エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

きょうも健康に留意して

2011-06-30 | 健康
 辛い一日が過ぎた。突然の体調不良だった。
「災難は忘れたころに」だ。きのうは、ちょっとひどかった。
 3年前までは週に1度くらいの発熱、頻繁だったつらい症状も、最近はすっかり回復している。
 でも、やはり病人なのだ。普通に生活していると、そうした自覚を忘れることがある。
一夜明け、体調は戻ったようだ。しばらくぶりの警鐘、あらためて健康に留意したい。

いま、8年前の「闘病記」を開いた。
我が「闘病記」の表紙に
 「長い入院、療養の日々、毎日の心の動きをメモせざるを得なかった。
 病の回復を神に祈り、平凡でも幸せな明日を願うために綴った、私と妻、
    それぞれのノートのメモをここにまとめる。
 家族がそれぞれに「一つの病」を見つめた数ヶ月、その思いの一端をいつも
忘れたくないと思う。」
 また、3年前の10回目の再入院時の入院日誌の一節に・・・・・
  「今日も何もないようだ。無為に時間が流れていくようでいたたまれない。
   焦るな焦るなと言い聞かせてはいる。考えれば、これまでいかに無駄な時間を
   費やしてきたことか。そう考え納得するが、それにしても辛い。おまけに今日の
   快晴、病院の窓からこんな雲一つない秋空を眺めていることはもっと辛い。
   多少センチな気持ちにもなる。
   でも、道元曰く「三界は只心なり」どんな状況に
   あろうが、心の持ちようによって充実した人生があるのだ。そう勇気づける前向
   きな気持ちと、こうして惨めな気持ちが交錯する。
   急がずに、静かに落ち着いて世の中を眺めていきたい。天真に任せる。
   与えられた時間だと思い静養したい。静かに心をきれいにしようと思う。
   ・・・・・・・」

ときどき、「闘病記」を開き、病床での心を振り返る。
 辛い病床に日々、家族にかけた迷惑の日々を思い起して、常に健康に留意する生活を心がけたいと思っている。

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梅雨の里山

2011-06-28 | Weblog

梅雨入りしてから鬱陶しい雨降りが続いている。
虫たちもしばらく葉の裏にじっとしていたのだろう。

今日もひどい降りだったが、止んだとたんに待ちきれなかったホシミスジが舞い始めた。
また、ベニシジミの夏型がドクダミの花にとまっている。

夏型



毎日、庭のジャコウアゲハを観察している。まだ2令だが、ずいぶん大きくなった。
一頭がクモの餌食になってしまった。幼虫の見方だ、すかさず糸に巻かれひからびた幼虫の側にいたクモを追い払った。
6頭確認していたがもう一頭は見つからず、現在4匹。
でも、いつ産んでいったか、新しい卵が1個増えていた。少し黒ずんでいるのでじきに孵化するだろう。



シモツケの花に、見ない間に成長したカマキリの子供が何頭も止まっていた。緑タイプと褐色タイプがいた。



 昨日の午前中、陽は差さないが雨が上がったので、4,5日ぶりに里山へ出向いた。
 風もあって、気温も低いのでトンボもチョウもほとんど見なかった。
 畑の一角に咲いたゼニアオイにモンシロチョウが何頭も、風に揺られながら蜜を吸っていた。



 滝沢峠の我がウスバシロの楽園はヒメシジミの楽園でもある。
 斑紋異常の個体を見つけとうとポイントを訪ねた。
 ヒメシジミの斑紋異常は結構多いようだ。
 ネットには「冬期間の蛹の時期に鱗粉が形成される際、急激な気温の変化があると起きる。
 ヒメシジミでは斑紋の融合や流紋、消失などがよく見られる。」とあった。
 羽の伸びきらない♀を見つけた。どれも斑紋は普通だった。









 かすかに峠道を走る車の音が聞こえる、ひっそりした山間に、「出る!」の看板が立っていた。



 橙色のモミジイチゴがおいしそうに熟していた。
きれいな白い花を思い出しながら一粒をかじったら甘酸っぱく結構おいしかった。


  
 池の周りにはまだ数は少ないが新しいイトトンボが出始めた。
 オオイトトンボ、モノサシトンボ、アオイトトンボだ。
 そのうちギンヤンマ、スジグロギンヤンマ、オオルリボシヤンマも増えてくるだろう。

