エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

校舎内の自然観察

2021-10-14 | 教育を考える

J小学校の自然観察授業、校舎内で! との要望で下見をした。

わずかな緑を求めて校舎内を歩いた。

自然の中の「子どものもり」とは比較にならないが、学校内の自然、緑の少なさに少々がっかりだ。

校舎とフェンスの間に雑草、秋のタンポポが咲いてる。ヤマトシジミが元気に飛び回っている。混じってウラナミシジミも。

グランドの周囲には、桜の木が数本取り囲む。思ったほど多くはないが、アキアカネがサクラの先端に止まっている。

他にケヤキが一本、色づき始めたイチョウの木が1本だ。

校舎に取り囲まれる中庭に入ると、狭いが小さな池が。金魚、アメンボウ。

ウリハダカエデやイロハモミジ、キンモクセイなどの大木もあった。

あとは教室の脇のプランターには色とりどりのべゴニア、ケイトウ、などが並んでいた。

当初、教室でドングリ、セミの抜け殻でもと考えていた。

でも、小さな、わずかな自然だが、そこにも精一杯に生きる自然があった。

数日後の自然観察、指導内容を変更することにした。

【下見で出会った自然】
  出会った自然
 ・セイヨウタンポポ、シロツメクサ、 カタバミ、イヌタデ  メヒシバ  エノコログサ
  サクラ、イチョウ、ケヤキ、ツゲ、ツバキ、キンモクセイ、ピラカンサス、クワ、
  アキノノゲシ、コノテガシワ実(ヒノキ科)、レンギョウ、ウリハダカエデ
  イロハモミジ、ケイトウ、ヘチマ、イタヤカエデ 
 ・キンギョ アメンボ   ・ ヤマトシジミ、ミヤマアカネ、アキアカネ、   


   

                                     ウリハダカエデ                         コノテガシワ

あらためて指導案を書いた。

〇前半は、校舎内の自然を観察

少ない自然だが、見つけた葉っぱを拾ってくる → 教室へ戻って観察のまとめ

拾ってきた葉を簡単にスケッチをする

   ・かたち      色 模様など  ・鋸歯の形  ・葉脈 ・葉柄 など簡単解説

続いて「 拾い物標本」= 《自然の落とし物》 について     

     拾い物標本箱をみる。  合わせて、かつての昆虫少年のチョウの標本をみる。

 標本について話す。

 ◎まとめ  もっと自然を見つめて欲しい。自然の素晴らしさを知って欲しい。自然を大切にする大人になって欲しい 。と。 
   

*4年前の「自然観察」は3回あった。今年は1回だけ。 

子供たちに、{ときどき自然の中で観察をしよう。}と。

 


自然観察 教案 「拾いもの標本」

2021-10-11 | 教育を考える

           
 このところ腿の筋肉痛だ。どちらかというと左足がひどい。

今までなかった痛みは、数日前からの雪囲い準備のせいかと思っていた。

 それは違った。数日続けてのドングリ拾いが原因だと思った。

昨日はミズナラ、今日はコナや丸いクヌギと採取が続いた。

かがんで一粒一粒を移動しながら採る。結構な運動だ。

近々実施のJ小学校の「自然観察教室」で使いたいと思っている。

     松ぼっくりも

ミズナラ   落ち始めたクヌギ

この自然観察教室、これまでは、自然の中でなければと、小田山の「こどもの森」までバスで送り迎えしてもらっていた。

今年は事情があり、校舎内での実施となった。

でも、町場の校舎内、どんな自然があるか目分からない。そのうちに下見させてもらいたいと思っている。

日枚もなく、雨も想定して、思いついたテーマが”自然の拾いもの標本”だ。  これは、しばらく温めていたテーマだった。

 暫らく集めていた”拾いもの標本”には、

いろいろな実、春先のカラマツや各種松ぼっくり、池の端で拾ったヘビの抜け殻、アシナガバチの巣、セミの抜け殻、ヤゴの抜け殻、

チョウの蛹の殻、先日拾ったマムシのアルコール漬けもある。

      松ぼっくり いろいろ

当日は、興味・関心を持たせるべく、チョウの本格的な標本も見てもらいたい。

そして「標本の意味」について考えさせたい。

また、ドングリについての話と観察、ドングリでヤジロベエや犬の置物などを作る。

作った独楽を回して遊んでもみたいと思っている。

実の付き方 俄か試作品

 


