エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

顕夢明恵を思う

2013-08-31 | 文芸

  

  座右の「この世この生」 を開いた。

 『顕夢明恵』の書き出しに「西行を地上一寸とすれば明恵は地上一尺である。良寛の足は地に着いている。」とある。

 また、「明恵が語りにくいのは、彼が路を行くときもその足は地上一尺を踏んでいるからだ。」と。

 しばらく、〈地上一尺〉を考えている。


 同書の、西行、良寛、道元については、方々に傍線施され日々の心の支えを求めていたようだが、明恵については読んだ形跡なく、きれいなままだった。

 明恵上人の人となりの一端に、徒然草144段を取り上げている。
 《 栂尾の上人、道を過ぎ給ひけるに、河にて馬洗ふ男、「あしあし」と言ひければ、上人立ち止りて、「あな尊や。宿執開発の人かな。阿字阿字と唱ふるぞや。如何なる人の御馬ぞ。余りに尊く覚ゆるは」と尋ね給ひければ、「府生殿の御馬に候ふ」と答へけり。「こはめでたき事かな。阿字本不生にこそあンなれ。うれしき結縁をもしつるかな」とて、感涙を拭はれけるとぞ。》
  上田三四二の記述には、

 「「足」と「阿字」と言う結びつくはずのない言葉が発音を同じくするだけの理由から結びつき、すり替えられ、そのようにすり替えが起こってしまった上は、俗世のいじましい官職の名「符生」は、頓悟の言葉たる一切諸法不生不滅の「不生」でなければならなかった。」と。

 正に、地に這いつくばって生きる者と、地上一尺にある者との間に生じた齟齬、俗と聖の行き違いの笑い話だ。

 でも、栂尾の上人には、見るもの聞くものすべてが信仰と結びついているからだろう。
 兼好のユーモアと尊敬が渾然としている話だ。

 最近の耳の衰えに、妻からは補聴器・・・などと、

 老いを感じて、同じようなやりとりがあったな~と、一人にやにやしている。

 


オオルリボシヤンマの産卵

2013-08-29 | 昆虫

 

  今年のE地点の池、ちょっとした異変だ。

  まずギンヤンマ、チョウトンボが極端に少なかった。いつもギンヤンマより多いスジグロギンヤンマも少なかった。

  春から池の水が極端に少なく、水質の悪化もヤゴたちには良くなかったと思っている。

  ちょっと前から、オオルリボシヤンマも出てきたが、これも少ない。

6月から、池の水の管理について管理者の行政に提言してきたが、どうもらちがあかない。

 

 今日は、近くのA地点へ行ってみた。清らかな水が流れ込む山間の池では、E地点の池に比べてオオルリボシヤンマの天下だった。

 オオルリボシは、何度もきれいな写真を撮っていたが、また、じっくり観察してきた。

♂のルリ色が何とも言えずきれいだ。

 ♂   ♀

なかなかホバリングしてくれず撮りにくいが、産卵の時期には産卵中の♀に何頭もの♂が集まり、♀にまとわりつき比較的撮りやすい。

♀は単独で、あちらこちらで抽水植物や朽ち木の組織内に産卵していた。

 

 

   

 

♀の斑紋はオニヤンマのように鮮やかな黄色ではなく、とても地味だ。

図鑑によると♂のように青い斑紋の変異もあるようだが、未だ見たことはない。

 産卵風景は、これから10月末まで見られる。

 しばらくぶりに、数年に一度しか出くわさないウラギンシジミに出会った。

 足下をキラキラしながら給水活動をしていた。一瞬、美しいオレンジ色が見えた。♂だ。

 

 


ヒメシロチョウ3化 初秋の里山

2013-08-27 | 自然観察

 

久々に訪れた里山はすっかり秋の気配だ。

日曜日、ヒメシロチョウを見に出かけたがアクシデントでコースを変えた。何年ぶりだろうか、パンクだ。スペアタイヤで近間で戻った。

林道脇の草むらの石に気づかず、左前輪の外側のゴムが損傷、修理がきかず、余計な出費となった。

そんなわけで、昨日の今日だが里山を巡った。

前回7月はじめが2化だったとすれば、時期的には3化の発生だろうか、数頭のヒメシロチョウに会えた。

ポイントの沢の田んぼは、きれいに草刈りがされていた。時期を考えてくれれば、もっとヒメシロチョウも心配いらないのだが。

食草を求めてずいぶん飛び続けるヒメシロチョウと歩いた。やがてわずかに残ったツルフジバカマを見つけ、しばしのやすらぎが訪れた。

ゆっくりヒメシロと語らってきた。愛おしさがこみ上げてきた。

 