モノサシトンボ ♀


モノサシトンボ ♂


アオイトトンボ ♂


オオイトトンボ ♀


オセイトトンボ ♂ 全身にミズダニが付いている


アマゴイルリトンボ♀


アマゴイルリトンボ♂


まだ梅雨本番の空模様が続くらしい。しばらく撮り溜めた写真などを整理しようと思っている。

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不法投棄で自然が危ない

2011-06-27 | Weblog


里山を巡っていると、林の中に不法投棄されたゴミに驚くことがある。
 昨年末から行われたであろう山間の道路工事現場でひどい現場を見た。
 静かな、きれいな自然環境の中に、大量の阻害ゴミが捨てられていた。
 先日、市に連絡を取ったら、撤去する計画であるとの回答を聞いて安堵した。
 でも、あれから2ヶ月たったが、未だに撤去されていない。



 また別の現場は、いつもトンボの撮影に行く農道脇の池。ここにも目を覆いたくなる粗大ゴミが捨てられている。
国道から数百メートル入ったところだ。
 林の中の小さな池の端には、アヤメが美しく咲き、対岸にはカンボクが見事な白い花を付けていた。
そんな静かな池に沢山のビニルシートが浮かび、扉の開いた冷蔵庫、錆びたテレビ、蛍光灯、タイヤやゴム靴などが浮かんでいるのだ。
実に醜い光景に唖然とした。 
 水面をヨツボシトンボがテリトリーを争い、連結したエゾイトトンボが行き交い産卵している。
トンボたちが愛おしく、言いようのない切なさがこみ上げた。
 きっとこの池で育つヤゴにも影響はあるだろう。







 粗大ゴミは捨てられてから何年も経つようだ。
農道から池への道には、昔ロープが張られたような形跡があり、合併前の町の名前で、不法投棄を禁止する小さい看板が立っていた。



不法に投棄した犯人はどういう心理なのだろうか。
 ゴミの不法投棄は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、厳しく罰せられる。
● 5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金または併科
● 法人の場合は3億円の罰金 .
 
 きっと犯人には自然環境の意義など考えも及ばないのだろう。
見つからなければそれでいいと、実に情けない行為だ。
 あらためて、正しい環境認識の重要性を思い、自然科学教育の意義を思った。


 トンボは起源の古い昆虫、気の遠くなる年月を生き延びてきたトンボたちの生息環境が危ない現状だ。
付近には多くの貴重なトンボが細々と棲息しているところだ。 
 市に投棄されたゴミの撤去をお願いしてみようと思っている。



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研究誌 キマダラルリツバメ 改訂版

2011-06-24 | 昆虫
   【今年もキマダラの季節】2010.6.26撮
2010.6.26撮

 キマダラルリツバメの発生の時期に合わせて、三島町の角田伊一氏から『研究資料 キマダラルリツバメ 改訂版』が送られてきた。

 数年前、三島町の角田さんに案内していただきキマダラルリツバメに会った。
また、昨年の今ころ「キマダラルリツバメシンポジュウム」が開催され、参加させていただいた。
 昭和57年、キマダラルリツバメは三島町の天然記念物に指定された。
その保護、環境整備への角田さんの献身的な努力に敬意を覚えている。
もちろん、今回のキマダラルリツバメの報告書に見る、長年の調査・研究活動は素晴らしく功績は大きい。
キマダラルリツバメは、東北地方では岩手県久慈を北限にした陸中地方、三島町を中心とする会津の限られた地域に生息している。
その幼虫はハリブトシリアゲアリの巣中で給餌されて育ち、まだその生態については解明されない点も多い。
 角田さんは報告書の編集後記に、「私のキマダラルリツバメ研究の集大成と言うよりも、むしろ鎮魂歌というべきものかも知れない」と書かれ、
また、この貴重なチョウの保護、生息環境の保全を訴えておられる。
早速礼状を認めた。

