田んぼの脇の広い草原にヒメシロチョウの産卵を見たのは数日前だ。
田の土手のツルフジバカマは刈られる運命、いつもはらはら見つめていたが、この草原の草は頻繁には刈られない。
多少安心していたが、昨日訪ねるとこの草原もすっかり刈られていた。
刈られた草原 刈られた土手
昨日、土手の草刈りしている農家の人と話した。年に6回は草刈りするという。今まで年3度と聞いていたので、またがっかり。
刈られる間をくぐり抜けてなんとか成長する個体もある。でも、産卵から蛹化まで約1ヶ月を無事に過ごせる個体はわずかだろう。
田を離れた、農道脇の草むらのヒメシロチョウの食草ツルフジバカマは今きれいな紫の花を付けている。
その草原では草丈は膝ほどで花は当然咲かない、だから柔らかい新芽にわずかな3化の個体が卵を産んでいた。
と言うことは、春から1度は刈られていたのだろう。
3回も繰り返す命なのに・・・、現実は厳しい。 つまり、この狭い空間で、一斉に地域全体が除草されることが致命的なのだと思う。
詳しく除草の時期、計画を聞いてこようと思っている。
また、草刈りもなんとか適切な時間差が必要だろう。そして、刈らないで済む場所へのツルフジバカマの移植もいいかもしれない。
これから時間差で羽化する3化個体がなんとか食草を見つけ、産卵し、その卵が無事に成長することを願っている。
そして、蛹が雪の季節を無事切り抜けて来春再開できることを心から願っている。
この狭い空間で生き延びているヒメシロチョウが、今危機的状況と思う。
正に、除草が原因で、ヒメシロチョウの生き残りが決まるのだ。日々彼女らの行方が心配で眠れない。
3化のヒメシロチョウ 残るツルフジバカマ