  

  

オナガサナエが慣れっこく写真を撮らせてくれた。雄の腹部先端をアップで撮った。

帰りに立ち寄ったレンコン池でも、大きなつぼみにオナガサナエが止まっていた。

   ♀

ニオイカエデの根元に交尾中のクワガタが。少し小さいが、ミヤマクワガタのようだ。

 

前日であったコバネアオイトトンボ、もう一度確認に寄った。腹部先端の写真から下付属器が短く、やはり間違いないようだ。

 

  ♂の腹部先端(背面)

今の時期ほとんどがアオイトトンボ、わずかに棲息するコバネアオイトトンボだ。動きもゆったりしていて、愛おしい。

池畔のクマザサにゴイシシジミが盛んに舞っていた。

 

またも、静寂の林に囲まれた池の端で、ひとり豊かな時間を過ごしてきた。

せめて、この喜びを、そしてこの環境の保全を発信したい。(2013.8.26)

 

 

 


絶滅危惧第1類 コバネアオイトトンボ

2013-08-26 | 自然観察

 

                                       【オオイトトンボの連結】

孫たちの長い夏休みが終わった。
 夏休み中にまとめた宿題を持って、元気で登校した。

  


  
 昨日、久々に里山へ。里山はすっかり秋の気配、友達が、快く迎えてくれた。
 ススキの穂が輝き、ワレモコウが咲きオミナエシも・・・。

 

 ため池は、この時期ほどよく水位が調整されていた。ほどよくとは、マダラナニワトンボの産卵にほどよい岸辺が現れていたのだ。

 

  岸近くの水草に、オオイトトンボが地表すれすれにスイスイと気持ちよさそうに飛んでいた。

 

また、林の境に、ノシメトンボの♀が単独で産卵を繰り返していた。葉陰に移動して長時間の打空産卵だ。

一瞬マダラナニワか?胸の斑紋が似ていると思った。彼女らは、まだ林の中で秋の訪れを待っているところだろう。

 


  ここで、もう一つの目的、コバネアオイトトンボを目撃できた。

 

 

 なかなか判定が難しいが、胸の金属緑色の部分の先端が、第2側縫線に届かないことを確認した。間違いなくコバネアオイトトンボ♂だろう。

 日本国内には、アオイトトンボ科は3属7種が分布している。そのうち、本州以南ではオオアオイトトンボ、アオイトトンボ、コバネアオイトトンボの3種になる。
いずれも、近くの里山にいる。特に、コバネアオイトトンボは絶滅危惧第1類に指定されていて、各地で絶滅しているようだ。
以下は最近撮影したものだが、オオアオイトは、第2縫線にまで届いている。またアオイトは、成熟すると白い粉を吹くので区別しやすい。

正確を期するには、第9,10複節を比較して同定するらしい。

今更ながらアオイトトンボの紺碧の眼の色に魅せられる。

オオアオイトトンボ                          アオイトトンボ

 

 

 


健康を思う

2013-08-25 | 日々の生活

 

  ハチで腫れ上がった手を見つめていた。

  左右を比較すると、ハチに刺されたパンパンにはち切れそうな左腕を見つめて、はからずも、忘れていた若さの感触を覚えた。血色も良い。

 そして健康なか細い右の腕には、驚くほどの血管が浮き上がっている。しわの間に所々しみも見える.これも生きた証だろう。

 かゆくて若い腕を静かにさすりながら過ごした。そんな若い左手も、いつしか老いた手に戻った。

 キアシナガバチに恨みはない。ときどきどうしているかと、今も残るハチの巣を眺めている。

 月末の土曜日、待ちに待った月に一度の診察日だった。

 まず体重測定、着たままで靴も入れても55kgだった。

 元気なころは68kg → 闘病後退院時に48kg、  →10年かかって57kgに回復 

 → この一週間で約3kg落ちたか、多少の不安がもたげてきた。

 東京からの糖尿医に、一部始終を語った。 思えば、今回の一連の体調不良はいろいろ重なった。

 それまでの多忙なスケデュール、発熱の数日前にハチに刺されたこと、また、発熱以外の症状が無かったこと。
 いつもの抱える炎症を疑ったが様子が違う。じきに診察日だからとたかをくくった。