小学生と自然観察

2021-09-30 | 教育を考える

午前中、H小学校の自然観察会のお手伝いに。今年3度目の7月と先週に続き、勝手知った蓋沼森林公園だ。

予定の手違い、児童数が多く1班8名、ちょっと多かった。 
        
台風16号接近で心配したが、明日は荒れ模様のようだ。

晴れ渡った清々しい朝8:30、講師6人、全員集合。

                        磐梯 

開口一番、先ずは、先週下見の際Suzuさんと収穫したスギヒラタケの話。

厚生省の「食べないで!」情報が話題に。これまでおいしく食べていたのに・・・。

約1時間の下見は講師の皆さんの話がいつも勉強になる。

昆虫には多少自信があるが、我が貧しい植物知識を確認。

Yokoさんから、ウワミズザクラの名の由来やリョウブの実の利用の歴史など、含蓄あるお話、感銘を受けた。

10時前、児童がバス2台で到着。挨拶をかわして児童が主体的に準備運動。

秋は1週間前からだいぶ進んだ。

ヤマハッカが終わりナギナタコウジュが咲き始めイチモンジセセリ、ミドリヒョウモンがはせわしく飛び回っていた。

ミゾソバに ヤブマメにウラナミシジミ

アオソ 野鳥の森案内図

散策はわずか1時間20分ほど。

子どもたち、カロナ禍での久しぶりに解放されたのだろう。すこぶる元気だ。

アキアカネ、ノシメトンボ採りに興じ、カエルやトカゲ、バッタを追いかける。

帰りの最後の楽しみは、ヤマボウシの実を味わうこと。

たわわに残っていてよかった。

最後のまとめでは、

〇注意深い観察を!   〇いろいろな生き物が精いっぱいに生きている。 〇それらはバラバラでなく助け合って生きている。いつも話すことだった。     

新鶴から   クマの痕跡 クマの毛が残っていた


蓋沼自然観察教育林

2021-07-16 | 教育を考える

東北地方の梅雨明け宣言があった。

今日、美里町の蓋沼自然観察教育林で自然教室があった。

                                                                       

駐車場より、会津盆地を一望  ↓ 磐梯山

朝9時前

今回も数日前に、ピンチヒッターの依頼があった。

H小学校6年生、花炭の計画もあり、自然観察は正味1時間ほどだった。

事前打ち合わせ、「森の役割」は共通に、あとは担当者一任。

素直な男の子7人を担当、楽しく散策できた。
   見事な山百合

 思い出すままに・・・・いつものウワミズザクラのクマの傷跡  ・咲いていたササの花について ・きれいに咲いたホタルブクロ、トリアシショウマ、ヤマサンショウなど、

 また、昆虫じいちゃんとしては ・ウラギンヒョウモンの産卵が盛ん。合わせてモンキチョウの産卵の様子を皆で観察して食草のはなし。

 ・アキアカネとミヤマアカネについて色や生態の比較、ついでに昆虫について、ちょうどモノサシトンボも観察できた。

  

 

  ハグロトンボ初見 

ゴマフカミキリの仲間  

 園内は除草中で、往きにじっくり観察したネジバナの群落が帰りには除草車ですっかり刈り取られてしまった。自然観察よりも自然の中で遊ぶことも大切な施設のようだ。

 帰りにIgaさん、Takeさんが焼いた花炭の説明があり、お土産お持ち帰り。

   作品

 子どもたちとの寸時のふれあいだが、愛情が湧くものだ。彼らの前途に幸あれ!と別れた。
 

 もう夏休みになる。子どもたちとの自然教室、お呼びがあれば、秋にでも、もう1,2度は参加したいと思っている。

帰路ヒメシロの土手に寄った。ヒメシロ3化の無事蛹化を祈った。ジャコウアゲハ夏型が見られた。

♀  

 

汗びっしょり、梅雨明けと同時に、会津若松の気温が34.7℃。

 

 


 今年初めての「森で遊ぼう」

2021-07-10 | 教育を考える

今日の今年初めての「森で遊ぼう」があった。

昨年度は1年間、コロナ禍のため実施できなかった。久しぶりに子どもたちの元気な歓声に触れた。

     
 

今日のテーマは《 滝沢街道と南新道の自然と歴史を学ぶ 》これまでとは一味違った中身だ。

 1班5名、保護者3名のリーダーを務め、子どもたちとひんやりした快適な散策をした。

カードを首に下げ「森の宝物探し」をしながら、ビンゴ完成目指して楽しく森の中を歩いた。

宝物・・・くものす  とりのこえ   あなのあいているはっぱ    あり  ちょう
     とんでいるむし   きのこ ・・・・ 
      アリの巣を見つけた  

モリアオガエル  ウツボにアキアカネ

勇さんが見つけたヤママユ終齢  美しい色合い、オオミズアオを想像した 体長約8㎝ 

  体長約8㎝  

 

見つけたらシールをhン貼ってやる 。  かつてはビンゴ完成でキャラメル景品も・・・

 子どもたちはすぐに打ち解け、スタッフへの質問も相次いだ。

 

