エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ナナカマド

2011-08-29 | 日々の生活

ナナカマドが色づいてきた。大きな実も黄色く、薄い雲の浮かぶ青空に映えている。
本棚から、エッセイ「ななかまど」(野武歌子書 朝日ソノラマ)を手に取った。
たまったほこりを払い、表紙にデザインされたナナカマドのカットと添えられた解説文を見た。
 初版発行1990年とある、もう20年も前になるのか。
内容もあるが、立ち読みする文章に魅せられて求めた記憶がある。
 一度読んだものだが、当時は病気のことなど考えもしなかった。
大病をして人生観が一変した身で読み返すと、著者の気持ちが一層よく分かる気がした。

本の題名について、扉に一文がある。

七たび火にくべても燃えつきの悪い木なので
「ナナカマド」と名がついていると、昔聞いた。
 何度も死にそびれている私もそんな気がしたので・・・

いま、自分も来し方を振り返るとき、著者のよく言う 「仕方ないのだから」と思った。
そして、生かされている自分に、あらためて「ありがたい」と思った。


美しいオオルリボシヤンマ

2011-08-25 | Weblog

   約1ヶ月の夏休みを終え、孫たちは元気に登校していった。

久しぶりに青空が広がった午前中、オオルリボシヤンマの飛翔を写しに行った。

 このトンボ、いつも♀の産卵は写せるが、あの見惚れるほど美しいルリ色の♂はなかなか写せない。

ともかく縄張りを行ったり来たり、なかなかホバリングしてくれない。

  何年も前、志賀高原で産卵を初めて写したが、その後、近くの池で毎年産卵風景を写している。

産み付けられた卵は翌春孵化,ヤゴのまま少なくとも1回以上冬を越して初夏に羽化、高い山では羽化まで4年かかるようだ。

 いつか7月半ばに、羽化したばかりの個体を撮ったが、産卵はこれから10月末まで続く。

  きょうも産卵中の♀がいて、近づいてホバリングする♂をなんとか写したが、ピントが甘かった。

 

産卵

 

 いつしか、ギンヤンマやクロスジギンヤンマが姿を消し、少なくなったチョウトンボがひらひら舞っていた。

何となく秋の寂しさを感じる。

キイトトンボの産卵

 オオアオイトトンボの産卵

 真っ赤になったナツアカネ

帰りにヒメシロチョウの丘に寄ると、珍しくオオムラサキの♀雌に出会った。

ヒメシロチョウ

オオムラサキ♀

磐梯町から市内河東へ、穂を垂れ始めた水田を、磐越西線郡山行きが通った。 会津観音の向こうには頂が隠れる磐梯山。

日橋川の流れ、ゆく川の流れは絶えず・・・。

キアゲハ

ヒメアカタテハ

 約2時間の里山を巡って家に着くと、小雨が降り出した。 ちょうど戻ってきた孫たちと一緒にシャワーを浴びた。

 午後は激しい雷雨となった。
 里山を巡りながら、いつも生き方を見つめている。これで良いのだろうかと。
 

 


明日から2学期

2011-08-24 | Weblog

 孫たちの夏休みも今日まで、明日は2学期の始まりだ。
ママの勤めの関係もあって、どこへも連れて行けなかった。
実は前々からの計画は新潟のサントピアピアワールドだった。でもあいにく天気が思わしくなく、急遽郡山方面へ変更した。
 
 遊園地と、科学学習スペースと温泉のセット旅行は計画通りだ。
 ずっとこの日を楽しみに、嫌な宿題もなんとかこなしたご褒美といったところか。
 郡山カルチャーパークもジェットコースターやゴーカートなど、スケールは小さいが、十分に楽しめた。

 レストランでゆっくり昼食後、駅前のふれあい科学館へいった。
 プラネタリュウムでの映画「昆虫たちのふしぎな物語」を鑑賞した。

 遊んだ後は、萌香ちゃんが楽しみにしていた温泉、磐梯熱海でのんびり湯に浸かった。

 簡単夕食を済ませて、孫たちは、今日遊園地で撮ってきた写真を貼って、締めくくりの日記を書き上げた。
 ともかく疲れたが、いい夏休みのを締めくくれたとさわやかな気持ちになった。
 明日からの2学期、孫たちには元気にのびのびした学校生活を願っている。


萌香ちゃん。 金メダル

2011-08-21 | Weblog

 今日、市営プールで市民水泳大会があった。
小学1年生の25m自由形の部に出場した萌香ちゃん、2レースの中で一番の26秒台のタイムで泳ぎ、見事第1位になった。おめでとう!  

