エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

賢治をもう一度見つめてみたい

2011-11-30 | 文芸

【ニシキギ】

久々に本屋に立ち寄った。
NHKテレビのテキスト【100分de名著】12月号「銀河鉄道の夜」を求めた。
表紙タイトルの脇には、《悲しみを、乗り越えよ》《ほんとうの幸いとは 》とある。
十分知っているつもりの賢治をもう一度見つめてみようと思った。
特に、初めて知る外国人作家ロジャー・パルバース氏の解説に興味を持った。

今から彼の賢治観、日本観、自然観を楽しみにしている。


その裏表紙の広告に親鸞聖人の言葉を見つけた。
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きょうのことば
 「是非しらず邪正もわかぬ このみなり 小慈小悲もなけれども 名利に人師をこのむなり」(親鸞 正像末和讃)
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  親鸞聖人ですら人間の業に悩み、自身の恥ずかしさに深い慚愧の念を述べている。
また、「僧にあらず俗にあらず」と愚禿親鸞と名のり、自身を恥づべし、傷むべしとも。
この言葉に触れ、我が良寛の実践した漢詩「生涯懶立身」をつぶやいた。
 せめていつも、俗人の慰めとして念じていきたいと思っている。

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旬をいただく

2011-11-25 | Weblog

身知らず柿を食べた。今年は隣町のHさんから生の柿をもがせて貰った。
ダンボール箱に並べて、35度の焼酎をかけた。
箱一つ18㎏あり、焼酎は10kgあたり100mlだ。
ちょうど2週間おいたきのう、開封した。上手に渋が抜け最高の味だった。

きのうは信州の妻の実家から宅急便が届いた。生の野沢菜だ。
早速ほとんどきれいに整った菜を洗った。

結婚して40年、妻のお菜洗いは、我が家の初冬の風物詩になった。
野沢菜漬け用の細長い樽に山盛りのお菜、なんとか重しを載せた。
今朝見ると、一夜明け水が上がり半分に沈んでいた。


試しに一本つまんでみたら最高、早速お茶となった。
今年も一冬中、おいしいふるさとの味を楽しめる幸せを感じている。
何にでも旬がある。旬をいただける幸せをかみしめている。

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晩秋の山里

2011-11-23 | Weblog

  風もなく穏やかに日の光が差す山道を、落ち葉を踏みしめながら進んだ。
最後の秋を、ことさらの静寂を求めて出てきた。
 足下を輪を作りペアになった無数のアキアカネが舞い立ち、枯れ葉に止まった。
一頭のキタテハが舞い降りた。彼女は多分越冬して来春再会出来るかも知れない。
しばらく見なかったヒメアカタテハもいたって元気だ。

 田んぼの間に点在する小高い丘に立つと、枝の曲がった一本の太い松の木の向こうに、うっすら雪をかぶった磐梯山が目の前に聳えていた。


 幾度も訪れるところだが、わずかな丘に建つ3つの石碑には、いずれも馬頭観世音の刻字があった。その手前には灯籠が立っち、はっきりしない文字をたどると文化元年とあった。今から200年も前のものだ。当時の村落、人々の生活を思った。

北西方向にはもう真っ白な飯豊連峰が見えた。

  あれだけ楽しませてくれたアザミが枯れ、かすかに揺れていた。


まもなく雪に埋もれる山里、悠久の時の流れにある今すべてが静かだ。

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もみじ葉の色 人の人生のよう

2011-11-22 | Weblog

  冷たい雨が色づいた晩秋の庭を洗っている。
 はらはらと降り積む色とりどりの落ち葉をぼんやりながめ、やがて来る季節を思った。
  サクラやケヤキはもうとうに葉を落としたが、真っ赤なイロハモミジや黄色いトウカエデがそれぞれに美しい。
 木々は芽吹きの季節にはみな同じやわらかな緑色だったが、巡った秋にはそれぞれに自分の色に染まっている。そして、やがてこのきれいな落ち葉も雪の下に隠れ、自然に帰っていく。
  中国には「落葉帰根」と言う言葉がある。落ちた葉が根から再生される自然のサイクルだ。人の命もこの輪廻と同じである。
 いま巡った老いの秋、自分らしい色に染まっただろうか。出来ればこれからでも筆を持ち替えて、染め直してみたい。

 

