エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

暴風雪 一夜明けて快晴

2013-12-29 | Weblog

 一夜明け、快晴。西の窓は吹雪の吹きだまりになっていて、夜中の暴風雪を想像した。 

 庭のキリの大木、かなり太い枝が車の屋根に落ちていた。
 見上げるキリの木が青空に美しい。

  

  昨日は月一回の検診日、静かに降る雪の中を歩いて病院へ向かった。
夜中のうちに積もった雪、まあ、これくらいなら許せる、きれいで落ち着く。

 予約が11時、1時間前の採血を見て10時に着くように家を出た。

 2㎞の道を30分、年末だが週末、通行量の少ない道路をゆっくり歩いた。

 診察室で順番を待っていたら、看護婦が「大丈夫ですか?」と飛んできた。血液検査の結果を見て血糖値が低くて、何か飲んで下さいと・・・。

 奇跡が起きて生かされ10年を経過した今、消化器科には通う必要がなくなった。

 予後の最悪の部位、退院当時は5年後の生存率0%と言われ覚悟していた。医学も進歩、最近の生存率は20%ほどにあがったらしいが、我が幸運を思った。 

 生かされたがほとんど無くなった膵臓、今は糖尿での通院が続く。ときどき起こす低血糖症状だが、普通何となく分かるのだが、自覚がなかった。
 検査結果はおおむね変わらなかったが、思いもしない白血球がH値だった。原因は分からない。

 午後、暇をもてあましていた孫と庭や私道の雪かきをした。孫たちは坂道でスキーを履いた。

 寒波の雪も峠を越えたようだ。

 夜、町内会役員会、これから2月の総会に向けて資料作りが始まる。

 ちらちら舞う雪の中を戻り、一人遅掛けの晩酌を楽しんだ。 1日が暮れ、1年が暮れる。

 

 


暮れの風景

2013-12-27 | 日々の生活

 

ついこの前、悠くんのおじいちゃん宅からもらった竹製の剣玉?
初めて見る会津の昔からのおもちゃだ。竹筒に会津木綿が巻いてある。
悠くん興味を持って遊んでいる。

今年もあと五晩で暮れる。
新しい気持ちで新しい年を迎えたい。
夕方、急に降り出した雪の中を散歩に出た。
多少の不安もあるが、あと3年は元気で生活できるよう願い、祈って、
駅前の書店で3年日記帳を購入した。

妻を息子一家が2年ほど住んだマンションの掃除に送った。息子の新居が完成し、引っ越しだった。いわきから嫁さんのお母さんもお手伝い、幸い雪も降らず無事終了した。

思えば、37,8年前の暮れの今頃、新築の我が家へ引っ越してきたことを思い出した。

 


晴れ上がった磐梯

2013-12-26 | 自然観察

気になっていた神棚を掃除した。すっきりした気持ちでお灯明をともした.

 

久々の快晴、磐梯が真っ白に聳えていた。昨日のリベンジ、昼前に崎川浜へ向かった。

我が家から約20分、強清水から湊へ向かう。いつも赤井で雪原の磐梯を撮る。凍える手で何度スケッチしたことか。

  

湊の小学校の手前を左へ折れる近道で、崎川浜まで5分だ。 

   

 

いつも同じコースで水鳥に会いに行く。今朝は昨日と同じ時間帯だったが、コハクチョウは一羽も見られなかった。

くっきり晴れ渡った磐梯山と猪苗代湖を撮った。

  

帰路、長浜へ向かった。餌付けがまた復活して数組の子ども連れがくれるパンくずに水鳥たちが群がっていた。

かなりの数のオナガガモに混じって、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ユリカモメなど、いつもの面々が飛来していた。

おすは分かるが、メスは地味で区別しにくかった。

よく見ていると行動に違いがある。ホシハジロやキンクロハジロはときどき潜っている。

スマートなユリカモメはくちばしと足が紅い。湖水に浮かぶより頻繁に飛び交っていた。

ホシハジロ(おす)                              スズガモ(おす)とオナガガモ(おす)とキンクロハジロ(おす)            ユリカモメ

  

  オナガガモの逆立ち

コハクチョウも約100羽程か、のんびり毛繕いをしていた。その中の一羽のくちばしの黄色部分が白い個体がいた。

 

明日からはまた雪になりそう、孫たちを連れてくれば良かったと後悔した。

 


