎年何軒かの知り合い、親類に贈っている。同じように、開封日を楽しみに待つていることだろう。

 小春日に庭に出て、久しぶりに会津の秋の味覚を堪能していたら、宅急便で、信州から白菜が届いた。大きな段ボールに義姉が送ってくれた。きれいな大きい白菜は、数日前の信濃毎日新聞にくるまれてあった。ひととき、懐かしい新聞に目を通した。特にかつて住んでいた地域の地名や話題を見て何とも言えない懐かしさがあった。
 わざわざ送料をかけてと思うが、また嬉しいものだ。夕食は早速美味しい白菜鍋になり、妻の実家に思いをはせた。

 信州の妻の実家からは、これから信州リンゴ、それ前には生の野沢菜が届くだろう。その地の特産品を贈り、贈られる嬉しさは格別である。
 野沢菜漬けは、我が家でも初冬の年中行事となったが、年末のあわただしさの前のゆったりしたこころ温まる風景だ。
 これから春までの寒い冬の間、リンゴを、野沢菜を、故郷に思いをはせながらいただく有り難さを思った。


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旬をいただく

2008-05-08 | 食文化


 この時期、子どもたちが小さい頃は、山菜を採りながら里山に遊んだ。健康を損ねてからは、せいぜい路傍の蕗の薹くらいか。山菜採りも遠い昔の話になってしまった。

 でも有難いもの、あちこちから旬の山菜が届く。先だってはコゴミとタラの芽をいただき、今日は、娘の友達から、南会津のコシアブラとタラの芽が届いた。また、連休に久しぶりに帰ってきた息子が、嫁の里いわきからの筍を届けてくれた。

 早速食卓に並んだ。筍の煮物、コシアブラとタラの芽は天ぷらとお浸しに。沢山は要らない、季節の味を冷酒でいただいている。これ以上のご馳走はない。


 そういえば、庭のサンショも花を付け、若芽も伸びた。ニシンのサンショ漬けだけは私の仕事、そろそろ自作のニシン鉢に漬けようと思っている。


【サンショ咲く】

鍋料理に舌鼓

2007-12-18 | 食文化
 鍋料理の美味しい季節となった。
 我が家の鍋は何と名付けたらいいのだろうか、いろいろ入ったごった鍋だ。
 名付ければ、寄せ鍋であり、水炊きであり、鱈ちりでもあり、豚ちり・・・バラエティー混合鍋だろうか。
 具はともかく豪勢だ。野菜は白菜中心に、シュンギク、ネギにシイタケ、エノキダケなど、魚類は、鱈にホタテ、牡蠣と何でも入れる。今回は、豚肉や鶏の手羽も入っていた。中々出来ないが、たまには味噌仕立ての鮟鱇鍋も最高、本場いわきでご馳走になった鍋が忘れられない。

 孫たちのために豆腐やさつま揚げも入る。みんな好みの物をつついて頂く。こんな豪勢な鍋はない。味は塩味、これだけの具が入るので複雑だが、それぞれの幸から醸し出される味は天下一品である。好みでポン酢で戴く。小生は唐辛子を振るだけ。 

 きのうはいいことがあった。退院後の検査で、長い間の治療が一段落した。しばらく熱のでないことを祈っている。
 お祝いに鍋をお願いした。かつての呑兵衛としては、お祝いなのでしばらくぶりの一杯を所望せざるを得なかった。外は冷たいみぞれ交じりの雪、寒い晩のおあつらえ向きの夕餉に、健康の有り難さをかみしめた。

野沢菜をいただく

2007-12-06 | 食文化
            《 美味しいふるさとの味・野沢菜 》

毎日見舞いに来る妻からの報告で、家の様子はすべて分かった。
 信州から野沢が届いたという。早速浸けて、もう水が上がったこと。
 今朝、1年ぶりにお葉浸けをご馳走になった。これまた信州からの新米を、とても美味しくいただいた。

