エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

コハクチョウ 夜の北帰行

2010-02-28 | 自然観察
【磐梯山を背に はいポーズ! (2010.2.21撮 崎川浜で)】
 
 昨晩、家の中でハクチョウの鳴き声を聞いた。いよいよ北帰行が始まったのか。
 たぶん、飯豊の山並みを目指し旅立ったのだろう。
集団で飛ぶコハクチョウを想像して、急いで庭へ出たがどこにも見ることはできなかった。
月齢は98%、煌々とお月さまが冴えわたっていた。今日は十五夜だが、朝から雪降りだ。
 
 鳥たちの体内には磁石があると言うが、やはり、月や星も頼りなるのだろう。
数ヶ月前に、晩秋の上空を遠くシベリアから無事に到着した雄姿が思い出された。
 晴れ渡った昨夜は絶好の旅立ち日和だったのではないだろうか。
これから何日かけて北の大地を目指すのだろう。今頃はどこまで行っただろうか。
 数か月、麗しい猪苗代湖畔で過ごした日々、食べ物は十分だったのだろうか。
何度か会いに行ったが、もう一目お別れがしたいと思っている。

 それにしても、悠久の大自然の使者はいつも清らかで美しかった。
水辺に近寄り、湖畔を歩くと、いつも姿を追いながら湖水を漂い寄ってきた。
つぶらな瞳に、人間という生き物はどう映っていたのだろうか。
こんなに愛おしく切ない思いが分かってくれただろうか。
  


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1年生もあとわずか

2010-02-25 | 教育を考える
   
【今日の磐梯】

いい日が当っている庭に、カワラヒワやシジュウカラが来ていた。
 やわらかくなったリンゴを梅の枝にさした。ウメはいわきではもう咲き始めたようだが、
まだまだつぼみは小さく硬かった。サンシュユの花芽もまだ眠りから覚めていないようだ。

 急ぐことはないが、庭にまだ残る雪を崩して撒いた。雪をよけるとスイセンの芽が見えた。雪ともお別れ、いよいよ春の訪れだ。


【つぼみ堅いサンシュユ】
 


 各地で福寿草が咲いたというニュースを聞き、裏庭の植え込みに様子を見に行ったらまだまだたっぷりの雪に埋まっていた。
 ついでにと、隣の娘の家の庭のゲレンデの雪を崩した。孫たちがミニスキーでよく滑った雪はかたかった。



 1年生の孫の机の上に「エトセトラ」を見かけた。
「エトセトラ」は、時々目にしていたクラスの先生から毎日届く家庭への連絡通信だ。
 A5サイズに、学校での学習の様子や ○今日の配布物 ○今日の宿題 ○今日の音読 ☆明日の漢字テストの内容などが載っていた。
 そして、
☆子供たちが1年生として登校する日数が二十日間を切ってしまいました。
 早いものです。国語科と生活科では、1年間を振り返りながら活動していく学習があります。
 昨年4月の幼かった顔から確実に成長のあとが見られる子供たち。
 残りの日々、一年生のまとめを子供たちと一緒に行っていきたいと思います。

」とあった。

 ランドセルを背負って通い始めた孫の姿が浮かび、お世話になった担任の先生の気持ちを思い、胸がいっぱいになった。

 調べたら、2009-04-10のブログに、「1年生の集団下校」を書いていた。
その写真に、ぴかぴかの一年生を引率する担任の先生が写っていた。



あれから1年間、本当に最近の孫の成長には驚く。また、先生たちには言い表せない感謝の気持ちでいっぱいだ。

昨日2月24日の「エトセトラ」はNo.171とあった。毎日欠かさずに家庭への通信に頭が下がった。
 とくに1学期頃の何もわからない小学校の生活、親はどれほど心救われたか分からない。
 また、孫は無口、学校の様子などもこの通信が頼りになっていた。担任のM先生に感謝、感謝である。



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春の訪れ

2010-02-24 | 文芸
         【短大グランドから飯盛山を望む】

 いよいよ春を意識する天気に恵まれた。やはり春はい~な!と思えた。
 ときどき吹く風はまだまだ頬に冷たいが、輝く雪がやわらかい春の陽に溶けている。
  庭の日だまりに黒い土が見えてきた。

