教職にあったとき、新学期にはいつも藤村の歌「若き命も過ぎぬ間に 楽しき春は老い易し・・・」を板書し、生徒につかの間の高校生活、一度しかない人生を諭していた。今思うと、これは取りも直さず自分への言い聞かせでもあった。
この時期は、散り急ぐ桜に自然の摂理を感じながら、あまりに速く過ぎ去る時に思いを新たにしていた。万物が輝かしく萌える春なのに、なにかうつろな日々にむなしさをも感じていたと思う。振り返るに、この虚脱感は忙しい日々の代価であったのだろうか。
この先、幾度流れる花びらに感動できるのだろうか。明日の分からない健康を思うとき、あらためて短い人生を意識し本当のゆとりを求めたいと思っている。自然に親しみ、芸術を鑑賞し、幾多の書物に触れるなどして努めて感動を求めたい。そしてまた出来れば限られた時間の中で、趣味を楽しみ、地域へのアプローチを考え、バランスの取れた生活を心がけたいと思っている。
人の心の動きに関わりなく、時はまぼろしのごとく流れ自然は静かに遷ろっていく。
この時期は、散り急ぐ桜に自然の摂理を感じながら、あまりに速く過ぎ去る時に思いを新たにしていた。万物が輝かしく萌える春なのに、なにかうつろな日々にむなしさをも感じていたと思う。振り返るに、この虚脱感は忙しい日々の代価であったのだろうか。
この先、幾度流れる花びらに感動できるのだろうか。明日の分からない健康を思うとき、あらためて短い人生を意識し本当のゆとりを求めたいと思っている。自然に親しみ、芸術を鑑賞し、幾多の書物に触れるなどして努めて感動を求めたい。そしてまた出来れば限られた時間の中で、趣味を楽しみ、地域へのアプローチを考え、バランスの取れた生活を心がけたいと思っている。
人の心の動きに関わりなく、時はまぼろしのごとく流れ自然は静かに遷ろっていく。