 咳が出るだけに回復、医者は咳止めの薬だけを処方してくれた。

 血液検査はいつもと変わらず、妻はしつこく肺炎を疑ったが、一件落着と自己判断している。

 この風邪?は結構苦しかった。でもかつての病気体験の辛さを思えば、なんのその、いつもそんなことを思う。

 今後は、人並みにすぐに医者へかかること!。これが反省点で、多少の後悔が残った。

 

 朝から陽が差し始め、清々しい夏の日が戻った。しばらく見送っていた里山散策へ出かけたい。

 足下を見つめながら・・・・。   (2013.8.25 朝)

 安曇野から新鮮野菜が届いた。いっぱいいただき英気を養いたい。

 

 


体調悪し 

2013-08-19 | 日々の生活

ハチに刺されてかれこれ10日になる。5,6日腫れが引かずに、かゆくて辛かった。

その頃からのどに痛み、お盆の入りころからは微熱が出始めた。

もう1週間、一度下がったが、その後38度近くの発熱が続いた。いつもの炎症ではない。

昨日は38.3度、雲の上にいるようだった。2,3日前からわずかに鼻水が・・・。夏風邪だろう。

当然食欲もなく、口当たりの良いものを少し、4,5日間は在庫の市販の風邪薬を飲み続けたが、一向によくならなかった。

エアコンは寒くていけない。ジャージに長袖シャツを着込んで過ごした。

アイス枕を取り替えて横になりほとんど寝ている。肉の落ちたガタガタの腰も痛くなった。

本も読めない、テレビもラジオも要らない。無益な時間が流れていった。

 昨夜服用した、炎症の際のロキソニンが効いたのか、今朝は熱が下がっている。

今朝こそは、いよいよ重い腰を上げて病院へ行くつもりでいた。肺炎を疑い、即入院など想像した。

年来の医者嫌い、通院が億劫なのだ。様子を見ることにした。

 このまま快方に向かって欲しいが・・・。

 

そんなわけで、明日の伯父叔母の法要に欠席連絡を入れた。

また、昨日は孫たちの市の水泳大会。

もえちゃんの3連覇を応援に行く計画だったが、家で朗報を待った。

  孫が二人とも賞状を持って帰ってきた。

おめでとう!  ママが写真を撮ってきてくれた。 

○もえちゃん 3年生 50m自由形 41秒53  第1位



  ○たけくん  5年生  50m自由形 37秒23  第2位

 夏休み中も朝から練習に通っていた。もえちゃんも、たけくんの水泳クラブに混ざって練習してきた。

 夕方は、お友達とご褒美の食事会に出かけた。

 孫の理科研究のまとめが残っている。本人たちが意欲的なので、困りながらも一踏ん張りだ。

 こうして長かった夏休みが終わろうとしている。   (備忘録として)

 


8/15

2013-08-15 | 日々の生活

 

 いろいろなことに思い巡らせる8/15の朝、 ミンミンゼミが無心に鳴いている。

 戦争を知らない世代だが、平和の尊さを認識している。あらたためて平和憲法を思っている。

 憲法第9条第1項「戦争の放棄」、第2項「戦力の不保持」、「交戦権の否認」、これらは守っていかなければならない。

 この平和憲法を堅持し、世界にこの理念を強調する外交が欲しいと思っている。でも、同じ世代の政治家が改憲を叫んでいる。

 地球上で争いが絶えず、歴史は繰り返す。人間は愚かだから心配でならない。

 

 お盆だ。目を閉じて先に逝った方々を思う。父を、母を。そして、立ち止まって生き方を振り返るお盆でもある。 自分の生き様を反省したい。

 7月末、8月に入っても顔を出していたが、今日も豊岡の墓前に跪いてきた。帰りに、青木山近くの池にトンボを見に立ち寄った。

   オニヤンマの産卵を観察した。メダカの泳ぐきれいな緩やかな沢の流れ、その淀みだまりで、何度も何度もおしりを打ち付けていた。

  この卵が無事に育ち、3,4年後にその雄姿を見たいと思う。

  