昨夜からの雨降りで、大会があるのか6時前から心配して待っていた。

でも中止の連絡もなかったので、7時前に家を出て行った。ママの送りにばーちゃんも付いていった。
 相変わらず降っているが、雷雨でなければ多少の雨は関係なかったようだ。
 9時過ぎに、開会式が終わって、これから始まるとの連絡が入った。

 その後、家で留守番の武琉と一緒に、結果を心配しながら待っていた。ようやく10時前になって携帯で朗報が届いた。
 夏休み中、小学校の水泳部の選手(4年~6年)に混ざって、何度か練習に行っていた萌香ちゃん、何でも頑張り屋さんだ。
 いたって欲のないお兄ちゃんも、良かったねとねぎらっていた。 武琉くんも実力があるのに、なんで泳がせてやらなかったのか残念に思った。

 まもなく1年生の表彰があって、第1位の賞状と金メダルを手にした萌香ちゃんの写真メールが送られてきた。
 夕食はささやかな祝勝会となった。
 暑いときのビールはおいしいが、きょうは涼しく10月の気温、じいははじめからお酒にした。おいしい祝い酒となった。
 なお調子のいいことに、松長で花火が上がった。何か「24時間テレビ」の関係の花火だそうだ。2階の窓からみんなでしばらく花火を見ることが出来た。
 ずいぶん盛大な打ち上げ花火だ。最近の花火、ハートマークや、にこにこマークなどがあった。

 思いがけないいい日になった。

        

   


秋の気配

2011-08-20 | 自然観察

   もう2週間ぶりくらいか、この間、8/6,8/9,終戦記念日、そしてお盆、残暑も厳しかった。しばらく家でジッとしていた。

 しばらくぶりに里山を巡った。わずかな時間だったが、いつも新しい胸を打つ出会いがある。

 里山の自然はいつも静かで、いつしか秋の気配が忍び寄っていた。

 いつもの田の脇の水たまりの畦をゆっくり歩いた。

そこは水の流れはほとんどないようで、日照りの時は干え上がってしまいそうな水たまりになっている。

水草が豊富で、いまオモダカやミズオオバコが咲いていた。セリ、ヌマトラノオも咲き、ドクゼリの実が茶色に染まりはじめた。

セリ

ムマトラノオ

ドクゼリ 

秋の気配を感じるが、クズの甘い香りが漂い、土手のススキも新しい穂をずいぶん伸ばしていた。

クズの花

 まだ、アマゴイルリトンボのペアで産卵も見た。キイトトンボやモノサシトンボ、オゼイトトンボなどもいた。

時折オニヤンマが行きつ戻りつしていた。狭い範囲をホバリングしながらじっとこっちを見つめるのは,独特の金属色のエゾトンボ,昨年もこのあたりで会った。

アマゴイルリトンボ

キイトトンボ


 モノサシトンボ

 山麓の田を歩いた。いつも畦が刈られて食草のツルフジバカマを心配しているが、この時期満開の紫色がよくめだち、ヒメシロチョウが蜜を吸っていた。
 今年3化目だろうか、このあたりはまだ、しばらくは生き延びられそうだと安堵した。

