エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

サッカー そして キアゲハの羽化

2010-06-30 | 日々の生活


今朝は、早くから素晴らしい感動に浸った。
午後11時から午前2時まで、サッカーW杯の日本代表のべスト8を目指した戦いを観戦した。
 0-0 延長も決着つかずPK戦へ。
 敗戦は残念だったが、イレブンの全力を尽くしたプレーとチームの強い絆に感動をもらった。

 多少睡眠不足の朝を迎え、登校前に武琉くんが、「じーちゃんキアゲハが羽化している。」と呼びにきた。
カメラを手に雨の中を飛び出した。

 昨日発見した蛹の1つに、翅を閉じた美しいキアゲハが止まっていた。 新しい生命の誕生だ。
生まれたばかりのキアゲハが、雨に打たれながらじっとしていた。
この小さな命が、試練を乗り越え、どうか無事の一生を送ってほしいと願った。





サッカー日本代表のチーム一丸となった頑張りと、梅雨のさなかのキアゲハの羽化から、
涙あふれる程の感動と勇気をもらった。
 

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蛹の色はなぜ決まる

2010-06-29 | 自然観察
   武琉くんが学校からの帰り、キアゲハの蛹を見つけたと飛んできた。
萌香ちゃんも連れて一緒に見に行くと、家の脇のブロック塀に2個の蛹を見つけた。


 黒い蛹(2010.6.29)

昨年の観察では緑色の蛹だった。


 緑の蛹(2009.7.4)

 ついこの前までフランネルに十数匹いたキアゲハの終齢幼虫が、一匹残らずに姿を消していた。
ときどき近くの植物の茎に蛹を見ることはあった。
 数日前にきれいに草を刈ってあったので、いい場所がなかったのだるろう。食草からは、道路を隔てて4,5メートルのブロック塀だ。
 
 色の違いはよく保護色と言われるが、確かにブロック塀に紛れて目立ちにくい。
 色の違いは、多分蛹化する環境だろう。
 周りの色だけでなく、蛹化する場所の表面の性質や匂いなども影響しているらしい。
 また、何色になるかを決めるのは、前蛹の時で頭部から出るホルモンによって、決められるらしい。
 それにしても、蛹の体は不思議だ。あの動かない身体の中で、奇跡的な変化が起こり、ほどなくきれいなチョウが生まれる。
 奇跡であり、感動だ。

   
 昨年の羽化したばかりの美しいキアゲハ(夏型)  


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 梅雨の晴れ間に

2010-06-28 | 日々の生活

 梅雨の晴れ間に、忙しいが充実した一日を過ごした。

夜中、雨の音で目が覚めた。午前2時半前、梅雨の大雨だ。
しばらくラジオを付けていると、会津南部と中部に大雨警報が出たと告げていた。
ラジオ深夜便、3時台は歌謡曲、「愛しき日々」、「いい日旅立ち」、「シクラメンの香り」等など、なかなかいい曲をしみじみ聴いた。
 
 しばらく心を見つめることがなかった。一日一日が止まることなく流れていく。
このところ、自分の心に問いかける暇がなく、流され続けていたような気がしていた。
 こんな時には枕元にある中野孝次を読む。
たとえば「風の良寛」、網戸越しに梅雨の雨音を聞きながら、本を開いた。

 あれほどの雨も夜明けとともに小ぶりとなった。
孫たちが学校、幼稚園に出かけるころにはほぼ上がり、さわやかな風が渡ってきた。
 白い雲の間に青空が見えた。
そういえば、6月の日めくりに『雲の上には青空』とあった。

 アジサイが咲き始めた。 





 また、八重のドクダミが今年も咲いた。きれいだ。
 なかなか殖えない。額の一枚は先端が緑色だ。


 
 今年の梅は、4月に雪が降ったせいか少ないと聞いていた。確かに、高田梅は数えるほどしか実をつけなかった。
でも、驚いたことに西庭の白加賀梅は、花が全て実になったほどに生った。
妻と悪戦苦闘して取り、水に浸けた。
 白加賀梅は、どう工夫してもパリパリにはならないから、また梅干しにして、あちこちに差し上げようと思っている。

 水に浸ける

 ひらひらとホシミスジが舞ってきた。きれいなメスだ。
 例年、これから産卵する第2化は、8月末に羽化するはず、数十年変わらずに庭で細々と生きるホシミスジは愛おしい。
ヒメジャノメもちょんちょんと飛び出した。セロリの花にアカスジカメムシがたくさん来ている。

  ホシミスジ

 ヒメジャノメ

 午後、青空が見え暑い日差しが差した。あす以降は梅雨空のようなので、近くの里山へ出かけることにした。
 数日ぶりだったが、すっかり夏らしい季節となった。
八田野までの峠の沿道にクララが咲き始めていた。
かつて。会津盆地に棲息していたオオルリシジミの食草だ。
急速な自然破壊で絶滅してしまったオオルリシジミ、今頃産卵する姿が目に浮かんできた。