*【11/27入院中のメモ】*
 入院中に、妻の実家から荷物が届いたという。一つは新米、続いて最近は野沢菜をいただいた。翌日、早速浸けたという。何も手伝いをするわけではないが、例年繰り返される信州の風物詩を、今年は見ることが出来なかった。とても残念だ。
 次は信州リンゴのフジが届くだろう。また、年末にはお正月を前にお餅をついて送ってくれる。ありがたいことだ。
 宅急便の段ボールには、いつも必ず、飴や煎餅などの駄菓子が入っていた。
子どもたちへの心遣いがありがたかった。
 何年も何年も、段ボールにつめていろいろ送ってくれた信州の亡き父、母の顔が浮かんでくる。切なく込み上げるものがある。
 本当の幸せはこういうものなのだろう。



参: 昨年の拙ブログ(2006-11-24) 「晩秋の風物詩「野沢菜漬け」」

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* いつか書いた エッセイ *
 冬の楽しみ 「野沢菜漬け」

 暮れから正月、雪の季節には野沢菜漬けを楽しんでいる。
 毎年十一月末になると妻の実家からみずみずしい野沢菜が届く。いつもは葉を柔らかくするため霜に当ててからの収穫だが、昨秋は暖かく降霜前でも丈も長いようであった。
 もみじ葉が一片ごとに散り始める穏やかな小春日和に、妻の野沢菜漬けはお菜洗いから始まった。いつも変わらぬ信州の風物詩である。
 野沢菜はご飯によく合う。あの茎の歯ごたえが何とも言えない。食後茶碗に注いだ白湯に葉の部分を広げて飲む味がまた格別だ。
 野沢菜漬けは春が近づくとどうしても飴色に変色する。でもその野沢菜も油で炒めてチャーハンにしたり、砂糖で煮詰めて佃煮風にして懐かしい味を楽むこともできる。
 信州では冬の間、氷の付いたままの青い野沢菜が食卓に出される。冷たい緑鮮やかな野沢菜をいただくたびに、さわやかな信州での青春がよみがえってくる。
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今年もウメもぎ

2007-06-21 | 食文化

 今日、気象庁から北陸・東北地方の梅雨入りが発表された。東北南部では昨年より12日も遅い梅雨入りという。これから約1ヶ月落ち着いた梅雨の季節到来だ。

 昨日は昼ころから雨も上がり、夕方ウメもぎをした。去年はブログの記録から6/19
に収穫している。「小田原小梅」、「白加賀」はかなりの実りだ。咲いた花すべてが実を付けたくらいに、がらがらと成った。大分太く育った高田梅も結構大きく実るようになった。娘の家の庭の高田は裏年なのか、今年は少なかったが、相変わらず大きいのには驚く。ゴルフボールより一回り大きい、見事な高田梅だ。

 採り終わった頃に娘が勤めから戻ってきた。早速、柳津の従兄弟に届けることにした。木に登って小一時間の収穫で、自分で運転する体力、気力がなかったので、娘の車に乗せてもらった。久しぶりにつきみが丘の温泉に浸かりたかったこともあった。ウメもぎを手伝った孫たちも連れて行った。高速を使って30分で到着した。帰路の温泉は孫たちにはこの上ない喜びとなった。

 白加賀はどうやってもカリカリには漬からないので、我が家では梅干しにすることが多かった。でも従兄弟の奥さんには秘法があるらしく試してみたいようだった。どうなるか楽しみにしている。

 昨夜から今日一日強い雨が続いた。昨日のウメもぎは正解だった。ウメの枝やウメが台風一過のように、しとしと降る庭にころがっている。

 