ツルフジバカマに吸蜜


 まだ、トンボは少なかったが、マイコアカネ、マユタテアカネ、ノシメトンボなどを見かけた。じきにマダラナニワトンボの季節、去年も元気な姿を見たいと願っている。

マユタテアカネの交尾

 マユタテアカネ ♂

マユタテアカネ ♀ 透明型

マユタテアカネ ♀ 端班型

マイコアカネ

 ミヤマアカネ

ノシメトンボ

林道でしばらくぶりにミヤマカラスアゲハの吸水に出会った。その直前には、カラスアゲハの産卵行動を見た。多分、茂みの中のキハダを探していたのだろう。


 ミヤマカラスアゲハ♂

帰り道、いつものミズナラの樹液には、少ないがカブトムシが集まり、交尾行動が見られた。

 今日もいくつもの命の営みを見せられた。

アブラゼミ

ツバメシジミ

 

キアシナガバチ

ハンミョウ

キチョウの産卵

アカタテハの吸水

クロヒカゲ吸水

今、生ありて、これらの貴い情景を眼にすることが出来る幸せを感じている。健康であればこそだ。


俳句かな

2011-08-19 | Weblog

                                         【二人してDSに興ずる孫】

 

孫の小学校の宿題  「十七字のふれあい事業」なる俳句に応募した。
 
萌香ちゃんは「武琉との兄妹ペア」で、武琉くんは、「孫と祖父のペア」で投稿した。
  
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萌香   なにするもわたしがさきよおにいちゃん
    解説には、「なんでもいちばんにやりたいから。」とあった。

武琉   いもうとが一番かわいいねてるとき
    解説は「もえかがねているときがおとなしくてかわいいから。」

季語がないね。
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 武琉  じいちゃんと今日もいっしょにトンボとり

 祖父   遙かなる麦わら帽子トンボ採り
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  夏休みに孫にせがまれ何度も虫取りに行き、昔をなつかしく思い出した。

 孫の通う学校は、わが子が通っているころから伝統的に俳句に力を入れていた。
  NHKのジュニア全国大会でも学校大賞、一茶まつり全国小中学生俳句大会では、何年も続けて学校賞(全国一)に輝いている。いいことだと思う。


新しくできた会津図書館

2011-08-18 | 日々の生活

   夏休み中の孫たちを連れて、新しくできた会津図書館へ行った。
 いつもは我が家の隣の会津大学短大部の図書館を利用しているが、四月末に開館した新しい図書館を見てみたかった。

旧中央公民館の跡地にできた、市の生涯学習総合センター「會津稽古堂(愛称)」
内に併設されている。愛称は日本最古の学問所といわれる会津の「稽古堂」に由来している。

セン

ター1階は「実習と発表の場」の多目的ホールや、運動、音楽、料理、美術工芸の各スタジオを完備、2階に図書館と子ども向けの「こどもとしょかん」や学習スペースが設けられている。3階には「研修と交流の場」としての七つの研修室た茶室が、そして地下1階に100台収容可能な大型駐車場があった。

余りに古すぎた図書館もようやく新しい時代の図書館となった。大いに利用したいと思っている。
 孫をこども図書館で妻に預けて、早速、前に寄贈した自著や父の著作をパソコンで検索した。

  結果は印刷でき、それを基に書架を探した。そして,しばし冷房の効いた涼しい館内で思いを巡らせた。
 またゆっくり、一人で調べごとに来たいと思っている。さしあたり 「赤井谷地湿原」関連の文献を学びたいと思っている。


夏休みの自由研究

2011-08-17 | Weblog

                                          【窓越しにミンミンゼミ】

   お盆も過ぎた。
 朝方、久々の本格的な雨降りで、サルスベリの花が風に散っていた。
一瞬の涼しい風に喜んだが、雨は30分ほどでやんでしまった。
もう少し欲しいところだった。


 
 今日一日、孫と一緒に夏休み自由研究を纏めた。
3年、武琉くんは「アリの観察」、1年の萌香ちゃんは「あさがおのかんさつ」だ。
休み中、けなげに、研究ノートに記録しながら、ほとんど毎日しっかり観察していた。
休み前に持ち帰った鉢植えのアサガオは、紫と青の花が毎日良くさいた。
はなの数路調べたり、ハヤはつぼみ、花のつくりをしっかり観察した。花を絞った色で紙を染めたり絵を描いた。