崎川浜へ

2013-12-25 | 自然観察

 今日は冬型の気圧配置がゆるんで、午前中から晴れ間が広がった。でも、我が家から望む磐梯は、上半分が雲に隠れていた。

じきに凛々しい姿が見えるような気がして、一人、白鳥の湖・崎川浜へ出かけた。

  浜に着くと、いつも元気に迎えてくれる白い犬がいない。食器もなく、小屋の前に鎖だけが寂しく垂れ下がっていた。

 毎年、厳寒の中を何度も訪ね、会うのを楽しみにしていた老犬だ。どうしただろうか。寂しかった。

 数年前から離れた場所につながれていた茶色い犬も寂しそうだった。

 今年1月のシロ   今日のチャ

  誰もいない湖畔で、しばらくぶりの友と静寂のひとときを過ごした。

 湖水の水位は近年になく高く、コハクチョウが憩う遠浅の浜は狭く感じられた。

 時間帯にもよるが、コハクチョウやオナガガモもずいぶん少なかった。

 

 

 

   すべてオナガガモ


 磐梯山の中腹から上の雲はなかなか切れず、対岸の上戸付近の雪山が美しく輝いていた。

 帰路、ずいぶん前に廃校になっていた小学校の校舎が無くなっていた。30年も前の分校が目に浮かんできた。

 昔、この学校を描いたスケッチを見つけると、日付は62.1月となっていた。

         雲が晴れれば・・・(2013.1撮)

 水鳥たちとの感動の再会と、何となく寂しい気持ちとが交錯したひとときだった。

 

 


シーマニア

2013-12-23 | 日々の生活

 

昨日、柳津へ行く途中、S園芸店へ寄った。

クリスマス近くでホインセチアやいろいろ品種の変わったシクラメンが見事に咲いていた。

初めて見るシーマニアという花をお歳暮に添えることにした。我が家にも同じ一鉢を買った。

暖房が行き届いたビニールハウスの店内は文字通り華やかだった。

 

  

【シーマニア】

途中、車から降りて雪原の彼方の麗しの磐梯を写した。

気温2度、北西の風に凍えるようだった。中腹から上は雲の中、冬の青空30%と言ったところ、麓に夕日が照っていた。

   

これで挨拶回りはすべて終わり、静かに行く年を振り返ろうと思う。


東山温泉へ

2013-12-22 | 日々の生活

 

 娘家族に誘われ、年に一、二度のささやかな贅沢、近くの東山温泉に泊まった。
 20日は孫たちの終業式、楽しみにしていた温泉行きだ。
 1年の締めくくりに、のんびりお湯に浸かった。
 今年も健康を取り戻し、日々穏やかに過ごせる幸せを実感するひとときとなった。

 

 普段より少し呑んだか、ほろ酔いで露天風呂に浸かる。
湯の底に沈んでいる落葉をすくい取ると、ケヤキやニシキギの葉だった。
湯煙にチラチラ雪が落ちていて、一年の終わりを意識した。
 湯船に流れ込む泉源は50度、無色無臭、きれいなお湯だ。
 夕食前と寝前、そして夜明け前に温泉に浸かった。

 窓から美しい雪の山を撮った。孫たちは、何処へあげるのか沢山のお土産を買っていた。

 

 吹雪の中を、5分で我が家へ戻った。

 


大雪 ひと安心

2013-12-16 | 日々の生活

 

  未だ12月なのに、大雪だった。新聞では48cmだが、おそらく6~70cmほど降ったと思う。

  土曜日は終日降り続き、どうなることか心配したが、日曜日の友の会の納会が始まる10時ころには陽が差してきた。

 忘年会と言うより、雪かきの慰労会のようだった。日本酒党だが、朝からの重労働にビールがおいしかった。

 何となく身体がだるく、お酒も回って、夕食前、まどろみながらカーリングの中継を見た。

 今朝も夜分からの強風がひどく、孫たちは厳しい寒さの中を登校していった。

 娘の帰りを心配して、市道から私道への入り口、途中の曲がり角のざけた雪かたしは息が切れた。

 でも終日氷点下の厳寒期の雪とはちがう。湿った雪は重く、雪の沈み具合もちがった。

 夕方、いつものように散歩に出た。コースは成り行きだが、しばらく行かなかった本屋へ向かった。

 駅前の岩瀬書店まで往復約5㎞と行ったところ。雪の歩道に足を取られながらゆっくりさわやかな散歩だった。

 