********************************
三島町文化財報告書 第22集
  『キマダラルリツバメ 改訂版 』
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目次
Ⅰ キマダラルリツバメの概要
  1. 分布と地理的変異
  2. 研究小史
  3. 三島町のキマダラルリツバメの概要
Ⅱ キマダラルリツバメの現況と保護
  1. 分布の概要
  2. 生息地の現況
  3. 消滅産地の現況
  4. 保護と今後の課題
参考文献
編集後記

編集/発行 三島町教育委員会
         只見川流域自然誌研究会
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キマダラの保護が進み、いつまでも生き続けさせことを願わざるを得ない。
報告書を読みながら、オオルリシジミに思いをはせた。
 戦後まもなくのころまで、会津地方に棲息していたチョウである。
ときどき里山でその食草の「クララ」を見かけると絶滅してしまったオオルリシジミを思う。
ヒメシジミが舞うのを見ながら、オオルリシジミの絶滅を切なく思うのが常である。
気の遠くなる年月を生き抜いている蝶やトンボが愛おしくてならない。
いつもそんな気持ちで虫たちと接している。
またできれば角田さんを訪ね、キマダラルリツバメに合いたいと思っている。


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夏至の里山

2011-06-22 | Weblog
  

 きのう21日、会津も梅雨入りした。
雨が降らないので、このまま梅雨がないのかと心配していたが、東北南部では平年より9日、昨年より7日遅いとのこと。
 梅雨入りと言われても、今日は朝からいい天気、庭にホシミスジが2頭で仲良く舞い始めた。

【嬉しそうに飛ぶホシミスジ】




明日からは梅雨らしい天気が続くというので、いつもの日課で里山へ出かけた。
 家から10分、猪苗代湖からの清流の小川沿いに田が広がり、稲もしっかり根を張ったようだ。
 小川沿いの畦を歩くと所々にノアザミがきれいに咲いている。



 ウラギンヒョウモンが無心に蜜を吸っていた。
アザミの蝶は絵になる美しいパターンだ。
また、ヒョウモンチョウはスミレを探しているだろうか、さかんに低空で舞っている。

【ウラギンヒョウモン】




草むらからハラビロトンボやヤマサナエが飛び出した。
シオヤトンボやヨツボシトンボに代わりシオカラトンボも出始めた。

【ハラビロトンボ 未成熟♀】


【シオカラトンボ ♂】


【シオカラトンボ ♀】


 いつものポイントでは、すっかり伸びたヨモギの間をアマゴイルリトンボが追いかけっこしていた。
エゾイトトンボ、オゼイトトンボもいるが、多少環境の好みがあるようだ。

【アマゴイルリトンボ ♂】


【小川をホバリング】


【オゼイトトンボ ♂】


【オゼイトトンボの産卵】


【クロイトトンボ ♂】


今日初めて会えたのは、ヤマサナエ、アカシジミ、ショウジョウトンボだった。

【ヤマサナエ】




【ショウジョウトンボ ♂】


【ショウジョウトンボ ♀】


 アカシジミがミズナラの枝から足下のササに下りた。
 羽化したばかりの橙色の鱗粉がまぶしいくらい美しかった。
 そろそろゼフィルスの季節だ。

【アカシジミ】




学生のころ、クヌギ林でウラナミアカシジミの飛翔活動を研究を手伝ったことがあった。
ゼフは夕方になると飛び始めるが、それは照度の急激な変化に触発され飛び交うことがわかった。
 昔、信州で見たミドリシジミ類の輝く乱舞をもう一度見てみたいと思う。

 今日は夏至、若松でも30度を超えた。 


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梅雨入り

2011-06-21 | Weblog


 午前中は真夏を思わせる太陽がぎらぎら輝き、天気予報は外れた。
午後になると、浮かんでいた白い雲が青空を覆い、急に暗くなった。
ぽつりぽつり降り始めたと思ったら雷鳴がとどろき、土砂降りになった。
久しぶりに夕立を思わせるような雨、萌香ちゃんを迎えに、ばーちゃんが家を出たとたんだった。