  池のまわりには、オオルリボシヤンマが縄張り飛行をしていた。一瞬こちらを見ながらホバリングしたところをパチリ、なかなか難しい。

  水辺に見たトンボは、真っ赤になったマユタテアカネ、未だ元気なコフキトンボ、モノサシトンボ、クロイトトンボなどだ。

  オオルリボシヤンマ♂

 大好きな美しいコフキトンボ♂

 マユタテアカネ♀  ♂

 

  結構大きい蝉の抜け殻はミンミンゼミのもののようだ。 池の畔にナガコガネグモの巣がいっぱい。           

                                                                                                                          

  

 静かな山里で、いのちの営みを見つめ、来世はこんな穏やかな自然の中で、メダカに、オニヤンマに、セミに生まれたいと思った。

 

  


森の空気はおいしい

2013-08-10 | 自然観察

  

今日は、7月に雨で中止となった「森で遊ぼう」の再実施。
曇り空だが、朝から気温が高い。滝沢から金堀までの約2.5㎞の森林を歩いた。
子どもたちは「森の宝探しゲームカード」を首にさげた。
参加者は少なく、子ども10人大人3人だった。お盆間近の夏休みでいろいろ行事もあるのだろう。

 開会式の最中、カモシカの子どもが道路に現われ、山へ消えた。6月、町内老人会の散策会でもこの辺りで目撃した。結構生息しているのだろう。

 2班に分かれて出発、2時間かけて宝物を見つけた。

 季節は夏から秋へ、キノコ類も出始めた。杉や赤松の林道で、チョウやトンボはほとんど出会えないのが寂しかった。

  Wリーダーの話に耳をかたむけながら進んだ。

  やがて、子どもたちは「ま~だ?、ま~だ?」と少し疲れた様子。小生もいささか ばて気味だった。

【今日 見つめた植物】
ヌルデ、ジュウモンジシダ、リョウメンシダ、ハナイカダ、コウゾ、ヤマグワ、アオハダ、サンショウ、イヌザンショウ、キツネノボタン、マタタビ、ツノハシバミ、ハハソ
カミノナガキクイムシ、ヤマブドウ、シュスラン、ミヤマウズラ、ホツツジ、ウラジロ、ヒメハギ、ナツハゼ、ママコナ、オトギリソウ、ヤマナシ、ツルウメモドキ、ヤブマオ

  

  

  

T会長も同行、グループを後ろから見守りながら、いろいろ教えて頂いた。

【初めて知ったこと】
 ・ハナイカダ・・・ここで見たハナイカダは大きな黒い実が沢山付いていた。我が家のはどうも実の付きが悪いと思っていたが、雌雄異株であることを知った。
  ・マタタビ・・・蔓の先端部の白い葉は送粉昆虫を誘引するサインと考えられる。
  ・ママコナ・・・この時期よく見かけていたが、花弁に2つ並んだ白い膨らみが米粒に見えることと、若い種子が米粒に似ていることが和名の由来の説。
  ・ツノハシバミ・・・未だ青い実を取ったら指先に細かい毛がびっしり刺さった。
  ・ヤブマオ・・・庭にあるイラクサやアカソに似た草の名と判明。カラムシと同様、茎の繊維が丈夫なので、古くから繊維を取り出し布として利用。
 
 11時、いつもの分校跡地へ到着、「カードの問題」にそって子供たちの集めた宝物を発表した。

   

絵入りカラーのカードの問題は【  ●ちくちくするもの ●きのこ ●いいにおいのするもの  ●あなのあいてる木や葉っぱ ●すべすべするもの ●おおきいはっぱ

                       ●くろい実  ●あかい実  ●クモの巣  ●かぜのおと  ●ムシの声、とりの声  ●歩いている虫  ●とんでる虫  】

 