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カタツムリ

2011-11-20 | Weblog

   孫が庭でカタツムリを見つけてきた。
昔はもっと殻の大きなのをよく見かけたが、最近、あまり見ていなかった。
  殻の模様や、頭部やツノの黒い色など特徴的だが、種の同定は出来ない。
  ネットで見るとエゾマイマイに似ているが、これは北海道特産種、違うだろう。
  日本には600種以上のマイマイ類が知られているそうだ。
 
   「カタツムリ」 概要   (ウィキペディアより)
「カタツムリ」という語は日常語であって特定の分類群を指してはおらず、生物学的な分類では多くの科にまたがるため厳密な定義はない。陸貝(陸に生息する腹足類)のうち、殻のないものを大雑把に「ナメクジ」、殻を持つものを「カタツムリ」「デンデンムシ」などと呼ぶ。一般にカタツムリは蓋をもたず触角の先に目を持つ有肺類の陸貝で、中でも球型や饅頭型の殻を持つものを指すことが多く、殻に蓋をもつヤマタニシ類や細長い殻をもつキセルガイなどがカタツムリとは呼ばれることは少ない。

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ヒマラヤシーダの謎

2011-11-18 | 自然観察

 山形・羽黒町の今井美術収蔵館(http://imaimuseum.blog.shinobi.jp/Entry/44/)から大きな段ボールの宅急便が届いた。
早速開けてみると、伸ばすと1.5mもあるヒマラヤシーダの枝が入っていた。

  館長さんとは、ときどきブログやメールでヒマラヤシーダを話題にしていた。
  美術館の広い庭にもヒマラヤシーダの大木があり、昨年の春には、思いがけず沢山の「シーダーローズ」が送られてきた、今度は生きた枝ごとである。多分、いつも私の抱いていた疑問に、高いところの枝を払って送ってくれたのだ。驚き、そうしたお気持ちがとても有難かった。

 シーダローズの果軸が付いた、折り曲がった枝に、4個の緑色の円錐状の実を見つけた。
 推測するに、来年秋~冬にシーダローズになる、受粉した雌花の小さい球果だと思われる。
 折角の贈り物、枯れないうちにと写真に撮った。2cmたらずの、花弁の重なる幾何学模様がとても美しかった。

尺取り虫も

トウヒの松かさも

これが来春には緑の固いボールに、秋は茶色に生長するのだろう。そして、冬の間に膨らんで春には鱗片をまき散らし地面にシーダローズが落下するのだ。

 薄緑の球果(2010.6.28撮)

 茶色に変色(2009.10.15)

 まだ、分からないこともある。上の6月の写真に大きく育った球果の脇の紫色の実は何だろうか。また、もう一つ、図鑑にはヒマラヤシーダは雌雄同株、雌雄異花とあるが、イチョウのように雌雄異株ではないだろうかと疑問を抱いている。

これまでの関連する拙ブログ
「シーダー・ローズ」           2010-04-12
「シーダーローズ(その2)」  2010-04-14
「ヒマラヤシーダの球果」    2010-09-13
「再びシーダローズ」     2010-07-09 

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 Wikipediaの解説 
 ヒマラヤスギ属  特徴 [編集]
アトラス山脈に自生するアトラスシダー Cedrus atlantica の葉高さは40-50m(時には60m)にもなり、ひび割れた表皮からスパイス香のする濃厚な樹液を出す。新芽は2枚の葉からなり、長い葉が枝を支える役割を果たし、短い葉が葉の大部分を担う。葉は針状の常緑性で8-60mmの長さで枝に対しらせん状についている。色は明るい緑から暗い緑、淡い青緑まで様々で、葉を保護するワックス層の厚さに依存する。松かさは樽型で6-12cmの大きさであり、モミと同様に成熟すると種子を飛散させるために自壊する。種子は10-15mmの長さで20-30mmの羽を持つ。また味の悪い樹脂を含む2、3個の突起があるが、これはリスなどによる捕食を避けるためだと考えられている。松かさの成熟には9月から10月に行われる受粉とその後の種子の成長が必要で、約1年間を要する。ヒマラヤスギ属の樹木はチョウ目の幼虫の餌にもなる。
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フットサル大会

2011-11-14 | 日々の生活

 フットサル大会があった。
 主催は震災復興支援団体All for Tohoku(A4T)【http://a4t.depty.org/
 ≪案内のチラシ≫
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   第二回A4TCUP in 会津を開催します
震災直後に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、現在、多くの大熊町および楢葉町の住民の方々が、会津に避難されています。そこに住む子どもたちは、突然の環境の変化に多くのストレスを感じるとともに、仮設住宅での生活の中で、地元の子どもたちと接する機会があまり得られないでいます。