アリは、いろいろな食べ物を置いて、時間ごとに集まるアリの数を数えた。

食べ残しのスイカには、アリ以外にいろいろな虫が集まり、そのスケッチをしたり特徴を観察した。
 自由研究は、じいちゃんの担当、二人とも2日がかりで完成した。
 30年も前、子供たちの宿題を手伝った昔が懐かしく思い出された。
 雨の後、また夏の太陽がギラギラ照り始めた。これから子供たちは学校のプールだ。
これまた、繰り返される夏休みの日常だろう。
 こうして、静かに時は流れていく。


駄獣の群

2011-08-16 | Weblog

                  【Yさんが届けてくれた紙にいつもの「麗しの磐梯」(崎川浜から)を描いた。】

   ここしばらく政治不信が続いていた。たまに予算委員会等の国会中継を見るに付け、質疑の有様に憤りを通り越して情けない気持ちでいた。
 先日8/14付け朝日新聞の「ザ・コラム(根本清樹氏)」に、我が思いが集約されていた。
 そこには、歌人与謝野晶子の議会批判の詩「駄獣の群」(大正4年の作)があった。
 新党日本の田中康夫氏が会議で披露したものだという。
  むずかしい話は分からないが、正に昨今の与野党のくだらない政局がらみの様相を言い当てている気がした。
 コラムは「66年目の酷暑の夏、どんなシナリオを描くにせよ、大きな変動を視野に入れることなしには出口を見いだせないところまで、政治は追い詰められている。」と結んでいた。
 国民の声なき声はあるはずだ。胸につかえていた思いを、晶子が詠っていたのだ。

 ネットから「駄獣の群」全文を引いた。(太文字はザ・コラムに引用された部分。)
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 駄獣の群   与謝野晶子

ああ、此国の
怖るべく且つ醜き
議会の心理を知らずして
衆議院の建物を見上ぐる勿れ。
禍なるかな、
此処に入る者は悉く変性す。
たとへば悪貨の多き国に入れば
大英国の金貨も
七日にて鑢にて削り取られ
其正しき目方を減ずる如く、一たび此門を跨げば
良心と、徳と、理性との平衡を失はずして
人は此処に在り難し。
見よ、此処は最も無智なる、
最も悖徳なる、はた最も卑劣無作法なる
野人本位を以て
人の価価を 最も粗悪に平均する処なり。
此処に在る者は
民衆を代表せずして
私党を樹て、
人類の愛を思はずして
動物的利己を計り、
公論の代りに
私語と怒号と罵声とを交換す。

此処にして彼等の勝つは
固より正義にも、
聡明にも 大胆にも、雄弁にもあらず、
唯だ彼等互に
阿附し、
模倣し、
妥協し、
屈従して、
政権と黄金とを荷ふ
多数の駄獣と
みづから変性するにあり。
彼等を選挙したるは誰か、
彼等を寛容しつつあるのは誰か。
此国の憲法は
彼等を逐ふ力無し、
まして選挙権なき
われわれ大多数の
貧しき平民の力にては……
かくしつつ、年毎に、
われわれの正義と愛、
われわれの血と汗、われわれの自由と幸福は
最も醜き
彼等駄獣の群に
寝藁の如く踏みにじらるる……
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終戦記念日に

2011-08-15 | Weblog

                                【毎日朝顔がきれいに咲いている】

昨夜、久しぶりにテレビを見た。
映画、「母べえ」に泣かされた。
涙が頬を伝った。後から後から、涙が溢れた。

この涙は何なのだろう。ひるがえって、妻を、子供たちを、孫たちをおもった。
戦争を生きた、父や母たちを。そして、小さな自分を。
残された日々を、清く、正しく生きたいと思う。

 

 


市営プールで泳ぐ

2011-08-11 | Weblog

          【クロールで泳ぐ 1年生の萌香ちゃん】

  わが子は3人ともピアノを習いに行かせていた。
 娘の孫たち兄妹は、今スイミングに通っている。
 健康のためにはいいと思っていたが、今武くんは2級、萌ちゃんは6級まで進級した。
 ちなみにジュニアの認定基準では