 駅前の駐輪場が雪に覆われ、趣き深かくシャターを切った。

 

 未だ雪の季節は始まったばかりだ。    

   

                         


大雪

2013-12-14 | 日々の生活

  しんしんと降り積む雪、今朝は久しぶりの積雪ですべてが静まり返っている。

 物置からスノーダンプや雪ハネを出し、玄関前の庭をきれいにした。

 昨夜泊まった娘の車の雪を落とす。雪が積もって映りにくかった衛星アンテナの雪も下ろした。

 一段と降りが激しく昼には積雪5~60cmほども積もった。

  

 雪に埋まる裏庭                                                庭の桐の大木  

 大雪警報が出ている雪の中を散歩に出た。どうしても運動不足、昨日は西、一昨日は東へと。

 普段はカメラを提げて歩くが今日は無理、久々のひどい降りだ。

 明日も降り続く予報、数年前の1mを超えるドカ雪を思い出した。心配だ。

 「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降り積む

 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降り積む」    (三好達治)

 


念ずれば花ひらく

2013-12-12 | Weblog

   今朝4時、ラジオ〔明日へのことば〕で『念ずれば花ひらく、真民さんのお願い』を聞いた。

 昨年、愛媛・砥部市に坂村真民記念館が出来、館長の娘さんご夫婦のお話しだった。    (http://www.shinmin-museum.jp/category/work/framed/page/4/

メモを取りながらの視聴に、あらためて”生き方”を考えさせられた。

詩人・坂村真民を知ったのは6年ほど前、入院中のベットで 偶然視聴した『「念ずれば花ひらく」-詩人・坂村真民の世界-』を見たときだった。

思い返せば、思い巡らしたこころをノートにメモしながらの貴重な視聴だった。

以来、しばしばこころに響く詩の数々に励まされ、あらためて”どう生きるか”を問うこととなった。
 

時折、真民さんの詩を思いブログに書いた。 
 http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/s/%BA%E4%C2%BC%BF%BF%CC%B1

見返すと、「二度とない人生だから」の詩を、何度も何度も載せていた。

------ 視聴メモ  -------
・数百冊のノートが残っている。
・ローソクに火を灯す・・・自分の心に火を灯す・・・いつも励ます自分の心
・知らなかった詩 ”ツバキのつぼみ”を娘さんが朗読した。
   ・・・・もっと子どもの気持ちを考えなければ、孫たちへの接し方を振り返った。
・5訓は真民60歳の作
  クヨクヨするな
  フラフラするな
  グラグラするな
  ボヤボヤするな
  ペコペコするな   
・がんばれ真民 まだまだこれからだ
-------------------
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これからだ
小さい時からわたしの耳に
常に聞こえてきた
一つのことばがある
体が弱かったから
頭がよくなかったから
特に強く聞こえてきたのであろう
わたしはこのことばを
風のように聴き
自分を鞭うち励ましてきた
それが今もわたしの耳に
鐘のように響いてくる
これからだ
これからだ
本当の詩も
本当の字も
本当の信仰も
これからだと
耳順を過ぎた耳に
新しい年を迎えようとする耳に 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  久しぶりに書棚の詩集を手に取った。

 チェックした詩を何度も読む。どれも、どれも心に響いてきた。

 あらためて励ましと、勇気をもらった。「二度とない人生だから」を大切にしたい。

 今を精一杯に生きよう!と胸に刻んだ。

 

 

 


生きとし生ける命を見つめたい

2013-12-11 | 日々の生活

今年も里山を巡った1年を振り返っている。生きとし生けるものから多くの大切なものを学ばせてもらった。

精一杯に生きる、かけがえのない、愛おしい命をファインダーで見つめてきた。

 

「生きとし生けるもの」を仏教では「衆生」という。

人も、野鳥も、小さな虫たち、そして庭の木々も皆同じ、地球で生きる命の一切衆生が愛おしい。

「わけもなく桑の葉に穴をあけている蚕が、自分の咀嚼するかすかな音に気づいて、不安げに首をもたげてみる。

そんなとき、蚕はどんな気持ちがするのだろうか。」       北杜夫の「幽霊」の一節だ。

きれいに咲く花に吸蜜するチョウ、天高く舞うアカネたち、彼らはまた、雨の日に葉陰でじっと身体を休めながら、何を考えているのだろうか。

生きとし生けるものたちのこころが知りたい。

 

 