 昼過ぎの天気予報は当たり。孫たちに傘を持たせて正解だった。
雷雨は1時間ほどで立ち去り、武琉君の帰るころには、また青空が広がり陽が差してきた。
気温はそれほどではないが、真夏の天気のパターンだ。
 夕方のニュースで、東北地方が梅雨入りしたと伝えていた。

 雨上がりの庭に今年初めてのホシミスジが舞っていた。
庭のユキヤナギで育ったチョウ、ユキヤナギの周りを懐かしそうに舞っていた。
 数日見ないうちに、いろいろ咲き出した。
 ドクダミは満開、名の知れぬ白い花がコスモスのように咲いている。
 












【名の知れぬ花】



終令だったアゲハの幼虫も、すでにサンショを離れたようだ。

【アゲハ終令 サンショ】
 

【キアゲハ終令 フランネル】


この前産卵していったジャコウアゲハは続々ふ化して、早いのはもう2令だ。
羽化するまで無事に育ってほしい。

【ジャコウアゲハ ふ化後卵を食べる】


【ジャコウアゲハ 2令幼虫 ウマノスズクサ】


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信州に甥を見舞う

2011-06-20 | 日々の生活

3月末、中国に単身赴任している甥が脳溢血に倒れた。
 現地に、日本人一人で任される気苦労は如何ばかりであったことか。
 この夏には帰国の予定だったのに、なんと言うことかと残念でならない。
 その後の中国での治療や対応に不安を感じながら月日が経過した。
 丸一月経った先月、ようやく医療スタッフを伴ってジェット機で松本空港へ帰国できた。
 救急入院後、再手術を受け2週間ほど経った。
 ほぼ毎日、妻は姉と電話で連絡を取り合っていた。
 
 昨年秋、義姉の家を訪ねた折りには、ちょうど中国の「中秋節」で、長い休みを利用して帰国していた彼と会った。
 お土産の本場の月餅をいただきながら、しばし中国談義に花が咲いた。
 現地の様子を楽しく話すあの彼が、今辛い病床にある。
 一命を取り留めて、大分落ち着いた彼を見舞いに、週末妻と信州へ向かった。
 少しでも元気づけてやりたかった。

  本人は元より、義姉や義兄はどんなに辛かったろうか。病院に近づく車で、涙がこぼれた。
 甥は思ったよりしっかりしていて、我々をきちんと認識してくれた。よく頑張った。
 きれいな、リハビリ専門の病院で、本格的に始まったリハビリをする甥を見て、励ますことができてよかった。

 妻の実家に1晚泊まった。翌朝、お墓に寄り線香を上げた。亡き父,母はいつも見つめてくれている。
 そして、もう一度病院に甥を見舞い、午前のリハビリに立ち会った。
 そうゆっくりもできない。我が家の孫はばーちゃんなしではいられない。
 松本まで約400キロある。全行程は往復約1000㎞、慣れた道ではあったが、無理をせずに、途中休み休み車を走らせた。
 夕食前に無事帰宅できた。歳のせいか、健康のせいか、正直言ってかなり疲れた。
 昨日は父の日、娘たちのささやかな夕食をご馳走になった。
 食後は、これまた大好物のスイカ、今年初めての大きな冷えたスイカは本当においしかった。

 最近、思い出の写真を見つけた。
 三十数年前、夏休みの実家で、甥に連れられて虫取りをする我が子だ。  


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東山のヒメシジミ

2011-06-18 | 日々の生活

昼前に、猿滝茶屋でお蕎麦でもと思い、東山ダム方面にヒメシジミを見に出かけた。
いつも東山ダムの奧に行くときは、妻はいろいろ心配して、一人では行かせてくれない。
 
 昔の大巣子スキー場跡の草原に、今年もヒメシジミが舞っていた。
 例年6月末には必ず訪れるところだ。









 数年前に、ヒメシジミの斑紋異常の♀に出会って撮影したことがあった。
やはり冬期間等の気候による影響と思われるが、夢をもう一度と、たびたび訪ねているがなかなか見つからない。
 まだ、♀はみられなかった。

