【清楚なシコタンソウ】
梅雨の季節も間近だ。
「しとしと」という表現がぴったりの雨の中、いつものように、朝食前に犬と散歩に出た。ここ数日、嵐のような風の強い日が続いたが、今朝は風もなく、緑の田に降る雨は穏やかだった。
巡った梅雨の風情を楽しみながら歩いてきた。
帰宅して傘をさして庭を一巡りした。
花びらを落とし始めたヒメウツギの横に、シコタンソウが清楚に咲いている。アジサイもようやくつぼみが見せ始めた。シランは半分開きかけ鮮やかな紫が見えた。
庭のすべてがそぼ降る雨に美しい緑の中だ。
佇み、雨に濡れる小さな緑をながめ、ふと口をついてでた詩
「このいのち何をあくせく・・・・」
誰の句だったろうかと思い巡らした。藤村だっただろう。
藤村詩集をひろげると、思った通り、落梅集・千曲川旅情の歌に一節を見つけた。
「千曲川のほとりにて」の第一節に
昨日またかくてありけり
今日もまたかくてありなむ
この命なにをあくせく
明日をのみおもいわずらふ
決してあくせくしてはいないが、こんな句が浮かぶ心境を思った。
本当にゆったりした爽快な気持ちであろうか。静かに我が生き方を問うた。
梅雨の季節も間近だ。
「しとしと」という表現がぴったりの雨の中、いつものように、朝食前に犬と散歩に出た。ここ数日、嵐のような風の強い日が続いたが、今朝は風もなく、緑の田に降る雨は穏やかだった。
巡った梅雨の風情を楽しみながら歩いてきた。
帰宅して傘をさして庭を一巡りした。
花びらを落とし始めたヒメウツギの横に、シコタンソウが清楚に咲いている。アジサイもようやくつぼみが見せ始めた。シランは半分開きかけ鮮やかな紫が見えた。
庭のすべてがそぼ降る雨に美しい緑の中だ。
佇み、雨に濡れる小さな緑をながめ、ふと口をついてでた詩
「このいのち何をあくせく・・・・」
誰の句だったろうかと思い巡らした。藤村だっただろう。
藤村詩集をひろげると、思った通り、落梅集・千曲川旅情の歌に一節を見つけた。
「千曲川のほとりにて」の第一節に
昨日またかくてありけり
今日もまたかくてありなむ
この命なにをあくせく
明日をのみおもいわずらふ
決してあくせくしてはいないが、こんな句が浮かぶ心境を思った。
本当にゆったりした爽快な気持ちであろうか。静かに我が生き方を問うた。