新しい年も、野鳥や虫やみどりの自然が共存する、壊れやすい生態系の保全を願いながら里山を巡りたい。

 

 


「今でしょ!」

2013-12-08 | 日々の生活


 

 今年の流行語大賞に「今でしょ」が選ばれた。「いつやるか?今でしょ」と聞く度、道元の「今を生きる」を思い浮かべている。

 坂村真民の詩 "” には

 ”今を生きて咲き 

   今を生きて散る花たち

 今を忘れて生き 

  今を忘れて過ごす人間たち

 ああ 花に恥ずかし 

  心いたむ日々 ”            とある。

  私自身大病をして死の淵から生かされてから、それまでの人生観が一変した。

 その頃、道元の教え「今を生きる」に出会い、周囲に感謝しつつ「今を精一杯に生きよう」と胸に刻んだ。

 過ぎ去った過去はすでに無く、未来はまだいていない。今という時だけが続いていく。

 以後、日々里山を巡り、目の前にある美しい自然の「今」を愛でながらの生活だ。

 最近も、臨済宗の白隠禅師のさわやかな言葉『 一大事と申すは、今日ただ今の心なり 』を知った。

 新しい年は、これを座右の銘として、今を大切に過ごしたいと思っている。

 

 


静寂のお城へ

2013-12-05 | 日々の生活

 

 穏やかに晴れた午後、お墓へ落ち葉拾いに行った。拾うではない、紅葉のじゅうたんが厚く積もっていた。

 雪解けの春に楽なようにと、30分ほど落ち葉を掃いた。少し汗をかいた。

  墓所のすぐわきのお城の南門から西出丸のお堀へ向かった。日が傾きかけている公園はひんやりしていた。

 堀の石垣のわきの木の枝に、コサギが止まって羽づくろいをしていた。春にはダイサギがいっぱい止まっていた。

 見上げるとスズメの大群だ。  

   カワウ

  マガンの逆立ち

 西出丸から本丸へ向かうと、鐘つき堂の前の広場に、1mほどの桜の苗木が植えられていた。

 そういえば、今朝の民友新聞に「はるか」植樹の話題が載っていた。昨日「はるか」と命名された新種の八重桜の植樹うセレモニーがあったのだ。

 植えられた木の前には、綾瀬はるかさん直筆の直筆の本県復興への思いを寄せたメッセージプレートが立っていた。

  

 本丸へ入ると、雪吊りの木々が美しかった。

   

 静寂に小鳥のさえずりが響いた。目の前の木をアオゲラが昇っていくのが見えた。

  アオゲラ

 すっかり冬のたたずまい、雪の季節はもうそこまで来ている。

 


シャコバサボテンがきれいに咲いている

2013-12-05 | 日々の生活

 

 久しぶりのお日様に、玄関前の風防室は温室のように暖かい。
シャコバサボテンがよく咲いている。
毎年、春になると植え込みの陰に放っておくだけで、秋の終わりに家に取り込むとじきにつぼみを膨らませた。橙、ピンクは白花より早く咲いた。紅いのもつぼみが大きくなった。

  

大きく育った枝は、挿し芽が効き、どんどん殖えている。

 カネノナルキも今日初めてつぼみが開いた。

 萌ちゃんがガールスカウトでもらってきた3~4センチの肉厚のカネノナルキに似た苗,

すっかり大きくなりつぼみを長く伸ばして咲きだしそうだ。

 

 

 寒さに何となく沈みがちな気持が、明るくなった。

 


宅地開発と環境アセスメント

2013-12-02 | 環境問題

 4月11月

 このところ我が家の周辺で急に宅地化が進み、身近な街中のみどりの自然がなくなっている。街中のささやかなビオトープでもある田んぼが消え、わずかに残っていた貴重な林の木々が倒された。かつてはオオムラサキが舞った林だ。長い間この林に棲息していたキジは、時折庭に姿を現してくれた。また、数年前まで、田んぼの脇を流れる細い水路に見かけたサワガニやドジョウも消えてしまった。
  これらの経済優先の宅地開発に、真剣な環境アセスメントはあったのだろうか。快適空間とは何なのだろうか。豊かな自然に囲まれた会津盆地ではあるが、市街地のみどりも潤いある景観であり、小さな生きものたちのオアシスである。
 倒した木々を運び、土を掘り起こすパワーショベルの大きな音が響いている。失われる小さな自然、追われたチョウや小鳥たちを思うと切ない。