 続いて、みんなでジャガイモを掘った。春の植え付けから丁度100日になる。みんな夢中で掘った。

講評で、「今日楽しかった人~?」どうも自然観察はちょっときつかったのか手を挙げた子供はわずか。

「ジャガイモ掘り楽しかった人~」は、みんな手を挙げた。 確かに、子供たち、生き生きした姿より、少し体力がないのかな~、などと感じたが、

小さい子供たちに、いろいろ疑問を抱かせ、目を輝かさせるような自然観察はどうしたらいいだろうか。難しい。

 収穫したジャガイモ、真っ白なカボチャをお土産にした。 半日だったが、充実したいい企画を体験させていただいた。

 
 この1週間、8/4 会津大での自然観察会、 8/7金堀ウルシ林見学会、そして今日と、連日、自然の中で過ごした。

それに、昨晩は町内会のお祭りの反省会、実に忙しかった。

 何とか元気でこなしてきた。もりの案内も、皆さんにお世話になりながら少しずつ勉強していこうと思っている。

 

 


キアシナガバチに刺された

2013-08-09 | 自然観察

 

 今年一番の暑さ、昼の気温が30度だ。ゆうくんのためにエアコンも活躍した。
 
 朝、7時過ぎ、鮮やかに咲いたクサギボタンを撮りに庭に出る。

順調に大きくなってきた青い身知らず柿を写そうとカメラを構えた瞬間、左腕にしびれを伴う痛烈な痛みが走った。

これまでにない痛みで悲鳴を上げた。イラガに刺されたような痛みだが、しびれも感じた。ハチだと直感した。

 腕時計の肘よりの2,3cmの所に、1mmほどの血のかたまりができた。 家に飛び込み、水で洗い多分刺されたであろう所を絞った。

 過酸化水素水で消毒し、湿疹、虫さされに効く軟膏をぬった。

擦ったところは赤くなり、5,6分で直径10cmほどの範囲に腫れてきた。

 落ち着いたところで、刺された現場へ。居た居た、直径5,6cmの巣にハチが10数匹群れているではないか。

威嚇の羽音が聞こえた。犯人の証拠写真を撮った。

 早速PCで検索すると、スズメバチ属キアシナガバチと判明。
                             【http://homepage2.nifty.com/takibi_club/hachi/ki.html  】

 いろいろ迷ったが、秋にはみな巣を離れるだろう。それまで近づかないでおくことにした。

 

 昼前、腕も心も落ち着いたので、里山のチョウトンボを見に出かけた。

 例年より少ないが、♀も現れ産卵する姿が見られた。でも、春から問題の池の水質はあまり良くない。

  瞬間の交尾

 単独で打水産卵 

 ♂

水温も高いのか、表面を覆うように藻が異常に発生している。オオイトトンボ、キイトトンボが連結産卵していた。

 

 

  

アゲハ                                           キアゲハ                                          コキマダラセセリ

 

キトンボ                                                 オニヤンマの複眼が美しい

 明日は、7月に雨で中止になった「森で遊ぶ」の第三回だ。
 子どもたちと自然のすばらしさを再認識したい。

 

8/10追記     蜂に刺された腕、落ちついたかに見えたが、今朝は刺された直後のようにぱんぱんと腫れた。

            ともかく痒い、はさみの先で掻いて紛らしている。今更医者へ行っても・・・、しばらく我慢するしかないだろう。

 

   


「ウルシ林 見学会」に参加

2013-08-08 | 文芸

                           
  午前中、Tさんのお誘いを受けて申し込んでいた「ウルシ林見学会」へ参加した。 今回は第1回だそうだ。

 市では過去3ヵ年、県立博物館を中心に、「漆」をテーマに「会津・漆の芸術祭」を実施した。

 今年はそのコンセプトを引き継ぎ「あいづまちなかアートプロジェクト」を展開、この見学会はその連携イベント。

 市役所駐車場、集合時間30分前に一番乗りだった。参加者は13名、バスに乗り込み一路、金堀地区の市のウルシ林へ向かった。

 現地に着くと、まず8連発のクマよけの花火を打ち上げ、林へ入る。

 見学会の前半は、昨年植えたウルシの苗木を守るための下草刈り、大鎌、ナタを持ち、ウルシ林に展開した。

 