途中、昔の茶屋のあとで休憩を兼ねて峠道の歴史をやさしく解説した。

1.会津藩主・加藤嘉明の代(1627年)に今も石だたみが残る旧滝沢峠を開いた。
    明治になり、金堀までの旧街道に荷馬車の通行ができる南新道が開通した。

2.八角神社の伊舎須弥明神が会津に鎮座されるときに乗ってきた舟が石となった舟石

3.江戸時代の俳人・松尾芭蕉の句碑が建っている。
  150年前、奥の細道行で芭蕉が会津に足を運ばなかったことを惜しみ、会津俳壇の  宗匠らが集まり芭蕉の紀行句集の中の1句を石に刻んだ。
       ” ひとつ脱でうしろにおひぬ衣かえ ”           
  【参】ネット「芭蕉と伊賀」  http://www.ict.ne.jp/~basho/  芭蕉作品集 より
     句意:旅中のこととて、衣更の日を迎えても着替えの夏衣を持たぬ身だ。
      重ね着の一枚を脱いで背中に背負い、さて、これで衣更がすんだとしよう。

   

約2時間の自然の中での散策を終え、分校跡へ到着。

各班からどんなことを見つけ、何を感じたのか、2~3分の発表会。 
 ***************  

わずかな体験だったが、今日は一人ひとりが、計り知れない宝物をもらったと思う。

 市農林課の主催するこの行事、今年は規模縮小となった。

対象はこれまでの半分、小学生20名になり、これまで午後までの計画・実践だったが、午前中で終わるようになった。

小生参加して10年近くになるが、いろいろ懐かしさがこみあげてきた。

久々に子供たちと触れあい、もう少し一緒に自然を見つめていきたいと思った。

 

帰り道、いつものお友達に会いながら、もうしばらくは健康でありたいと願った。

ミヤマアカネ  成長した♂、♀に会いたい。

 

  ♀未成熟

   

帰宅後、かなりの雨が降り始めた。

天気予報では、2~3日で梅雨明け宣言が出るかも。


自然観察終える

2020-09-30 | 教育を考える

 

 

 

J小の、 今年2回目の自然観察を終えた。

昆虫じーちゃんの自己紹介、昆虫少年だったこと、虫が少なくなったこと、みんなに自然を好きになって!」と話す。

前回19名、今回12名、ちょうど良い人数だ。 子どもたちの不思議に思ったことをわかりやすく。

         

  観察の様子 (Araさん提供)

日の傾きが早くなり、午前中の事前調査でみられた活動的な虫はいないのが残念。

キノコを見つけ、ドングリを拾った。

ツリフネソウ、ミズヒキ、ナンブアザミ、イヌタデ、サクラタデが咲いていた。 

オオルリボシヤンマの飛翔は見られなかったが、キアゲハ幼虫、オオアオイトトンボの美しい姿を観察出来た。

以下は事前調査での写真。

アミモダシ 

 オオルリボシ産卵

 ミドリ♀、♂

  オオアオイトトンボ

セリにキアゲハ 

  アキアカネ

 キトンボ ミゾソバにウラナミシジミ

今回簡単なメモ用紙を準備した。 数個で良い、印象に残った名前や不思議を記録させた。

すべてが記憶から消えるのが寂しい。

あとから、メモをヒントにして調べてもらいたい願いだが、1年生はひらがながやっと、なかなか書けない。

やはり、子どもたちには《自然の中での活動こそが大切で、教室で、写真で、ビデオでは遠く及ばない。

 

 

 

 


自然観察が保護につながる    

2020-09-26 | 教育を考える


拙ブログ「自然観察」9/20の 続報

9/14実施の「自然観察」について、思いを新聞投稿し掲載された。

次回は9/28の予定だが、今回も雨の時が心配だ。一応は大体テーマを準備するが・・・。

昨年は、雨でも決行と決め実施したことも思い出だ。

台風12号もそれ、三陸沖に停滞し雨模様が続いているが、なんとか回復しそうだ。

 ********************
「自然観察が保護につながる」             

 放課後の「子どもクラブ」で、楽しい自然観察の時間を過ごした。/早速「このイモムシな~に?」と質問。鮮やかな緑色の縞模様はキアゲハの終令幼虫だ。近くに生えているセリを探し、食草や変態の話しをした。すかさず「モンシロチョウは何を食べるの?」との声。/また、誰かが木の下のクモの巣に引っ掛かった。体の大きな雌と小さな雄のジョロウグモ、巣に捕まった小さな虫を観察した。「この巣はどうやって張るの?」と興味津々だ。/今の時代、ゲーム少年ばかりで昆虫少年などいないかもしれない。でも、自然の中でいっぱいの不思議を体験して欲しい。嬉々としたわずかな観察だったが、いろいろな生きものが精一杯に、そして、みんな共に助け合って生きていることを実感できたと思う。この小さな体験が、自然への関心を深め、自然保護の思いにつながればと願っている。