 
【雪解け進む近くの田】 

雪解けを見ながら、藤村の詩の一節を浮かべた。
 
小諸なる古城のほとり
雲白く遊子悲しむ
緑なすはこべは萌えず
若草も籍くによしなし
しろがねの衾の岡辺
日に溶けて淡雪流る


そしてまた、信州の安曇野生まれの「早春賦」が自然と口をついて出てきた。
 清らかな信濃路の早春が目に浮かんできた。

春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず


午後には、気温も12℃まで上がったそうだ.
庭木の雪囲いのひもを急いで外して回った。
窮屈な冬を過ごした木々も、眠りから覚める暖かさだ。
(2010.2.23)

  
 【赤井より磐梯春望  2010.2.21撮】


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伊東文庫 を見る

2010-02-23 | 街中散歩
【開館を記念して作られた手ぬぐい】


 100年前の雛人形を見せていただいた平出竹店の隣には、昨年春に開館された「伊東文庫」があり、そちらも見せていただいた。
 里帰りした「伊東文庫」には、「総理のイスを蹴った男」として知られる故伊東正義氏の蔵書や直筆の手紙や原稿、中国要人らから贈られた書や掛け軸などが展示されていた。
 文庫は、元伊東代議士の秘書で現在福島県議会議員の平出孝朗氏が理事長を務めるNPO法人会津先人顕彰会が運営をしている。

館内で伊東氏の7回忌に編集されたビデオを視聴した。
ここ数十年の政治の流れを概観しながら、詳しく知らなかった清廉潔白そのものの政治家伊東正義氏の人柄に触れることが出来た。
 ビデオに流れるナレーション、「最後の会津人」「愚直なまでの一徹さ」「表紙だけ取り替えても駄目だ」、「人間性あふれ、慕われ、多くの人に愛された」などに、改めて立派な人格者を偲んだ。氏の戒名は正義一徹居士とあった。
 開館を記念して作られた手ぬぐいには、「本の表紙だけ変えても、中身が変わらなければダメだ!」「政治家は何になるかではない。何を為(な)すかだ」「道徳に古いも新しいもない。ダメなことはいつの時代でもダメなんだ」と金言が染め抜かれていた。

「政治と金」がいつも問題になるが、今の政界にも、清廉で質素な生活を送っり、愚直なまで誠実な伊東正義氏のような政治家が欲しいものである。 (2010.2.21)

【鶴が城三の丸に建つ銅像】


 
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100年以上前の雛人形

2010-02-22 | 文芸
   

日新町の竹問屋 平出吉平商店のおひな様を見せていただいた。
福島民友に「100年以上前の雛人形」の記事が載り(2010.1.31付け)、一度見てみたいと思っていた。



 店主の平出幸朗さんから説明を伺った。平出さんのお母さんの生まれた明治29年に購入したもので、最近、たまたま蔵で見つけたものだ。
 ずっと蔵に眠っていた雛人形たちが、晴れ渡り春の日が差し込む店先で、嬉しそうに並んでいた。
ちいさな食器が載った会津塗りのお膳や、いろいろめずらしい飾りものが賑やかだ。
 お雛さまの顔立ちも時代と共に変わるらしい。近づいて、上品なお顔を拝見させて貰った。
 お人形は一体づつ真綿にくるまれ袋に入れられていた。その和紙の袋には、お母様の短歌が墨書されていて、心優しくおひな様を保存されていたことが偲ばれた。
(2010.2.21)



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常夏のハワイ

2010-02-21 | 旅行
  雪の降る寒い朝、いわきのスパリゾートハワイアンズへ行った。

   【雪に観音様が霞む】

 孫たちは、年が明ける前から楽しみにして待っていた。
 この寒い冬の時期は初めてなので、電話で聞いたら、室内は28度の設定で、夏と変わらないとのことだった。
 雪降りも猪苗代まで、郡山にはいると陽が出ていた。
 順調に走ったが、いわき湯本ICで出るのに、間違えていわき中央ICで出てしまった。 湯本温泉街を通って久しぶりのハワイアンズへ到着。走行1時間半であった。
 