 草刈りをはじめると間もなく、ギラギラ太陽が照りつけた。汗だくで、黙々と下草を刈った。

育ちの良い木もあれば枯れているものもあり、環境の違いによる運不運、人間社会と同じだ・・・などと考えながら。

 心地よい風が吹く木陰で小休止、息が切れる。年齢、健康、体力を思った。時折オニヤンマが行き過ぎた。突然、オオムラサキの雄姿を見た。

茂みをかき分け舞い降りたコナラの樹液に近づくと、オオムラサキが3頭樹液を吸っていた。カブトムシも。

手持ちの古いデジカメで我慢、近づいて数枚を撮った。

 もう一踏ん張り、撮影もそこそこに下草刈りへ戻った。

  

 

  市のウルシ林は9ha、約40年前に15000本植えたウルシが現在は約700本、ウルシを掻き取り、毎年40本が伐採されているという。

小さい苗木は掻き取れるまでには15,6年かかる。また、1本のウルシの木から約200gの生ウルシが取れる。

ウルシの植林、この見学会も伝統文化を守る取り組みだろう。後継者も少なく、前途多難な様子がわかる。

後半はウルシの掻き取り作業を見学・少しの体験も。 参加者は、ウルシを扱う漆器関連の方がほとんどのようだった。

  講師は磐梯町在住でウルシの作品を手がけている村上さん。ウルシ掻き取りの7つ道具を腰に巻き、丁寧に実演・説明をしてくださった。

  

 

 まず、皮むき鎌で樹皮の表面を削りなめらかにする。次に、掻き鎌で溝をつけ、掻き鎌についている「目刺し」という刃物で溝に傷を付ける。

すると、漆が滲み出てくるので、掻きへらで掻き取り、漆つぼに入れる。

    

この作業、中4日開けてウルシの木を休ませ、また同じ作業を繰り返す。ウルシ掻きは根気の要る作業だ。

暑い夏も、黙々と続けているという。機械ロボットでは出来ないのか、などと考えたが・・・無理か。

 ウルシ掻取り方法は、現在は6月中旬から11月頃まで漆の木に傷をつけ、20回掻いておしまい、後は伐採している。もったいないと思った。

その後切り倒した株からひこばえした新しい芽を育てることになる。種まき苗より成長が早く、約13年位で生木になる。

こうした殺掻(ころしがき)法の他に、木を殺さないように養生しながら毎年漆を取る養生掻(ようじょうが)がある。

 
【 太いウルシの切り株や根からひこばえが育っている】

 

 先日会津大学での観察会(8/4)で第7木を知った。拙ブログ【会津第七木・要七木2013-08-05】

 会津藩主保科正之が山林資源と藩用材の確保を目的に「会津事始(慶安2年(1645))」を定め、その第一にウルシがあった。

 下刈り1時間、見学研修1時間。充実した半日を過ごした。

 今後も地域の大切な伝統文化を守っていく必要を感じている。この見学会を手始めに、ウルシについてもっと知りたいと思っている。(2013.8.7)

 


今年も平和式典 子ども宣言を聞く

2013-08-06 | 日々の生活

 朝、8時15分。長い1分間の黙祷、あらゆる思いが巡った。

静寂にも、蝉の声、裏の高校球児の元気な声が響いていた。

曇天に満開のサルスベリが頭をたれている。

あれから68年、平和宣言を聴き、あらためて、辛い辛い被爆者の苦しみを思う。

8月6日は、いつもTVで広島の平和式典中継を見ている。いつも広島市内の小学生の宣言「平和への誓い」が心に残る。

10年前の子ども宣言は特別に心に残っている。その年、私は大病を患い、大学病院に入院中で、これから受ける大手術を前にその宣言を聞いた。

その後まとめた闘病記にそのときの思いが認めてあった。 

小学生は、「ちちをかえせ ははをかえせ・・・くずれぬへいわを へいわをかえせ」の峠三吉の詩「にんげんをかえせ」を引用して平和を願った。

あれから10年、先日この原爆詩人のまとめた詩集「原子雲の下より」を手に取った。

当時5年生の児童の詩に心打たれる。

 「よしこちゃんが やけどでねていて とまとが たべたいというので お母ちゃんが かい出しに いっている間に よしこちゃんは 死んでいた 

 いもばっかしたべさせて ころしちゃったねと お母ちゃんは ないた わたしも ないた みんなも ないた」 

 つかの間の10年、辛い闘病ではあったが、広島の被災者の辛さには遠く及ばない。

 