今回のフットサル大会を通して、初めて知り合う子どもたちと同じチームになり、勝利という一つの目標に向かって一生懸命頑張る中で、地域の垣根を越えた友情を育んでもらえたらと考えております。
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  武琉君は友達と参加を申し込み、先日選ばれて案内状が来ていた。
 ママにジャージと、室内履き運動靴を新調してもらって元気に出かけた。
 じーちゃんは萌香ちゃんと自転車で会津大学まで応援に行くことにした。
途中で紗英ちゃんにリンゴとミカンを届けて、歩道を気を付けて走った。萌ちゃんは初めての遠乗りでご機嫌だった。

ようやく到着して体育館やグランドへ向かったが、気配がない。
 なんと、家に電話したら、場所は短大だった。じいちゃんの思い込みだった。
 まーいいか。大学構内の紅葉をを楽しんで、いいサイクリングができた。

 
 家に戻ってすぐに、萌ちゃんと歩いて3分の短大へ向かった。
 丁度、武琉君の試合中だった。他の選手の半数は短パン、ストッキングのサッカー姿、クラブでやっいる連中のようだ。知らない友達に交じって活発にボールを追いかけていた。

 土曜は1,2、3年生、日曜は4、5、6年生の試合だ。
 武琉君のチームは3-1で快勝、リーグ戦であと4試合あるそうだ。
 表にはボランティアの学生たちの売店、綿あめ10円、ポップコーン10円。
 萌ちゃんと買って食べながら家に戻った。
 午後は、ママと萌ちゃんは試合が終わるまで応援に行った。
 暗くなった夕方、元気に戻った。
 武琉君は、初めて組んだチームで3位になったそうだ。
 充実したお休みとなった。   (2011.11.12)


歳の神の茅を立てる 

2011-11-13 | Weblog

  

  朝9時、町内役員、組長、友の会と子供会の応援を貰って、歳の神の準備をした。
  

 町内の緑地の【落ち葉集め】は女性軍、

【プランター集め】は友の会、子供会役員、
  町内各所で通行する人を楽しませてくれたプランターを、来春に備えて回収した。                                       
【茅の運搬と茅立て】は男性軍、浄水場脇の茅をトラックで運んだ。
  昔、刈り取りが大変だったが、事前にシルバーセンターに頼んだので楽だった。

  神社の東側の田んぼに茅を立てた。

 シートを巻いて完成

 聞くところ、毎年雪の中で伝統的に行ってきた歳の神、この場所では最後のようだ。
 わずかに残るこの水田も住宅地に開発されるらしい。
 町内に居を構えた35年前には、このあたりは蛍が飛び、沢ガニが棲んでいた。
 どんどん住宅化され、前のわずかに残っていた街中の自然がすっかりなくなってしまった。残念でならない。

  手分けして進め、約1時間、立派な茅が立ち10時には解散となった。ご苦労様でした。

 

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シナノゴールド

2011-11-12 | Weblog

  安曇野の姉からリンゴが届いた。シナノゴールドとサンふじだった。
シナノゴールドは見るのも食べるのも初めての品種、とてもおいしかった。

  ネットでリンゴの種類、特徴を調べてみた。
 シナノゴールドの説明には《糖度は14〜15%と甘く、適度な酸味もあって濃厚な味わいです。また果汁が多くサクサクとした食感も人気。「ゴールデンデリシャス」と「千秋」を交配させた品種》とあった。

 今年は、里山めぐりの時に出会ったりんご園のHさんから、出始めのリンゴから何回か分けていただいた。
 はじめは「つがる」「陽光」、次に「ジョナゴールド」と「北斗」だった。そして、今は「千秋」を食べている。11月になったからそろそろ「ふじ」がいいだろう。

 特徴を見ると、
 「サンふじ」・・・袋をかけないで育てたフジ。
 「つがる」 ・・・果汁が豊富で甘みの強い。「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配
 「北斗」   ・・・「ふじ」と「陸奥」を交配。果肉はややかためですが、ジューシーで甘酸のバランスも良好。
 「千秋」 ・・・「東光」に「ふじ」を交配、やや小ぶりだが甘味と酸味がほどよく調和し、果肉は多汁で歯ごたえがある。
 「陽光」 ・・・ 酸味は控えめで強い甘みのあるリンゴ。「ゴールデンデリシャス」が自然交配してできた品種