 【拙ブログ 「ヒメシジミの斑紋異常個体を撮る」(2007-07-06)】
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/14a36c590a2f83819657b83e5b9f03aa

 ここでおもしろい光景に出会った。
 黒い個体を♂が追いかけていた。速く飛んでいて判別できないが、これはイチモンジセセリではないかと思った。
 でも違っていた。止まったのはダイミョウセセリ,そこにヒメシジミの♂がアタックしているのだ。
どうもチョウも間違ったようだ。こんなこともあるのだろうか。



途中の山道には、クモガタヒョウモン、ミスジチョウ、コチャバネセセリ、サカハチチョウなどが吸水に来ていた。

【キタテハ 夏型】


【サカハチチョウ 春型】




【クロヒカゲ】


【ミスジチョウ】


【コチャバネセセリの集団吸水】


アリがカラスアゲハの羽を運んでいた。いつかもあったはずの夏の暑さを思い出した。



 東山ダムの奧には、普段はほとんど人は行かないのに、結構の数の車が通っていたので驚いた。
 ほとんどが「いわき」ナンバー、ピンと来た。
 多分、2次避難所になっている東山温泉にいる多くの震災の被災者ではないかと思った。

久しぶりに奧の禅寺まで行ってみた。
10年位前にはここにお寺があることすらわからなかった。
その頃はひっそり静まりかえって、不気味なほどの境内だった。
そのとき山門までの階段の左右の灯籠に「無」の付く語がいくつも刻まれていて特に印象深かく心に残った。






 5,6年前には美術館が出来て、充実した作品に驚いたことがあった。
 その頃から境内の雰囲気も大分変わり、最近では観光で訪れる方も結構いるらしい。

 本堂に上がって、原発事故の一日も早い収束と災害の復興を祈った。
 高台から東山のさわやかな山里をながめ、このお寺のシンボル「ありがとう」と心でつぶやき、すべてに感謝して鐘をついた。


(2011.6.18)


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父の日

2011-06-17 | 日々の生活

今週末の日曜日は父の日だという。
 一足先に終わった母の日に比べると影が薄い。
 母の日の花はカーネーションだが、父の日の花はバラだそうだ。知らなかった。
 いつも子どもたちからいろいろプレゼントされるが、どうせなら好物がいい。
 よく覚えていないが、多くは夏に向かうポロシャツだったり、パジャマもあった。
  この父の日は不在となるので、末娘はもう大分前にいろいろ届けてくれた。
 なかなかセンスのいい吟醸酒が一本添えられていた。
 昨晩、毎日の普通のお酒が切れたので、このセンスのいい大吟醸の封を切った。
 ちなみに、普段、そうは飲めない大吟醸のラベルは「一生青春」(会津坂下の曙酒造)、
 銘柄をながめながら、さすがにおいしくて、杯が進んだ。

相田 みつをの「一生感動 一生青春」を思い出し、書棚を探した



 そこには「毎日何かに感動し、心ときめくこと、それを私は青春と呼んでおります。」とあった。
また、『一生感動一生青春』の自分の旗をかかげて、いきいきはつらつ、いのちいっぱいにいきていきたい、と希っております。」と。
あらためて、いまここを大切にしたいと思った。


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ふしぎなご縁

2011-06-16 | 日々の生活

 天気がいい日には、里山へ行きたくなる。病気だろうか。
わずか2時間ほどだが、自然の中ですべてを忘れて過ごす時間は幸せだ。
虫たちの世界でこころ癒されている。

しかし、いつもは震災の現状、特に原発事故の不安に心が晴れず、もやもやしている。
被災者の辛さに日本中が沈んでいる。
 そんな中に、静かな里山を巡る、こころやすらぐ穏やかな生活に、ときどき後ろめたさを感じている。
こんなことをしていては申し訳ないと。