 道路沿いにはシュロの並木が続き、梅も咲いていた。上着はいらない暖かさだった。
 この気候の違いはどうしても不公平だ。

    【梅香るいわき】

 館内は夏と同じ、裸でいても湿度が高いせいもあるのだろう、汗が流れるくらいだった。
孫たちは娘たちに任せ、温泉を巡った。大浴場や、青空の下で露天風呂にくつろいだ。
全体を大プールや流れるプール、そしてビーチシアターが見渡せる2階に陣取った。
 いつまでも水遊びに興ずる孫たちを、そして喧噪の世界を眼下に眺めながら、あまりに平和な状況にいる自分を意識した。
何か落ち着かなかった。
眼を閉じて、雪の家の庭での静かな生活の豊かさを思ったりした。
楽しかったが、疲れた、と言った印象であった。

   【流れるプールが大好き】

 帰路、折角いわきまで来たので、小名浜に出て魚を買って帰ることにした。
 環境水族館「アクワマリンふくしま」は時間的に無理だったが、その前の「いわきららミュウ」へ寄って土産を買った。
 4時半を回っていたが、浜の魚屋さんの威勢のいいかけ声が響いていた。
 小名浜港に水揚げされた新鮮な魚介類がいっぱい並び、見るだけで楽しい光景だった。
 お目当てのメヒカリの天日干し、干物のセット、スルメ一夜干しなどを求めた。

 走り出すと孫たちがすぐに寝息を立て始めた。高速道も猪苗代にさしかかると雪が舞っていた。
 ヘッドライトに雪が舞う自宅到着、7時半を回っていた。
 楽しかった思い出を話しながら遅い夕飯を済ませた。(2010.2.20)
  


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感動! 白鳥の湖

2010-02-18 | 自然観察
  
いつか描いた絵に添えられし感動

  ”列をなし
 ゆるやかに流れるコハクチョウ
    お前たちは
      素晴らしい

 対岸の山々
   真白く美わし

 この静寂
    生きていることの喜びを
      共にせん ”



  午後の日差しに誘われ、崎川浜へ車を走らせた。
  途中から見える磐梯は、刻一刻と姿を変える。河東まで来ると雲がかかり始めた。
さらに強清水まで来ると、昨日のように中腹から上は隠れてしまった。
 今日もダメか、ついていないと思いながらも、水鳥たちに会いたかった。昨日語りあってきたばかりなのに。
 浜に着くと、オナガガモは岸に上がり羽を休めていた。コハクチョウも昨日に比べるとかなり少なかった。
 もう北帰行が始まったのだろうか。
 今日もまた、厳寒の大自然を独り占めだった。
 なんと美しいことか。こんなに美しい大自然の眺めがどこかにあるだろうか。
 日本一、世界一であろう美しさに言葉がなかった。
 しばらくすると雲が薄くなり、山容が見え始めた。
 突然オナガガモが一斉に飛び立ち、付近を大きく旋回しながらまた戻ってきた。
 飛び立ち、着水の羽ばたきが静寂にこだました。

 手が凍えそうだった。
   気をつけて、元気に帰れよ!と声を出し呼びかけたら、つぶらな瞳で、わかったと答えてくれた。



白鳥の湖
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旅立ち前の水鳥たち

2010-02-17 | 日々の生活
  
 例年、そろそろ白鳥の北帰行が始まる。「北帰行」という言葉が何とも言えずすばらしく、そして切ない。
 水鳥たちの北帰行の前に、もう一度白鳥を見にいきたいと思っていた。
 
 昨日は典型的な冬型の気圧配置で、一日曇りで時々雪、夕方からは雪降りの予報だった。
 ところが、9時を過ぎる頃から陽が当たり始め、くっきり磐梯が望めた。よーし!とばかりに出かけた。
 午後用事があったのでゆっくりはできないが、磐梯を背景に、白鳥を写したい気持ちだった。
 久々に晴れてそびえていた磐梯だったが、猪苗代に近づく頃には雲が湧き出し、
三城潟付近に着いたときにはみるみるうちに磐梯の半分が白い雲に覆われてしまった。
 おまけに、お目当ての白鳥は田にはいなかった。時間もなかったので近間の笹山浜に寄ったが、やはり水鳥たちは全く見えなかった。