  きのう身知らず柿を焼酎で渋抜きした。2週間後の開封が楽しみだ。
 季節のものを味わう幸せを感じている。

 

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冬を前に チョウ コハクチョウ

2011-11-11 | Weblog

   今朝は冷たい雨が降り始めた。 朝夕かなり冷え込んできた。
 きのうは穏やかに晴れ上がり、冬枯れの山裾を巡った。
  道沿い農家の庭先に色とりどりの菊が満開だ。
 菊の花にはヒメアカタテハが温かい陽を浴びて無心で蜜を吸っていた。ピンクが好きなようだ。

ヒメアカタテハ

 畦の土手にはウラナミシジミが活発に戯れている。鱗粉も落ち、もう羽はかなり傷んでいるが、尾状突起は健在だ。このチョウ、ここで産卵するのだろうが、寒さには勝てないという。秋に南から渡ってきたものと言うが、本当だろうか。

ウラナミシジミ

ヤマトシジミ

ベニシジミ

 ノシメトンボ

 きのうは、先月初めに飛来したハクチョウが目的だった。
 いつも行く笹山の浜にはカモたちもいなかった。中田浜にも少なかった。
 湖水に浮かぶ麗しの磐梯を撮りながら崎川浜へ向かう。

 笹山浜

中田浜

中田浜

 

崎川浜

 中田浜~崎川浜

、落ち葉で埋まった細い道を下ると崎川浜の松林が見えた。
  「霜幾たび降れど松ヶ枝の永久に緑の美しきかな」あらためて、松の緑の美しさに堪能した。

 水鳥の天国、雪の季節には賑やかな浜にも、時が止まったように静かだった。
 鳥インフルエンザ問題以来、ハクチョウの行動パターンが変わったようだ。

 3時を回るころ、浜を離れて湊の田に出ると、5~60頭のコハクチョウの集団が、見えた。

  すっかり乾いた田の切り株に餌をあさっていた。

 コハクチョウのみならず、野生動物に餌を与えることは生態系への影響があることは分かる。これが自然なのだろう。

 しかし純粋無垢な水鳥たちを前に「哀れ切なし」の感はぬぐえない。

 静寂に、あの切ない鳴き声が響いていた。「白鳥は悲しからずや・・・」とつぶやきながら、しばらく一緒に過ごした。
 白秋の「しらとり」は海に漂うユリカモメに違いないと思っている。
  目の前の田に集う冬の使者コハクチョウもまた、本当は青い湖水の波間に漂う姿が似合うはずだ。麗しの磐梯を背にして・・・。
 これから訪れる厳しい冬を前に、どうか元気で春を迎えろと祈った。

 


誕生日、元気で年を重ねる。

2011-11-08 | Weblog

     妻と私の誕生日、11月8日きょうは立冬という。
 季節を現すための工夫として考え出された【二十四節気】、カレンダーを見てみた。
 【秋分】9/23、 【寒露】10/9 【霜降】10/24  ときて、今日が立冬、以後は【小雪】 11/23 【大雪】12/7 【冬至】12/22と続く。
 冬と聞くと、確かに寒くなった。ストーブを初めて焚いた。

 生まれ変わり、妻と誕生日が同じになった小生、満8才となった。(8年前の11/8、4ヶ月の入院生活にピリオド、退院した日)

 ささやかに誕生日のお祝いをした。
  さかのぼって、誕生日11/8をブログで見てみた。
 
 ○ 今日11月8日は、私の新しい誕生日だ。満3才になった。一度死の淵を見て来たが、今元気になって静かに過ごしている幸せを思う。はからずも妻と同じ誕生日となった。静かに二人でささやかなお祝いをした。食後、コーヒーを沸かし、リンゴ、柿を剥いた。
 いろいろ願いはあるが、健康第一に穏やかに過ごしたいと思っている。(2006年)
                             
  ○とうとう11月、今日はジイとバアの結婚記念日、満38年になる。子供たちから、ささやかなお祝いを受けた。8日は妻の誕生日、24日は末娘の誕生日と、孫たちはなぜかスペシャルデーを嬉しがっている。また、思えば、11/8は、私の新しい誕生日でもある。生かされて満6歳になる。(2009年) 
○2007年は入院中だった。ブログはお休みしていた。1ヶ月ほどの計画入院だった   