 ********************   (2020.9.24新聞掲載)

ジョロウグモ  ナガコガネグモ


「貴重なヒメシロチョウを守ろう!」 小学校での出前授業

2019-09-24 | 教育を考える

小学校での出前授業を終えて

 今年も、ヒメシロチョウが生息する地域の小学校で、授業「貴重なヒメシロチョウを守ろう!」の授業を終えた。今年で4年目になった。

 10:15~10:50 板書しながらの講義
   あれもこれもと話が跳んだが、沢山の写真や,我が50年前のチョウの標本を見せながら進めた。

 ・昆虫じいちゃんの自己紹介(昆虫採集から昆虫少年への軌跡)  ・生きものについて
 ・昆虫について(特徴、チョウ、トンボ)・絶滅危惧種 について   ・中心となるヒメシロチョウとツルフジバカマについて

 【自作資料: 絶滅危惧種 ヒメシロチョウ その生態と保護 -人とヒメシロチョウの共存をめざして - 】                   )

 11:00~11:50 野外(学校裏)での観察 今回は準備した「自然観察メモシート」に記録をとらせた。 

 〇散策で見つけたものについて、20か所の罫線欄に名前と特徴を記録

 〇観察で考えたこと・感じたこと(疑問・感想など)

                                             

   観察した生きものは、(思い出しながら列挙すると)
   〇ヒガンバナ、アキノノゲシ、クズ、イヌタデ、エノコログサ、キンエノコロ、ツリフネソウ、メドハギ、

           ツユクサ、セイヨウタンポポ、マツヨイグサ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、カタバミ、カナムグラ・・・

   〇ヤマトシジミ、ヒメシロチョウ、アキアカネ、ノシメトンボ、各種ガの幼虫、テントウムシ、各種ハナアブ・・・・


  

   記録欄はあっという間にすべて埋まり、余白にメモしていた。

 今回はレポートのまとめや提出はいらない。メモを参考に、あとから図書で調べてみようと付け加えた。 

 ヒメシロチョウ観察は、少し時期が遅かったが、何とかヒラヒラと舞う1頭のヒメシロチョウが姿を現わしてくれた。

  産卵こそ見ることができなかったが、ツユクサに吸蜜する姿や産み付けられた卵や幼虫を観察できた。

  ツルフジバカマの特徴も紫色の花や付き始めた種の確認をできた。

 他にも発見があった。

   産み付けられた卵をルーペで観察、近くのツルフジバカマに食痕を見つけ、生徒が、1令(8㎜)2令(2㎝)の幼虫を見つけた。

   また、テントウムシの蛹やミドリヒョウモンのグロテスクな幼虫なども観察した。

   なかなか見つからない小さな幼虫探しでは、難しさを実感したが、担任のN先生から”虫たちは見つかりにくい姿に進化してきたの”と、助け舟を出してくれた。

 短時間の自然との触れ合いを終え、

  「いろいろな虫や草が一生懸命生きていること、そしてそれらが関連しながら生きて、バランスの取れた自然環境を作っている」ことを話した。
 

   素晴らしい秋空の下、生徒たちが5感を使って、一つ一つの自然を前にした観察から得たものは大きかったと思う。

 少しでもな自然に関心を持ってもらえたのではないか。

 それが、自然への畏敬の念へ発展し、さらに将来の彼らの自然保護の思想につながればと思っている。

   

 反省点は、やはり一回の授業では足りない。

   こうした小さな自然観察を通して、生物多様性、森林生態系などの自然環境の意義を理解させたいと思う。


授業「貴重なヒメシロチョウを守る」の打ち合わせ

2019-09-20 | 教育を考える

 4年間続けてきた小学校での授業「貴重なヒメシロチョウを守る!」、今年も、計画していたより遅くなったが、お彼岸の連休明けに実施することになった。


 だんだん3化のヒメシロチョウも姿を消すころだが、何とか今年も子ども達に産卵風景を見せたい思いだった。

  今日、授業の打ち合わせにお邪魔した。

 数十年観察し続けてきたヒメシロチョウは年々生息場所も狭まり、発生個体数も徐々に減ってきた。

  いつもヒメシロチョウの保護を願ってきたが、

そのための近道は、生息地域の子ども達に、故郷に生き続けるこの貴重なヒメシロチョウについて知ってもらうことが一番と考えるようになった。

 