、ジュニア6級は4泳法(クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライ)の中の1泳法25m完泳で、萌ちゃんはクロールに合格している。
ジュニア3級は4泳法50m完泳で、武くんのジュニア2級は、個人メドレー100m完泳だそうだ。
 先日、ママの勤めが半日の日に、孫たちも初めての市営プールに行った。
いつも、送りだけ担当していて、孫の泳ぐ姿は見ていなかったが、なかなかなものだ。
 気が進まなかったが、ママ一人では心配なので一緒にプールに入った。
幸い気温も高く、寒くはな久、快適にプールに浸かっていた。

 3時から4時半まで、孫たちはびっちり泳いでいた。じいは昔取った杵柄で優雅に泳いだが、さすが体力の衰えを感じさせられた。
 例年、猪苗代湖で湖水浴を楽しんでいるが、なんだか気が乗らない。
歳のせいか、言い出せないでいる。

 
  孫たちの泳ぐ様子をポケデジの動画で撮った。
この動画をブログに載せたいと思ったが、なかなかうまくいかなかった。
 gooブログの動画ファイルは (拡張子:3GP、3GP2 のみ)とあり、撮ったビデオのAVI を変換したかった。
  ネットで検索すると、いろいろな動画 拡張子変換 フリーソフトがあり、試行錯誤してなんとか変換が出来た。
  きょう初めてアップロードしてみた。
 
 子供たちの小さいころ8ミリの撮影、編集に没頭したこともあったが、最近は興味も薄れていた。

また、ファイルサイズ上限が2M byteまでだし、撮ったビデオの編集も必要だ。いろいろ勉強してみたい。

 


夏の朝

2011-08-10 | Weblog

今朝も早くからミンミンゼミが鳴いている。
見上げるとサルスベリ青空に映えきれいだ。また暑い一日が予感される。

庭の水まき、寝ぼけたようにモンシロチョウが舞っている。
ヒメウラナミジャノメがチョンチョン飛んで、イチモンジセセリも来始めた。

裏庭の小高い丘に眠るラックに線香を手向けた。
ラックの優しく見つめる顔が浮かんで、切なさがこみ上げた。
しばらく立ち直れなかった日々から3年目の夏だ。
 もう一度ラックに会いたいと思う。

 孫の世話で気ぜわし日々だが、立ち止まると、むなしく時が流れていくを覚える。

ふくしま総文、写真部門を鑑賞

2011-08-06 | 文芸
 
きのう、夏のお城を写してきた。
 「赤瓦鶴ヶ城フォトコンテスト」に応募しようと思っている。
 この春、会津鶴ヶ城はこれまでの黒の瓦が赤瓦に葺き替えられた。
 総事業費約4億3千万円の葺き替え事業が完成した。震災前ならこんな計画は出なかったろう。

 昨年暮れに、拙ブログ【赤瓦の鶴ヶ城 2010-12-21】 で赤瓦について触れた。
  「1611年の大地震で天守閣や石垣が損壊し、28年後の加藤氏の時代に現在の5層の天守閣(黒瓦)となった。
   文献や発掘調査から、1648年に黒瓦から赤瓦にふき替えられ、戊辰戦争当時も赤瓦だったらしい。」とある。

 フォトコンテストは、春の部と夏の部があり、春には桜の枝越しに赤瓦の天守閣を撮った。今度は夏を撮ろうというわけだ。
 夏と言っても、夏らしさはむずかしい。
 積乱雲と一緒にと言っても形のいい雲はない。観光客の半袖半ズボン姿もいいかも・・・などと考えた。
 まずは濃い緑の中のお城を狙ったが、なかなかいいアングルはなかった。
 めったに行くことのない真夏にお城を歩いた。

















 お城の横の県立博物館へ寄った。今、全国高校総合文化祭が福島県内で開催中だ。
博物館では、写真部門の展示が開催されていた。
 全国の高校生の選抜作品300点が展示されていた。なかなかの作品だった。
若者が感ずる日々を垣間見ることが出来、うらやましさと、懐かしさに浸った。