 


会津第七木・要七木

2013-08-05 | 文芸

 

 昨日の会津大学での自然観察会で、池のまわりに「会津第七木・要七木の由来」説明板があり、それらの木々が展示植栽されていることを知った。

 池にはトンボの観察に何度も訪れていたのに、それら植栽に目が向かなかった。

 江戸時代初期に会津藩主保科正之(1611-72)が山林資源と藩用材の確保を目的に
「会津事始(慶安2年(1645))」の中に「七期八草竹林御定法之事」を定めた。

 案内板には、その「七期八草竹林御定法之事」が載っていた。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   「七期八草竹林御定法之事」
      覚
一、 漆木・桑・明桧・杉・槻・松・モチノ木以上第七木と称し下知なく猥に伐べからず。
一、 カヤ・胡桃・朴木(ほうのき)・桐木・栗・榛(はんのき)・梅以上要七木と称し四民これを設置し子孫に伝うべく事。
一、 牡丹・芍薬(しゃくやく)・蓮・桔梗・蕨・山葵・独活・砥草以上八草と称し人家用足しの者無用に捨てるべからず。  
一、 李・梨・柿・竹以上四壁竹木と称し、裏地屋敷成りとも長ずべし。
  右条に四民永代になし要物仰せ出され処念を入れ堅く相守るべく者也。
  慶安二年十二月
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 会津藩が 「山林保護」「殖産効果」「災害等による建築材、治水材の確保」等のためとして定めた理念に感銘を受けた。

 実に400年も前の、正に自然保護の思想でもある。

  そしてこれらは現在も会津地域の山林保護に引き継がれていると思う。
  7日に体験する「ウルシ林見学会」もその一つでもあるのだろう。


 


自然観察会と木工クラフト

2013-08-04 | 教育を考える

 

もりの案内人の会主催の地域交流事業、今年のテーマは《夏だ・山だ・今年の夏は「会津大学へ行こう」》に参加した。

 受付、35人の参加

午前中の二時間は大学周囲の林を巡っての自然観察会だ。子ども3人、ご婦人5人の4班のサブを努めた。

リーダーのTさんはいつも穏やかで子どもたちの人気者、梅雨明けのさわやかな林の中に Tさんの詳しい含蓄ある植物のお話を聞きながらゆっくり歩いた。

 

リーダーは、時折昆虫に出くわすとサブの私に振った。

子どもたちはそこここにくっついていたアブラゼミの抜け殻を沢山見つけた。その殻をリーダーの背中にくっつけるいたずらがほほえましかった。

 

大学構内の池には、コシアキトンボだけが元気に飛んでいた。時折イトトンボを見かけるコガマの間にも、他のトンボはいなかった。

今日、話題になり学んだ、そして出会った木々、草木、キノコ、虫たちは・・・。

 イチョウ、ポプラ、ハンミョウ、イラガ、カレハガ、コブシ、毒のある虫、マイマイガ、ホコリタケ、オオスズメバチ、フユヅタ、ツルニチニチソウ、シデムシ、キマワリ、イヌエンジュ

サンショウ、コナラ、クヌギ、カミキリムシと木の穴、ハグロトンボ、シダレヤナギ、アカマツ、ノブドウ、イロハカエデ、ヤハズグサ、アブラゼミ、ベッコウハゴロモ、コシアキトンボ、

ショウリョウバッタ、ユリノキ ・・・・・・・・。

  

 【縄張り争いするコシアキトンボ ♂】        【ミソハギで蜜を吸うハナバチ?の仲間】


 午後は木工クラフト、初めての体験だった。

はじめにナイフ、ナタ、ノコギリなど、工具の使い方の説明があり、いよいよ用意された間伐材で作品づくりだ。

 テーブルの上には小刀のけずり台、ボンド、いろいろな色のマジックペン、そしてくぬぎや桜、小さな枝や虫の羽になる竹の皮などの材料が準備された。

 作品の小物はヒートンやヒモでペンダントにつくる。至れり尽くせりだ。 そして、これが無くてはなかなか作れない作品例の数々が置かれていた。

  

 