○ 2008年は猪苗代に思い出の東山魁夷の世界を見に行った。帰りは「どらや」の《名物どら焼き》を求めてきた。ブログを見ながら、その年、その年の誕生日の様子が思い出された。

元気でいるとついつい切なく辛かった時のことを忘れてしまう。
 最近も調子に乗りすぎのようだ。要注意だ。

 孫たちはきょうは午前授業、午後晩秋の短大グランドでサッカーの相手をした。
 風は冷たいが陽の差すグランド、すっかり落ちたサクラの葉にアキアカネが静かに止まっていた。

 珍しく黄色い♀のモンキチョウが盛んに産卵していた。

 

 

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町内友の会、秋の親睦旅行

2011-11-07 | 旅行

     昨日の夕方から、町内の友の会(老人倶楽部)、秋の親睦旅行へ行ってきた。
 熱塩温泉の山形屋へ一泊、美しい紅葉の中、往く秋を楽しんだ親睦旅行だった。
 17名の参加、ほとんど70才~80代の17名の参加、最年少の私、仲間入りして初めての参加だった。
  夕食懇親会はいろいろな余興も出て、楽しいひとときを過ごした。
 由佳ちゃんのおばあちゃんと隣り合い、いろいろな話をした。87才とは思えないお元気な姿にパワーをいただいた。

 

 翌朝6時、久々の示現寺に参拝した。近くの温泉神社の大杉は初めてだったが見る価値はある。

 山に霧がかかり、落葉のさわやかな空気に、少し多めのお酒、温泉に浸かったけだるい疲れも、すっかり直ってしまった。

  瓜生岩子の像

http://www.ppn.co.jp/kannda/sakuhin/uryu/uryu.html

 9時、旅館の送迎バスで日中ダム、会津大仏を見て11時には町内へ戻った。次回はどこへ行くのだろうか。

  会津大仏

 http://www.jodo.jp/08-131/

 

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晩秋の鶴ヶ城

2011-11-03 | 街中散歩

 イチョウが鮮やかに黄に輝き、サクラも大分葉を落とした。
 病院への帰りに、暮れなずむお城を巡った。

 若商前から

 日中、久しぶりに風のない小春日和に恵まれたが、気温はそうは上がらなかったようだ。

 昼過ぎから雲が出てきて、傾き始めた太陽がぼんやり天守閣を照らしていた。

 

 

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 いい光景に出会った。本丸に入ると静寂に、きれいな歌声が聞こえてきた。
 「静かな静かな 里の秋~」 「兎追い しかの山~」

 二十人ほどの団体が、荒城の月の歌碑のを囲んで、ギター、バイオリン、アコーディオンの演奏を前に歌っていた。皆お年を召した方々おようだった。

 

コーラスを聴きながら、堤に登り、茶壺櫓から遠く磐梯山を望んだ。色づいた木々の間に天守閣を撮った。

 

 

 月見櫓

 多分、「荒城の月」も歌ったのだろう。どれも秋のお城での心に響く歌声だった。
 やがて解散して堤に上がってきた一団に聞いたら、福島からの日帰りの旅という。
手にしたパンフレットを見せていただいた。
「修学旅行  歌のふるさとめぐりと会津に歴史・自然探訪の旅」とあった。

なかなかの企画だと感心した。自分もこんな旅に参加して、コーラスを楽しむ、そんなゆったりした豊かな旅をしてみたいと思った。

  明治31年に28歳の土井晩翠は東京音楽学校の求めに応じて「荒城の月」を作曲した。

その際、第二高等学校在学中に訪ねた会津若松城址を詩材とし、仙台青葉城でも稿を練ったという。その思いが石碑の裏面に刻されていた。
  「荒城の月碑」は、鶴ヶ城、青葉城の他、作曲者滝廉太郎の故郷大分県竹田城址の三ヶ所にあると言う。

秋陣営の霜の色
鳴きゆく雁の数見せて
植うる剣に照りそいし
昔の光いまいずこ
  
  誰もいなくなった歌碑の前で、荒城の月を口ずさんだ。
  急に切なくなって目が潤んだ。

陸上競技場の門を入ると、すっかり日の落ちたグランドに部活の高校生が走っていた。
遠くに麗しの磐梯が凛々しく聳えていた。

少し沈んだ気持ちが晴れ、明日への勇気を貰ったような気がした。   (2011.11.2)

 

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