 まもなく、知り合いだったM先生ご一家が我が家の隣に引っ越してこられることになった。
 20年前、私がいわきの単身赴任から会津へ戻ったその年、M先生は同じ学校に新採用で赴任して来られた。
 その後、M先生は浜通りに転勤されたが、ご出身が浪江町でもあったので、震災後どうされているか心配していた。
 先月はじめ、ようやく所在がわかり電話で懐かしい声を聞いた。でも、慰めの言葉もなかった。
 ご実家のすべてを津波に流され、原発避難区域でもありご両親やおばあちゃんと会津に避難していたのだ。
 震災後2ヶ月を過ぎた頃に20年ぶりの再会、そして引っ越しに至るまでのいろいろ不思議な縁を感じている。
 原発事故はまだまだ予断を許さない。ふるさとへは戻れないご一家の先々を考えると切なく心が痛む。
 辛く切ないこころはなかなか癒えないだろうが、少しでも安らぎを取り戻して欲しいと願っている。

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飛翔するサラサヤンマ

2011-06-14 | 昆虫





昼前にトンボを見に行った。
 曇り空からときどき陽が差すがイトトンボ類が少ない。
 アマゴイルリトンボに誘われて茂みに入ったら、サラサヤンマがついてきた。
 はじめはなにサナエか?と思ったが、木立の狭い空間をホバリングする姿にサラサとわかった。
 このトンボ、実に人なつっこい。林道に戻ると、またついてきて周りを飛んでいた。
なかなか止まらないので、飛んでいるところをマニュアルでピントを合わせて連射した。
 後ろ姿や前向き、横向きと・・・数打てば、何枚かはピントのあった写真が撮れるだろう。
 図鑑には、「和名は腹部の黄色斑紋が更紗模様に見えることによる。」とあったが、
そもそもサラサ模様とはどんな模様なのだろうか。













帰りに、ハンミョウに会えるかも知れないと、エゾ、オゼイトトンボのポイントに寄った。
ニワハンミョウに混ざってハンミョウがいた。いつ見てもきれいで,愛嬌がある。
しばらく追いかけっこして撮った。



コサナエの連結がいた。やはり、♂の模様は、♀の黄色に比べてかなり緑がかっていることがわかった。



林道にセセリチョウやカラスアゲハが吸水に来ていた。
カラスアゲハはしばらくぶりだった。



コチャバネセセリだろうか、いつも近似種の判定に苦慮する。(2011.6.13)






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ヒヨドリが卵を抱いている

2011-06-13 | 自然観察
 

 豪華に咲いたバラ、その脇のサザンカの枝の茂みに、ヒヨドリが巣をつくった。
 大分前にバラの剪定をしていて見つけたが、しばらく使われていない昔の巣だと思っていた。
 それでもと思い、先日、脚立にのぼって巣を覗いたら、なんとピンクの卵が4コ産んであった。
 どうも近頃、ヒヨドリがよく来てさえずっているなと思っていた。
 ほどなく、ヒヨドリが卵を抱き始め,もう4,5日になる。
 
 巣は、家の壁から20~30センチくらい,書斎の窓際だ。
 驚かせないように、窓の右側半分はいつもカーテンは閉めてある。
 カーテンの隙間から覗いてみるが、よく見えない。隣の窓からはなんとか巣からはみ出た尾だけが見える。
 試しに庭に出てみたら、ヒヨドリが巣から離れて逃げた。
 かわいそうなので、奧の庭にはなるべく行かないようにしたいと思っている。
 でも、水まきや、先日のジャコウアゲハの卵の観察もあるので行かないわけにはいかない。
 困ったことだ。 
 
 7月はじめには、ひなのかわいい鳴き声が聞こえるかも知れない。

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ヤマトシリアゲ

2011-06-12 | 昆虫

ときどき見たこともない虫に出会うことがある。
先日、目の前のスイバの葉に、黒い虫が飛んできた。
ガガンボの仲間だろうと思ったが、顎が長く突き出ていて、お尻に橙色の丸い卵らしきものがついていた。
レンズを向けると、根や腹部にも紅いものが・・・、どうもダニが寄生していると思われた。