 (2010.2.16)
 今朝は吹けば飛ぶような雪がうっすら積もっていた。10時を過ぎる頃、雲り空から薄日がこぼれた。
 昨日のリベンジ、白鳥を見にいこう!、思い立ったが吉日、一人で出かけた。
 
 強清水の道路標示の温度は-4℃、雪原の中を、白鳥たちが必ずいるだろ崎川浜へ向かった。
 静寂の崎川浜には、愛おしい水鳥たちが仲良く群れていた。

 【磐梯見えず】

 この美しすぎる湖水に浮かぶ水鳥たちのなんと清らかなことか。切なさ、愛しさこの上なし。
【いつかのブログより】
  
    厳寒に立ち尽くすしあわせ
    涙あふるる感動
    コハクチョウ列をなし流れる
   
    大自然の使者よ しばし安らぎ遊べ
    この静寂に生きている喜びをともにせん

    全身に豊かなる大自然
    涙あふるる感動
    ありがとうオナガガモよ
    ありがとうコハクチョウよ     
   

                                     














 厳寒の雪の浜に、美しく愛おしい水鳥たちとしばし過ごす。
 磐梯の麓の雲がなくなるも、3合目から上は姿見せず。心残りだが、
また来ようと帰路につく。
 八田野の近くまで来ると、磐梯の雲が晴れ、山頂が見えてきた。


 昨日と言い、今日と言い、なんと運の悪いことか。
 夕方、我が家から頂まで見える磐梯に、もう一度白鳥に会いに行ってみようかとも考えた。
 近いうちに、晴れ渡った磐梯を背にした北帰行前の水鳥たちを撮りたい。そしてしばしの別れを告げに行きたいと思っている。
 

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自分にとって、命とは何だろう

2010-02-15 | 文芸
       
【短大構内で】



幼稚園が代休の孫娘を連れて大学図書館へ行った。
いつものように、「文藝春秋」の最新号を隅々まで読んだ。
相変わらずの政治がらみの記事には、何の感想もなかった。

一つ二つ、こころ動かされるものがあった。
”村の時間  命は時間 ” と題する俳人・黒田杏子さんの話題だ。

 山口萩の老人の句 ”村を出ず子に従わず稲を刈る”が紹介され、
さらに、作者の読んだ背景に感動したことが書かれていた。
 句の作者は「村には自分の時間が流れている。山にも川にも自分の時間が流れている。
出来ることなら死ぬまでこの時間の中で生きていたいと思う」と。
 また、日野原重明医師の、小学生への「いのちの授業」で、「命って何?」と質問する。そして子どもたちに「命は時間なのです」と話されると。
 日野原先生は満98才になられるが、2年ほど前から句作を始められたとあった。
 
 《自分の時間》に、私もこころ動かされた。
 いつも、我が家の庭に流れる自分の時間を思った。そして、「自分にとって、命とは何だろうか」としばし考えた。
 自分にとっての命は、自分を支えてくれるもの、それは家族、自然豊かな庭、そしてそこに流れる穏やかな時間ではないかと考えた。



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会津絵ろうそくまつり

2010-02-14 | 街中散歩
    「会津絵ろうそくまつり」に行ってきた。
 昼からお祝い事があり、体調を気遣いながらも、大分お酒をご馳走になった。
 夕食を済ませ、妻と娘とで絵ろうそくを見に行った。
 昨年は確か雪が少なく、気が進まずに行かなかった。今年は雪はたっぷりあるし、どうしても幻想的なお城を見たかった。
 雪降りでないだけかえって寒さが凛と身に応えた。
 静かに雪が降っていれば、なお風情があるのだが・・・。でも、やはりこころ落ち着く雪のお城を堪能することができた。
 暗い石垣の上に、久しぶりに見るオリオンが冴え冴えと輝いていた。
 来年は、孫たちを連れて行きたいと思っている。  (2020.2.13) 




 