これから日本を背負っていく若者の写した写真を見ながら、新しい時代の一つの表現を見た。
そして、すべての写真に共通するテーマは「生きているること」ではないだだろうかと推察した。
 でも、感動は今ひとつだった。それは、「写真」に対する思い込みにあるのかも知れない。

いつか山形の酒田市に土門拳記念館を訪ねた折りに、少し写真の価値について考察したことがあった。
そのエッセイを拙ブログ「土門 拳を観る」(2009-03-18)に載せた。
 そこに、「写真の素晴らしさは、どれだけ見る者の心に響くかだと思う。」との感想を綴ったことがあった。

 土門は、「実物以上に実物である写真が本当の写真」とか、「写真は肉眼を越える」などと言う。
 記念館で日本人の心を写しきった彼の芸術を静かに鑑賞したのは、14年前のことだった。

 今はデジタル化が進んで、性能もアップして楽に作品が出来るだろう。
 だから、かえって土門の言う「肉眼を越えた写真」に近づき易いかも知れない。
 でも、要は、何を写したいのかだろう。
 日頃、身近な虫たちばかりを映している自分だが、もう少し、生きている証を撮ってみたいと思った。
 そんな収穫があった今日の写真鑑賞となった。


日記@BlogRanking

卒園児のお泊まり会

2011-08-05 | Weblog
 幼稚園で卒園児のお泊まり会があった。
 孫たちもきのう午後から留守になり、大人だけの、火が消えたような静かな一晩だった。 

 今朝一番で迎えにいった。
 萌香は、別の学校になってしまった仲良しの友達と久々に会って、一緒に楽しく過ごしたようだ。
お城探検や肝試しなどの行事、そして他人と一緒に寝るなど、貴重な体験が出来たようだ。
 又、賑やかな夏休みの生活に戻る。普段はうるさいほどで疲れるが、これでいいと思った。
 天真爛漫な孫たち、萌ちゃん1年生、武くん3年生、すぐに大きくなってしまう。
 我々もどんどん歳をとって行く。
 これが与えられた幸せな生活なのかも知れない。

【庭に咲いた夏の花】







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一族の墓参り

2011-08-02 | 日々の生活

 今年もお盆が近づいた。
我が家では、8/2の夕方、一族郎党が集まって墓参りをすることになっている。
今年も例年通り、何もなかったように墓参りを済ませた。

 



 心配した3/11の大地震にも幸い墓石は一つも倒れなかった。
 思えば、この大震災や原発事故で被災し、ふるさとの墓参りが出来ない人たちが沢山居られる。切ないことだ。
 
 我が一族の盆の墓参り、順に世話役を決めているが、皆が高齢になってきて、特に広い墓所の掃除が問題だ。
そうかといって、子供たちが他所に離れている家が多い。
 盆の墓参りもそれぞれ家族が都合の良いときにしては・・・などの意見も出ている。
 おおそらく100年も続く年中行事だが、あり方を考えるときに来ているのだろう。

我が家の墓所、一番奥の若松初代の墓石には「元禄」とある。300数年も前のことだ。
周りの木々も大木で、先祖代々の墓石に根を張って大きな石がどれもかなり波打っている。
 最近、墓石を一つ一つ写真に撮って、墓石の刻みを解読している。沢山の墓石の見取り図を作っている。
また、父から貰った家系図を元に、父の残した「家系概記」を補足して息子たちに残そうと纏めている。

天気が心配だったが、涼しい墓参りを無事に終えた。
これから娘、息子たちの家族全員集合で,賑やかな暑気払いの会食が始まる。
子供、孫たちに囲まれ、今が一番幸せなときかも知れない。

昨年の墓参り、読経の後にお寺さんからいただいた小冊子に
心に残る一篇の詩があった。
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夏のきみへ

たとえばきみの親の親の親
きみの子の子の子
遠い過去からはるかな未来へと続く
ひとつのつながりの中にきみはいる
そしてきみは
わずかな時間を生きて死んでいく
だけれどもきみはきみ
ほかのだれをもっても替えられない
ただひとりのきみなのだ
道に迷ったら引き返せ
転んだらどうにかして身をおこせ
そうしてまた歩き出せ
きみがほんとうのきみになるために

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