 帰宅して図鑑で調べると、シリアゲ、別名ヤマトシリアゲと判明した。
 シリアゲムシ目は完全変態をする昆虫で最も古く、2億数千万年前のペルム紀には既に今と同じ形で存在していたらしい。
 図鑑には、トンボを捕まえている写真が載っていた。
食性は肉食性で、あの長い口で他の昆虫の体液を吸うのだ。
 本種は翅の斑紋や体色に変化が大きく、春に出現するものは黒色で、夏に出現するものは少し小さくてベッコウ色で、かつてはベッコウシリアゲと呼ばれて別種とされていた。
現に、手持ちの図鑑にはベッコウシリアゲが、別に記載され、シリアゲの型(色彩/季節型)と書かれていた。
 撮った写真は尾を上に丸めるようにしているので♂と思われる。
♂は名前のとおり腹端をサソリみたいに巻き上げている。

昨年は、アゲハの卵の天敵、2,3ミリのクサカゲロウの幼虫の生態を知った。
(参) 拙ブログ:「ブドウトリバ 不思議の世界」(2010-11-17)
また、ゴイシシジミ観察の折に、クマザサの上に笹につくアブラムシを食べるセグロベニトゲアシガについても知った。
(参) 拙ブログ:「セグロベニトゲアシガ」(2010-08-11 )

 約4億年前に地球上に出現した昆虫、現在100万種ほどが知られ、最近の研究では実際には数十倍の種類が生息しているらしいと推測されている。
 わずかに出会う虫たちについて知ることはとても楽しい。

新しい友に再会 その2

2011-06-11 | 昆虫

Fポイントで、アマゴイルリトンボに会った。
  昨年、この大きなブルーの目玉に初めて会ったのが、7月半ばだった。
 まだ先かと思っていたが、やはりイトトンボの仲間は同じようだ。
 ♀もいたがまだ数は少ない。エゾ、オゼ、オオイトトンボに継いで出てきたところだ。 
日差しの強さは苦手なのか、暗いところが好きなようだ。
 アマゴイという名と関連ありそうだが、確か新潟の雨乞池で初めて発見されたからだと記憶している。
池の水面を,清らかな小川の辺りを,音もなく静かに移動する。小さな虫を求め、かわいい伴侶を捜しながら・・・。
 静かに息づく美しい瑠璃色の宝石だ。

アマゴイルリトンボ






また、今日は水辺で成熟したクロイトトンボ、ヤマサナエ?にも会えた。


クロイットンボ ♂


クロイトトンボ連結


オオイトトンボ(上) クロイトトンボ(下)


エゾイトトンボ連結


ヤマサナエ?

林に入るとクロヒカゲ、ヤマキマダラヒカゲが沢山飛び出した。


クロヒカゲ

ニホンカワトンボ ♂ 成熟橙色翅型


ニホンカワトンボ ♂ 無色翅型


日当たりのいい草原では、ウラギンヒョウモンが元気に飛び回り、アカツメクサに止まった。


コミスジに継ぎ、イイチモンジチョウも出てきた。裏面の模様が何とも言えず魅力的だ。

イイチモンジチョウ




わずか1,2時間の里山だが、静寂の緑に囲まれ虫たちとの出会いは至福のひとときだ。
 気温は28度まで上がり、いよいよ夏本番を迎えた。(2011.6.10)

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新しい友に再会

2011-06-10 | 昆虫
きのうも今日も、新しい友に再会している。
ギンイチモンジセセリ、クモガタヒョウモン、ヒメシジミ、いずれも羽化して間もない美しい姿に出会えた。

ギンイチモンジセセリ


クモガタヒョウモン


ヒメシジミ


ツバメシジミ

 
クロスジギンヤンマが盛んに産卵を繰り返していた。



ハラビロトンボもすっかり成熟して、♂は真っ黒、相変わらず額のブルーの輝きが美しい。





庭にもクロヒカゲ、コジャノメ、ヒメウラナミジャノメがチョンチョンと舞い始めた。

 大震災、世の中の騒ぎにかかわらず、今年も山里にひっそり息づく命があった。
 いつも、生を受けた蝶やトンボたちに幸多かれと祈っている。
 どうか無事に精一杯の命を送って欲しい。来年も、再来年も、いつまでも静かな山里での出会いを念じている。
せめてなんとか虫たちが生き続けられる自然環境が残って欲しい。

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