午後1時、猪苗代町で開催された「猪苗代湖・裏磐梯湖沼水環境保全フォーラム」に参加した。
日頃、猪苗代湖周辺の池沼を巡りながら、絶滅が危惧されているトンボの保護を訴えていたので、
この地域における底生動物相についての福大の塘教授の講演は実に興味深いものだった。
驚いたことに、この地区での調査研究は始まったばかりだと聞いた。
今後、詳しい調査結果から生息の実態や問題点が指摘されるだろうが、
それを待つまでもなく貴重な水生昆虫トンボ類の保護は一刻の猶予もなく、その具体的実践が急務と考えている。
文化遺産も大切だが、例えば猪苗代湖周辺の貴重な水辺環境などの自然遺産にもっと目を向けなければならないと思う。
時を同じくして、福大に新設計画の農学類に4つの教育研究領域が発表された。
その中の1つ「循環・環境学」に期待している。
そこでは、特に経済と結びつかずとも、是非とも自然保護を中心に据えた学究的な研究内容を期待したい。
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フォーラム前の午前中、久々に崎川浜へコハクチョウを見に行った。
赤井を過ぎると、田んぼに群をなして休んでいた。わずかに残る水辺で何かを啄んでいた。
崎川浜には、白鳥は全くいなかった。オナガガモも少ない。まだ、これから渡ってくるのだろう。
田んぼの落ち穂や草などを食べているようだが、昨今のコンベアーでの刈り取りでは、ほとんど落ち穂はないだろう。
よく、コハクチョウが湖で逆立ちして潜っている光景を見るが、あの長い首はそのためだろう。
数年前からは鳥インフルエンザ発生のため、近づいてのエサやりは止めようとなった。
以来、崎川浜でもエサやり風景はないようだ。でも、最近長浜ではパンくずを売っていて、エサやりが見られるようになった。
田のコハクチョウを見ているとかわいそうで、玄米でも持って行ってやろうかとも考えているが、本来は野生のままにすることが必要らしい。
崎川浜 オナガガモも少ない
愛おしい水鳥にふれあい、諸々の感慨に打たれた。 時間も来たので、一路、猪苗代のフォーラムへ向かった。