 子どもたちの世話をしながら、テーブルに用意された間伐材の材料を利用して思い巡らせた。

即席で我が作品「イトトンボ」を作った。何でもそうだが構想が第一だと思った。

 

 皆さん、独創的なクラフトを作られ、感心させられた。

 つかの間の2時間がたった。みんなの作品を前に、A会長さんの講評は良かった。

 「間伐材の何年も生きた命、世界に一つしかない作品を大事にして下さい。」と。

 子どもたちはクラフト作品を作ることに一生懸命だったが、知らずに肌で触れ、臭いを嗅いで木を見つめ、何よりも木々柔らかさを感じながらの時間だったと思った。

 久々の工作は楽しかった。子供たちとのこういう世界があったことをあらためて知らされた一日だった。

    

                                    


ラックを偲ぶ

2013-08-03 | Weblog

 

今日はラックの命日、亡くなって4年になる。
朝庭の隅、こんもりした高台に線香を手向けた。
16年寄り添った愛するラックとの平和な日々が浮かんだ。

しばらくはペットロス症候群を患った。折に触れ思いだし、ラックは頻繁に夢の中に現れた。

今朝、会いたくなって、辛いがHDにストックされたラックの写真を見た。
そして、何度か書いたブログも読み返した。

その一項に
《「・・・ 元気を出せ!と、ラックが叫んでいる。ラックの鳴き声に励まされる。
 こんなことではいけない。・・・・幾たびか頬伝う涙。」
「いつまでも悲しんでいるな」とラックの励ましが聞こえる。》  とあった。

  あれから、つかの間の時が流れた。肯えない悲しさも、多少癒えつつある。
 忘れることはない悲しみと共に、時が過ぎ去っていく。

【在りし日のラック】

 

 

 


そろそろ梅雨明けか

2013-08-02 | Weblog

 

 午後からちょっとチョウトンボの様子を見に里山へ。

 例年だとこの時期何頭ものチョウトンボがたわむれ、ひらひらとんでいるのに・・・・。

 案の定、いない。どうも春からの池の乾燥でヤゴたちに影響があったのではないかと気になっている。

 それにしても、トンボもチョウも少ない印象だ。オオルリボシヤンマやイトトンボ類も極端に少ない。

 発生が遅れているのかも知れないが・・・。

 チョウトンボは、早いときには7月はじめに現れるが、昨年の写真では8月末が多いようだ。また、

 羽化後は成熟するまでは林の中で生活し、水辺に集うのは少し遅れるようでもある。

 【チョウトンボ】                                 【オオルリボシヤンマ ♂】  (*)きれいな写真はこちら

                                          http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/0dcb2ecd6bb604230806d43088c6b647                                                             

 

 【マルガタゲンゴロウ】

【クロイトトンボの交尾】

  ♂

 また、ヒメシロチョウの里にも第2化の夏型の姿は全く見られなかった。

 【大分傷んだオオムラサキ、数は少ないが健在】

 

大好きなオオシオカラトンボだけが元気。♀はほとんど見かけないが、林の中で雄のように縄張りを飛んでいた。

【オオシオカラトンボ】

   

【ヤマキマダラヒカゲ】                               【アブラゼミ】

   

 

 長かった梅雨の季節だったが、週末からはお天気マークが続いている。 いよいよ梅雨明け宣言だろう。

 梅干しの土用干しも未だだ。でももうお盆が近い、しばらくの夏の暑さを楽しみたいものだ。

 ちょっと鮮やかなヤブカンゾウ。 忍び寄る秋の気配も。

  

そうそう、鳥の大群にあった。おそらく2~300匹はいただろう。ヒヨドリサイズの地味な鳥だ。

図鑑で推測した名はオオヨシキリ!  先達に聞いてみようと思っている。

  

 【追記】  ********************************

   少年のころからのチョウの友、今獣医をしているY氏にメールで尋ねた。

   早速返事をいただき、意外にもムクドリと判明した。

  氏は併せて、ムクドリの塒入りは多いところでは5000~15000羽ぐらいになること、

  3地点で方向を追跡してについて、塒を推察できることなど詳しく解説してくれた。

  野鳥にも関心がありいろいろ調べるが、やはり体験不足だろう、チョウのようには行かないものだ。(8/3)

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