ニシンの山椒漬け

2007-06-09 | 食文化
 ニシンの山椒漬け

 今年もニシンの山椒漬けを楽しんでいる。
 例年は身欠きニシンを丸ごと切らずに漬け込んでいたが、今年は自作の織部の緑色釉の、冷蔵庫に入れやすい小型のニシン鉢にした。
 身欠きニシンを適当な大きさに切って漬けた。漬け込みは、醤油、みりん、酢を適当に入れ、緑の実を付け始めた山椒の葉をニシンの間にふんだんに入れた。毎年私の仕事だ。
 10日ほど前につけたニシンを、数日前から食べ始めている。毎晩、夕食時に冷蔵庫のニシン鉢から器に盛るのも私の仕事になっている。
 好きな自作の陶器に取って味わう山椒漬けは本当に美味しい。いつも冷酒で贅沢をしていたが、しばらくドクターストップが続いている。でもたまにはお猪口1杯だけを隠れて飲むこともある。

 ニシンは、昔は北前船で日本海から新潟へ、新潟からは阿賀川を船で会津に運んだ。海のない会津で乾物の海産物は重要なタンパク源であった。また、会津本郷焼のニシンを漬け込む「ニシン鉢」は会津の嫁入り道具の一つだったようだ。
 季節感を感じる身欠きニシンを味わいながら、郷土の豊かな伝統文化を有難く、素晴らしいと思わざるを得ない。


 (参)昨年の拙ブログ 「ニシンの山椒漬け」(2006.5.19)

旬の味 ジダケ

2007-06-04 | 食文化
 
 今年も、ご近所から季節のジダケをいただいた。
 犬の散歩から戻り、林の木漏れ日が爽やかな日陰の庭で皮むきをした。
 小鳥のさえずりが静寂に響く静かな朝に、昔日の思い出が巡った。

 今の季節、子どもたちを連れてジダケを採りに行ったのは、もう30年近くも前のことだ。数年旬のタケノコ採りに通った布引き高原は一面高原ダイコンの産地で、畑の周囲にクマザサが茂っていた。最近は、時代の流れで一大風力発電基地になっているようだ。景観も一変したのだろう。
 ジダケ採りは、山が深いので自分の位置が分からなくなってしまう。子どもも一緒なので道路沿いをあまり奥に入らずに採った覚えがある。ラジオを木にぶら下げておいたり、中には塩ビテープで印を付けている人もいると聞く。
 竹藪の中で、かがんで汗を流しながら手を伸ばし1本1本を採った。自分だけの空間に、呼吸が聞こえた。もう行くことはないかも知れない懐かしい思い出が浮かんだ。

 焼いて食べる手頃な長さのジダケは残して、ナイフで縦に傷を付けて先端を斜めにカットする。ざるに取った、剥いたタケノコの緑がきれいだ。
 今夜は、ニシンとジダケのみそ煮一品が食卓に載るだろう。
 
 早速、朝食に間に合わせようと、台所のガスレンジでジダケを焼いた。剥かないジダケを網渡しに乗せ、皮が真っ黒に焼けると中のタケノコが蒸れて、食べることができる。味噌とマヨネーズで食べると歯触りの感触がよく、とても美味しかった。


贅沢な朝食

2006-12-03 | 食文化
 ブログ「海辺の日々」さん(http://blogs.dion.ne.jp/na2600_na/)を真似て、朴葉味噌を作ってみた。しばらくぶりにお勝手に立った。
 昨日庭で拾った朴の葉の上に、白みそにネギを細かく刻み、エノキダケ、竹輪などを入れてみた。網渡しにアルミホイルを敷いてその上に朴の葉を置いた。火が通って出来上がり。 特別な香りは感じなかったが、さらに置いた朴の葉が何か食卓を豊かにした。
 以前、飛騨高山で郷土料理をいただいたことがあったが、そこには飛騨牛も入っていたような記憶がある。いろいろ工夫して、またやってみたいと思う。
 今朝は、先日漬けた野沢菜を初めて出して味わってみた。ちょうど1週間で水も上がり、多少生漬かりだが温かいご飯に合い、本当に美味しかった。これからいっそう美味しくなるだろう。春まで毎日信州の味を楽しみたいと思う。
おでん、焼きししゃもに加わり、朴葉味噌と野沢菜の質素だが贅沢な朝食となった。