打ち合わせの後、下見を兼ねて、授業で散策する裏山を歩いた。

秋の深まりの中、数頭のヒメシロチョウが穏やかに舞っていた。産卵も見られた。

さらに、既に数匹の1令幼虫も発見した。授業当日、チョウが見られないときには卵や幼虫を観察させたいと思う。

   

既に1令幼虫が  

いつものように、教室での話しは少なくして、自然観察に時間をとるつもりだ。

学校から裏山への道すがら、いろいろな植物や虫を観察する。

【下見した草花 チョウなど】

アキノノゲシ ヒガンバナ

イタチササゲ マルバルコウ

ツリフネソウ タカサブロウ

ミドリヒョウモン ソバの実膨らむ

  アカタテハ

ホソバセダカモクメ 

 

そのための観察メモ原稿を準備した。いつものヒメシロチョウが全て分かる自作資料も準備した。

ヒメシロチョウを通して、子どもたちには自然への興味・関心を持たせたい。


「生きもの観察」プロデュース

2019-09-07 | 教育を考える

今日は「森で遊ぼう」)(第5回)があった。

テーマは午前中に「林道散策 自然観察」と「生きもの観察 5」、午後は「草花の叩き染め」

開会後の準備体操、空にはかなりのウスバキトンボがスイスイ、よいよ秋到来を意識した。

今日の最高気温が35度の予想だったが、約2時間の林道散策は心地よい風が吹き、暑さを気にせず、楽しかった。

折り返し点では,ササの葉でささ舟やコップ、入れ物などをつくった。

   

散策中の主な話題: オツネントンボ、ゴイシシジミ、ミドリヒョウモン、アキアカネ、ノシメトンボ、セミの抜け殻、

          ミズヒキ、キンミズヒキ、ツユクサ、タケニグサ、ハシバミ、キブシ、・・・・

特筆のこと ・・・○山林の脇に鳥の巣、野鳥の専門家Igaさんに寄ると,ホオジロの巣ではないかと。

                  ○ヘビの抜け殻にハチがたかっていると、よく見るとこれはハチの巣づくりと直感した。

                     丁度、先日、庭でフタモンアシナガバチの巣づくりを見たばかりだったから。

                      写真を撮って、帰宅後ネットで確認するとヒメホソアシナガバチに間違いない。

                      山中の森林に巣を作ることが多く、草木の裏や枝、茎などに特徴的な巣を作くる、とあった。

              

ホオジロの巣か?ヒメホソアシナガバチの巣

小物入れ   ハシバミ

 ツクバネ    カメムシ脱皮

 

 テントに戻り、小休止ののち、小生プロデュース担当の「生きもの観察」。

 今年から始まった、年6回の年間共通テーマ「生きもの観察」だが、毎回のテーマ教材化に苦慮してきた。

 第1回「水辺の生きもの」、第2回「チョウについて」、第3回「トンボについて」、 第4回は大テーマの「昆虫ウオッチング」を兼ね、今回は第5回だった。
 

「生きもの観察」は、いずれも、実際に観察の対象を採集し、触りながらの観察だった。

30~40分だが、やはり、それが基本であり、季節毎のテーマを考慮しての実践だった。

写真と講話だけの活動は子どもの実態からしても難しく、現物のない観察はあり得ない。

今回のテーマは「バッタのなかま」とした。

話しは、いつも要点を,自称「みどりの黒板」(自然空間での野外教室)に準備し、意欲が湧くように話す。

いつもは活動前の講義として10分程度、

今回、「バッタのなかま」として・・・・バッタ・コオロギ・キリギリス・カマキリについて!

身体のつくり(触角の長さ、食べ物,色の違い)や特長などを比較しながら、写真も使って興味を持たせた。

その後の観察活動は約20分、今回は捕虫網なしで、素手でバッタを捕まえ、その行動や身体のしくみについて確認する観察をした。

採集場所は、ビオトークの上の草むらや、サツマイモ畑の周辺で,みんな意欲的に取り組んだ。

反省点は、やはり一人づつにルーペが必要と思った。毎回の観察でも、各自に持参させるかして、人数分準備する必要がある。

最後のまとめ(10分)では,記録のとり方にいつも苦労する。

  ・どんな生きものを観察したか。・何が分かったか。 ・今日の活動を通して感じたこと.などを1行でも2行でも記録させることにしている。

低学年生が圧倒的に多いが、、それぞれの学年(学力)に応じて書かせている。

今回は、ほとんどが幼体から成虫になるバッタの季節と言うことであったが、

そうした現物を前にした観察テーマは、正直、ネタ切れの感がある。

次回は最終回だが、いまからテーマ選定に苦慮している。

最終回となるので、「生きもの観察」の裏にある自然環境問題との関わりについて考えさせたいと思っている。

午後の叩き染め、みな思い思いにデザインして、素敵なハンカチを完成させた。

  