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子どもの無限の可能性

2010-02-13 | 教育を考える
             【春を待つ】

今朝、寝床で「新聞を読んで」(早稲田大学教授・水島朝穂氏)を聞いた。
 珍しく地方紙が紹介され、話の締めくくりに、福島民報紙のコラムが紹介されていた。

 偶然はあるものだ、昨夜寝る前にお兄さんの河合雅雄氏の「子どもと自然」を読み直していたところだった。何とも不思議なものだった。
雅雄氏は、いまの子どもたちが自然と親しむことが少なくなり、いのちの不思議や畏敬の念をはぐくみにくいことを指摘している。20年前の著書である。
教育はいつの時代にも、子どもを取り巻く環境の変化に伴い大きな問題である。
ラジオで聞いた隼雄さんの言う「子どもの無限の可能性」について、孫たちを思いうかべた。
周囲の大人社会は、孫たちに、明日の子どもたちにたくさんの気づきの機会を与えなければならない心にとめた。

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あぶくま抄   (福島民報 2/11付)
 「将来、何になりたいか」と小学生に聞くと、大抵は「サッカー選手」「野球選手」「ケーキ屋さん」「幼稚園の先生」を挙げる。南相馬市の原町二小と原町三小では「指揮者」「演奏家」という答えが交じるようになった。
 両校は市文化振興事業団の通年音楽教育プログラムに応募して、昨年6月から仙台フィルハーモニー管弦楽団とワークショップを続けてきた。指揮者から合唱の指導を受けたり、木管五重奏の伴奏に合わせて歌ったり、ストローを使ってトランペットの吹き方を学ぶなどの体験を重ねた。
 臨床心理学者の故河合隼雄さんは「ひとりひとりの子どものなかに宇宙がある(中略)それは無限の広がりと深さをもって存在している」(岩波新書「子どもの宇宙」)と記す。子どもには無限の可能性がある。ただ、気付きの機会がなければ、自分の宇宙の広がりと深さを知らないまま大人になってしまう。
 通年音楽教育プログラムの総仕上げは南相馬市民文化会館で11日に開く「仙台フィルメンバーとみんなでつくるコンサート」だ。小学生は管弦楽に合わせて「ビリーブ」などを歌う。プロとつくるステージで、どんな宇宙を見つけるのだろう。
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立松和平さん逝去

2010-02-12 | 文芸
                【今朝の雪】


 8日午後、作家の立松和平さんが亡くなった。
 確かお正月にラジオに出演し、道元について、環境について元気に語っていた。
 また、最近のPHPの雑誌「ほんとうに時代」で「いい言葉~「いい人生」のヒント」で
 良寛の俳句「たくほどは風がもてくる落葉かな」について書かれていた。
 彼のエッセイは時々見かけるが、良寛、道元、環境問題など、いつもこころの向きが自分と同じように思われ好きだった。
 いろいろな環境保護活動の実践をみながら、行動派のすばらしい作家だったと思っている。
 あの栃木なまりの、 朴訥な語り口に人柄が感じられた。ご冥福を祈りたい。

突然の悲報、新聞には、先月体調を崩し入院して手術、その後急変し多臓器不全のためとあった。同じ年配で、人ごとと思えなかった。
 体験上、敗血症で危なかったことを思い出したが、何か症状があっても過信があったのだろうかなどと推測している。
 あまりに突然の明日を想像できなかった本人、心残りはいかばかりであろうか。
 ひるがえり、明日のことはわからない。今を大切に!一日一日を大事に過ごしたいと思った。
 著作の「道元禅師」を読んでみようと思ってる。 我が「道元禅師」考察の一助として。

今日は作家司馬遼太郎の命日だ。
 司馬遼太郎が愛した野の花にちなんで『菜の花忌』と名づけられている。
 小生「街道をゆく」の大ファン、何年か前に全巻を揃え、時々ランダムに読んでいる。

懐かしい街中を歩く

2010-02-08 | 街中散歩
 散歩に出たかったので、少し遠いが税務署まで申告に行くことにした。
 昨日e-Taxで作成した書類を持って、雪の踏み固まった道路を歩いた。
 まずは八幡様にお参りをして、警察前を通り蚕養神社脇の郵便局で郵便物を出した。
 そして長い間通い慣れた道をお城に向かった。
 車での通勤時には見えなかったものが見えた。
 途中、知り合いの表札を見たり、懐かしい店を確認しながらゆっくり歩いた。
 大雪の日には歩いてこの道を通ったものだ。
I君はどうしているだろうか。G先生も亡くなって20年にもなるか。
 昔、30年も前に我が家に御用聞きに回ってきていたS肉屋さんは変わらない。また、
 意外なところに高層のマンションが建っていて驚いた。会工近くの飲み屋街もすっかり新しい装いだった。
 薄着で出かけたが、風もなく春の日が心地よく暖かく、汗が出はじめ上着を脱いだ。

