《良寛堂》
「
出雲崎に良寛の生家跡を訪う」 (2006.5.24)
今回の旅は、当時、父が訪ねたかった良寛の生家跡をもう一度見てみたいと思った。そして出雲崎の街並みをながめ、良寛記念館で良寛の遺墨を鑑賞したかった。
良寛堂は大正時代に、良寛の生家、橘屋の跡地に建てられた。日本海を背にして佐渡が見える。また良寛堂の裏には、最近建てられたのだろう、新しく良寛座像が、静かに母の里佐渡を見つめていた。
《良寛堂の裏で佐渡を見つめる》
良寛堂内部の石塔には良寛持仏の「枕地蔵」がはめ込まれ、その下に良寛の歌が黒御影石に彫られていた。
「
いにしえにかはらぬものはありそみとむかいにみゆるさどのしまなり 良寛」
高台からながめる北国街道、出雲崎の家並みは五月の緑に美しかった。心地よい5月の風に吹かれながら、ふと、あの冬の日本海の荒波を背に、雪のちらつく同じ家並みが目に浮かんできた。
《出雲崎の家並み》
閉館間際に飛び込んだ良寛記念館では、「良寛 漢詩の世界」が開催され、遺墨の数々が展示されていた。最近、私の興味は良寛の生き方から書に移り始めていた。特にすばらしい漢詩に関心を持ち、そこから彼の生き方を教えられている。
記念館では、鉄製の良寛座像の文鎮を求めた。机上に置いて、時折良寛を思うよすがにしたいと思った。
記念館の裏の丘にのぼると、そこには子どもたちと遊ぶ良寛の像が建てられていた。また「にいがた景勝百選一位当選の地」の碑が建ち、なるほど、あらためて海と山と家並みのすばらしい眺めを楽しむことができた。
ここでも、心の豊かさをもう一度見つめなおすことができた。
参)拙ブログ
6/17【良寛を歩く(その7)】
6/16【良寛を歩く(その6)】
6/9 【良寛を歩く(その5)】
6/4 【良寛を歩く(その4)】
6/2 【良寛を歩く(その3)】
5/25【良寛を歩く(その1)】