 僕も染めてみた ヌスビトハギ

今日の歩数計表示5699歩なり。

 


雨の中の自然観察

2019-09-02 | 教育を考える

雨の中の自然観察

 J小学校の放課後を利用しての子どもクラブの活動を手伝っている。

これまで、1回目は開講式当日6/21、雨天でもあり、昆虫じいちゃんの自己紹介、少し虫の話し。

教室での話しだけではと、にわかづくりの教材「葉っぱのかたち」に取り組んだ。 

一週間後の第2回6/28は,市のバスをお願いしこどもの森で自然観察を実施した。

3回目の今日は、正味1時間程でそれなりに充実した活動を計画していた。

しかし、出発までが長い。4年生以下の20名、指導付添5名で、30分遅れで出発した。

おまけに、出発直前まで止んでいた雨が、現地に着くころは本降りとなった。

折角の現地の自然の中だ。僅か15分程度だったが、雨の中を池のまわりを巡った。

「自然観察」の趣旨は前回同様、《それぞれの環境で精一杯生きている生きものの姿を見せる》こと。

当初思い描いた内容は消化できず、成り行きでの成果に期待することになってしまった。

マユミの葉にいくつものセミの抜け殻があって助かった。子ども達が争って抜け殻を採集した。

そこでは、アブラゼミ、ミンミンゼミ、♂と♀の判定などで盛り上がった。

ここではあらためてルーペが必要なこと(子ども一人ひとりと、我が視力からも)を思い知らされた。

雨降りにも,山際いっぱいにクズの芳しい香りが漂い、美しい紅ムラサキの花のこと、香り、茎の毛、根からのデンプンクズ粉、

最近、この根を狙うイノシシ、そして、秋の七草のこと等々を熱心に聞いた。

2度と忘れない名前となっただろう。

数名がニホンカナヘビの幼体を捕まえて大喜び、飼い方を聞いてきた。

ある子はアカスジキンカメムシの幼虫を持ってきて尋ねた。
 

今回、是非見せたかったオルリボシヤンマのテリトリー、ホバリング飛翔もこの雨降りでは現れず残念だった。  アジアイトトンボも・・・。

短時間の雨降りの中だったが、もう少し時間があれば...と思った。

 雨がなければ・・・

  アカスジキンカメムシの幼虫

「まとめ」もこの雨降り、バスへ戻って話すことに。

今回は、記録用に『第3回 自然観察 メモ』を準備したが、雨やら、時間やらであわただしく、後で書かせることとした。
   メモの内容   ○見つけた生きもの ・植物 ・虫や鳥など  ○思ったこと、考えたこと
        観察した生きものについて学校や家で本などで調べさせたい。

小雨決行と考えていたが、かなりの降りの中での観察となった。

中止の場合の教室での活動に備え、写真の他、チョウや、セミ、トンボの抜け殻、木の実類などの標本も準備していたが,またの機会としよう。 

*************************** 

午前中は「森で遊ぼう」の事前調査で、金堀へ。

  

午後は雨の中の「こどもの森」へと、痩せた身には多少応えたが、充実した1日となった。

 


 昆虫ウオッチング (第4回 森で遊ぼう)

2019-08-20 | 教育を考える

いよいよ、「昆虫ウオッチング」 、今年は別に、年間共通のテーマ「生きものの観察」で、毎回少しのふれあい時間がある。

普段、短い観察で欲求不満もある子ども達だが、今日は午前中いっぱい昆虫とふれあえる。

開会前から、子ども達はそれぞれに捕虫網を持参し草むらに展開していた。

  

開会式で、活動内容や注意点を話し出発、山神社までの畑の土手では雲がかかり、暑さを感じず採集できた。

個体数は少ないが、下見のときよりいろいろな虫が見られた。

シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、アキアカネ、ミヤマアカネ、オツネントンボなど、

チョウ類は、キタテハ、スジグロシロチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミなど、そしてウラギンシジミも。

田んぼ道では、子ども達が一生懸命オオシオカラトンボ追いかけた。その姿に60年前の自分が重なった。

がむしゃらに追いかけるがなかなか採れずに、採り方のコツを見せてやった。

    