 20年も通った勤務校の裏道に出た。懐かしの石けんプラント工場の脇を通った。いろいろな思いが去来して、急に胸が熱くなった。
 裏の明治41年に設置された陸軍歩兵第65聯隊の跡地を通り、目的の税務署に到着した。
 約5キロも歩いたか、書類を提出し、帰路に着いた。

【 歩兵第65連隊・若松連隊営門 】


 あちこちで家の前の道の雪かきをしていた。滑りやすい踏み固まった道は要注意だ。思い出をたどりながらきょろきょろしてゆっくり歩いた。
県立病院の前にあった風呂屋さんはいつなくなったのだろう。よく立ち寄っていた角のH本屋も「売り物件」の看板が下がっていた。
昔の「花春」の工場跡地には、電機や靴、薬の量販店が並んでいる。
10年一昔と言うが、すっかり変わってしまうものだ。
ただ、若松城の土塁の遺構は「国指定の史跡」と案内板が整備されていたが、昔のままの一角だった。

【史跡 若松城跡】


 休憩かてらN書店に立ち寄った。読んでみたい本が数冊あった。ありとあらゆる本が並んでいる。なんと贅沢な空間だ。このうちどれだけのすばらしい文化が読まれるのだろうか。
そこでそれこそ20年も会っていなかったK先生に会った。懐かしかった。近況報告をしあって、しばらく懐かしい立ち話となった。

 我が家はすぐそこ、短大グランドから磐梯が麗しくそびえていた。
 思ったより長い距離歩いたが、すがすがしい早春を感じる散歩となった。
 


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かまくらづくり

2010-02-07 | 日々の生活

 久々に大雪となった。車もすっぽり、5,60センチは積もっているか。
峠は越えたようだが、時折ちらちらしたり、流れる雪雲の合間から燦々と春の日が差し込んだりの天気だった。食事もそこそこに、みんな総出で市道までの道を開けた。
 またも身体の衰えを感じた。1動いて3休む、すぐに息が上がってしまう。少し鍛え直したいものだ。
 孫と一緒にかまくらを造ることになった。午前中はめいっぱい子供たちと遊んでいた。大きなかまくらが完成して、中へ入ってみると驚くほどあたたかかった。
あまりに手が冷たくなって家に入りストーブで暖めた。こたつに当たりTVを見始めたら、体がだるくて何もしたくなくなってしまった。
 
息子からメールが届いた。おひな様を飾って、その横で大声で喜んでいる紗英ちゃんのビデオメールだった。
 二度目のひな祭りを迎える1才半の紗英ちゃん、元気にすくすく育っていることが嬉しい。こっちの孫たちのかまくら作りを写メールで送った。

立春の庭

2010-02-05 | 日々の生活

 昨日は立春、でも冷え込みはこの冬一番だった。昨日の若松の最低気温は-9℃、今朝も同じように厳しい寒さだった。低温注意報と大雪注意報が出ている。

 今朝の静かに降る雪は積もりそうな感じだ。正午の外の温度計はちょうど0度、でも、空は明るいく、こころなし春の感じがした。
 パウダー状の雪に降られながら庭に出た。赤く色づいたジンチョウゲの花芽に雪がきれいだ。梅の花芽はまだまだ米粒より小さく、サンショウの実のはじけた殻にも春の雪がきれいだ。

 

 トウカエデの幹にツル性の常緑のヘデラがたくましく巻き付いている。いつか鉢植えのものを地植えした”ゴールデンハート”が木の先端まで伸びていた。厳しい寒さに耐える強さを見た。庭にヘデラ類は何種類もあるが、いずれも枝を挿し芽して簡単にふえるので、いろいろな種類と寄せ植えにして観葉している。


まだどこにも春は見つけられないが、スイセンやミスミソウなどは雪の下でもう花を咲かせる準備を始めていることだろう。


 ヘデラヘリックス”ゴールデンハート”