山神社の林を抜けると、猛暑の日差しがもどり、ウバユリ、ユウガギク、ボタンヅル、コバギボウシ、クサギなどが咲く山道に虫を求めた。

咲き始めたクズの香りが嬉しかった。

子ども達は、無心に虫を追いかけた。

出発から約1時間、金堀の滝から少し登った〈バッタ広場〉の上の涼しい杉林の道で発表会。

各班2~3名が、これまで採ってきた虫をみんなに紹介した。

オニヤンマは人気で、美しい模様や複眼を観察できた。

それぞれに頑張って良い発表だった。虫かごから取り出し皆に見せてから空へ話した。

  発表

約30分の発表を終え、帰路、金堀の滝で水辺に自由に遊んだ。

この時間を大切にいしたかった。子ども達は時間を忘れるほど夢中で遊んだ。

水生昆虫はほとんどいなかったが、サワガニを見つけた子もいた。

なかなか出来ないこうした体験は貴重と思う。

吸水に来たカラスアゲハ、滝で見つけたサワガニを、みんなに見てもらった。

素晴らしい環境だ。 今後も、「滝で遊ぼう!」で是非毎年体験させてやりたい。

水生昆虫については、僅かにカワゲラの幼虫が見られたが、こっと良い河原があればと思っている。

    水辺で遊ぶ

    

今回、散策中には記録ファイルは持参せず、テントに戻ってから記録させた。

もりの子ども達も低学年が多くなり、メモも大変だ。

見つけた虫の名前や、散策で思ったこと、考えたことを1行でも記録に残せばと思う。

先生方はそれぞれに昆虫図鑑を持参してご指導頂いた。虫の特長から図鑑で虫の名前を知ることも大切だ。

この大テーマも5回目、散策コースについては、生息する虫や実施時期など再検討が必要かも知れない。

また、本年は、年間通しての「生きもの観察」も加わったので、今後さらに総合的な、よりよいプログラムを考えていきたい。

前回の「森のアートづくり」で作成した作品を配布した。

 

午後は、ジャガイモ掘りだ。

炎天下、先生方がシャベルでジャガイモを掘り起こし、子ども達が軍手で収穫した。 よく実ったカボチャも収穫した。

    

これまで疑問に思っていたが、子ども達はほとんど関わらなかったジャガイモの栽培について、収穫を体験するだけで、栽培の過程や苦労など知るよしもない。

今回は、収穫までの栽培、成長の過程について、サブリーダーから講話をいただいた。

子ども達も内容を理解し、一層収穫の喜びを体験できたと思う。

講話内容:種イモを、先生方で植え付けた(株間30cm、施肥)4/24

       芽搔き:ジャガイモから出てきた芽が5cm程度に伸びたら、硬くてよい芽を数本残して残りは引き抜く。

       土寄せ:芽かき後、土に追肥を混ぜた後に軽く土寄せをする。適宜、雑草を抜く。

       草丈が30cmほどに成長したら、2回目の土寄せと追肥をする。

          ジャガイモが大きくなってくると土から出てしまうことがあり、太陽光に当たると緑色になり有害物質であるソラニンの含有量が増える。

          土から出たジャガイモは土寄せをして埋める。

            花摘み:養分が取られないように早めに摘む。

10月 第6回 サツマイモと落花生の収穫がある。その際にも、それらの生育過程についての講話を準備したい。

 

 台風10号の影響で、前日と翌日は雨、 幸運な昆虫ウオッチングが終わった。(2019.8.17)

 

 

 


昆虫ウオッチングの散策コース 下見

2019-08-15 | 教育を考える

 

午前中、「森で遊ぼう」の事前調査があった。

今回(8/17)は小生プロデュースの「昆虫ウオッチング」、お盆中にもかかわらず、多数の先生方が集合、散策コースを確認した。

「昆虫ウオッチング」の活動のねらいは、虫を捕って自然への関心を高めること。

他のテーマも同じだが、・自然に親しみ、・自然への興味/関心を抱き、・出来れば畏敬の念を持って、・大人になって自然保護の思想を抱いて欲しい願いでいる。

このテーマを加えて今年で5回目、ここはいつも虫が少ないが、他に良いコースがない。時期の検討も必要かも知れない。

また、年間通しての「生きもの観察」も加わったので、今後、さらによりよいプログラムを考えたい。

 

出発前に馴れ馴れしいダビトサナエが顔を見せてくれた。

山神社までの田んぼ道では、オオシオカラトンボ、ミヤマアカネ、アキアカネなど。ウラナミアカシジミ、モンキチョウ、

スジグロシロチョウ、キマダラヒカゲなどが見られたが、個体数もすくない。

神社で一休み。日差しが強く、僅かな距離でも疲労が著しい。歳のせいだ。

オニヤンマが行ったり来たりし、咲き出したクズの花の香りが嬉しい。

ウバユリ、ユウガギクボタンヅル、コバギボウシ、クサギなどが元気に咲いていた。

クサギ

ヤマブドウ スギの実

 ツマグロイナゴ アブラゼミ

昨日、孫たちと遊んだばかりの金堀の滝はいつ来ても素晴らしい。

今回は、是非ここで子ども達にゆっくり遊んでもらいたい思いでいる。

当日は、滝から少し登った〈バッタ広場〉で折り返そうと思う。グループの発表は涼しい杉林の林道で。

虫たちが少ない分、虫かごにいっぱい詰め込まずに、観察させるようにしたい。

滝の水辺では、ちょっと水生昆虫の話しを。

 

今回記録ファイルは持参せず、テントに戻ってから記録させたい。

子ども達も低学年が多くなり、記録メモを取らせるのも大変だ。 今日見つけた虫の名前、散策で思ったことなどを1行でも記録に残せばと思う。

午後は、ジャガイモ掘りの予定だ。 カボチャも収穫させ、お土産としよう。

10月に収穫する落花生を観察した。 咲き終えた花から子房柄が伸び始めていた。

 出来は上々30個 落花生の花

子房柄が伸びていたはじめて知った落花生の出来方(ネットから)


お盆と言えば朝晩涼しくなるのだが、今年は違う。

台風の影響は全くないと言って良い。通過後も猛暑が続くらしい。

暑い夏に大分消耗した体力を意識するが、何とか乗り切りたいと思う。


森の黒板 生きもの観察その3 

2019-07-14 | 教育を考える

昨日、第3回 「森で遊ぼう」があった。雨降りを心配したが、この行事のための晴天だった。

朝方まで雨もあがり、クマ除けの花火を上げるころは夏の日差しが戻ってきた。

無事に「遊んだ」午後2時には曇リ始め、夕方には雨となった。

今回のメインテーマは「森の宝探し」「森のアート作り」、僕の担当する「生きもの観察 3」

 南新道で宝探し。ゲームカードでビンゴを目指す。

生きもの観察は「トンボのからだ」 昆虫の特徴を確認した。

いつも、テーマ、まとめに黒板を使っている。林の中の緑の板が、とても良いふんいきを醸し出してくれる。 

オニヤンマのヤゴの抜け殻や、アカトンボのなかまを写真で紹介した。

「アキアカネの一生」として、産卵方法、ヤゴの成長、脱皮、羽化の様子など。

こどもたちは発生し始めたアキアカネ採りに興じた。

 

反省点も沢山有った。いつもながら、1,2年生が多く、話しはなるべく平易に、興味を持たせる工夫を心がけたが、内容も広がってしまった。

次回、8月の「昆虫ウオッチング」は、採集を中心に林道を歩き、「バッタ類について」「虫たちの生きる環境について」などを取り上げ、考えさせたい。

 お昼を食べて、台紙に思い思いに葉っぱのデザイン、今年は作品をラミネートすることになった。

個性豊かなこどもたちと、自然の中でいっぱい遊んだ。 

 


自然観察、残念ながら雨降らず。

2019-06-28 | 教育を考える

J小学校の放課後の「自然観察」(第2回)があった。

台風接近で大雨を心配したが、前もってテーマを「雨の中の自然観察」に決めていた。

事前に雨具を持参するよう連絡も入れておいた。

1時間半の教室での授業は、子どもの実態からは難しく、本来の『自然の中での観察』を考え、今回は市のバスを手配してもらった。

参加は27名、こどもたちは興味を持って山行きを待っていたようだ。

学校行事で時間が変更となり、2時過ぎに目的の「こどもの森」へ到着した。

いろいろ話したいことはあったが、観察時間が正味40分くらいに短縮となり、

極力解説は避け、こどもたちがより興味を抱く、楽しい観察を第1に考えた。
 

先ず、導入は ・自然観察の服装や持ち物について  ・観察の要点について  ・注意点などを話し、

観察を通して、こどもたちに課題を与えた。

 《疑問を抱くこと。何故だろうか?不思議を1つみつけること。》
 

雨はなかったのが少し残念だったが、(負け惜しみ)、曇り空にオオルリボシヤンマやモノサシトンボも観察できた。

オタマジャクシ、メダカ、クズやドクダミ、生え始めたキノコ類、クルミの実・・・、元気に観察できた。

高台の所々に掘られたイノシシの大きな掘り跡をみんなで見た。

期待していたゴイシシジミ、ヒメシジミは見られなかったが、羽化したばかりのミズイロオナガシジミを初見できた。

 ミズイロオナガシジミ ♂

いろいろな生きものが それぞれの環境で、皆精一杯に生きている。その姿を垣間見ることが出来たのではないだろうか。

そう言えば、例年は小さい池のナツツバキの枝にモリアオガエルの卵塊が見られるのに、無かった。

一つのニュースは、観察中に4年生の生徒が不思議な蛹らしきものを見つけたこと。

これは何だろうか。現物を預かり、調べてみたい。

 

これは何だろう?  どなたか教えて下さい。

表   


第3回は 9月、同じ場所へ行く計画だが、充実した、こどもたちが大いに興味を抱ける観察授業としたい。