道路沿いの草むらには、トラノオが咲いて、オオチャバネセセリを初見した。
ルリシジミ、キチョウ、モンシロチョウ、イチモンジチョウ、ウラギンヒョウモンなどが見られた。

 オオチャバネセセリ

 キチョウ夏型

 モンシロチョウの交尾拒否

 強清水においしい水を汲みに寄った。こっち方面に来た時には必ず立ち寄り喉をうるおしている。
最近きれいになって、水を汲んでいる人をよく見かける。

大野原あたりの草原を歩いた。
 アザミが咲き、ウラギンヒョウモンが蜜を吸っていた。ヒメシジミが最盛期で、羽化してまだ翅の伸び切らないメスがいた。昨日の大雨でできた水たまりにハラビロトンボが産卵し、近くをオスが見守るように飛んでいた。
 ここで、シータテハ、ヒオドシチョウ、ダイミョウセセリ、カラスアゲハ、オオミスジ、クロヒカゲ、ホシミスジ等に出会い写真を撮った。
 今年はギンイチモンジセセリをまだ見ていない。

 ヒメシジミ ♀

 羽化したばかり ♀

 ヒメシジミ ♂

モンキチョウ


オオミスジ


 池では、オナガサナエ、クロスジギンヤンマ、シオヤトンボ、オオイトトンボなど、ニホンカナヘビにも出会った。

 シオヤトンボ カナヘビとツウショット


オオイトトンボ


梅雨のさ中に次々に現れる小さな虫たちの営みに、今日もこころ救われた。
  
 

キマダラルリツバメ    シンポジュウム

2010-06-27 | 環境問題


「奥会津三島町キマダラルリツバメシンポジュウム」に参加した。
 前日、たまたま久しぶりに角田伊一さんのHP「雪国茶屋」を見てこの会の計画を知った。
また、今年も6/25に、キマダラルリツバメが発生したとあった。
 シンポジュウムは、現地の生息状況を観察しながら保存活動の在り方を話し合うとあったので、一度参加してみようと思った。

 会では、まず三島町文化財専門委員を務める角田さんから「キマダラルリツバメの生息地の現状」と題しての基調講演があった。
そこでは、会津における個体変異群や、産地の様子、保護の現状が話された。
次いで、キマダラの産地である新潟の阿賀町と喜多方市高郷地区での現状と保護の取り組みについて、それぞれ報告があった。
 いずれも、チョウのマニアや業者による採集が問題で、その禁止が必要との話であった。

参加者は約30名、チョウを愛する人たちであろうが、行政関係や趣味で写真撮影をしている方々のようだった。
私自身は、チョウの保全の観点から、何が問題なのか、今後個人として何か取り組めることはなど、現状認識をしたい思いで参加してみた。

 会議のあと、町内の「大林ふるさとの山」に、若いキリの木が植林されている林を見学した。
角田さんは、ここで将来、キマダラルリツバメの乱舞する姿を想像しておられた。
天然記念物に指定して採集などを禁止しながら、生息環境を保全することがまず必要である。
 桐の木に巣を作るハリブトシリアゲアリとの共生のできる素晴らしい環境が三島町にはあるし、今後も保全されていくだろうと嬉しかった。 

 大林地区

 その後、キマダラルリツバメの観察をした。キリの林の中、写真撮影会となった。
 ポツリポツリ雨が落ちてきたが、ネットを持たないことが分かったのか、やがてヨモギ、ヒメジョオン、カナムグラなどの下草に下りてきた。
 なにしろ飛翔が早い。しかし止まるとじっとしていて撮影は比較的容易だ。
ちょうど幸運にも交尾体を発見、みんなが輪になって撮影することができた。
ネットではなく、カメラに囲まれたチョウも穏やかで、実に微笑ましい観察会だった。







 この会に参加して、いろいろ感じ考えることがあった。
 先ずは、採集は禁止しなければならないと思った。当然、蒐集マニアやネット販売のための採集は論外だ。
 しかし、調査と称しての無益な採集もあると思われた。確かに学術的に必要なこともあろうが、採集は極力避けるべきと痛感した。
 また、減少あるいは絶滅が危惧されるている虫たちを守るには、蝶がトンボが生息続ける環境を保全することである。
 三島町では、そのための対策、努力が地道に続けられいると実感した。
快い気持ちでバスに揺られ、町の市民センターへ戻った。
(2010.6.26)

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コオニヤンマ

2010-06-24 | 自然観察

 昨日アジサイの剪定をしていたら、大きなサナエトンボが止まっていた。
アップで撮影したが、全く逃げる気配はなく、まだ羽化間もないようだった。
 よく観察すると、身体の割に頭が小さく、頭部に盛り上がった1対の角のような突起が確認できた。コオニヤンマである。




 【頭に突起が見える】

 和名は「小型のオニヤンマ」の意だが、分類上はヤンマ科でもオニヤンマ科でもなく、サナエトンボ科である。
 一晩同じ所でじっとしていたが、今朝大丈夫かと手を触れたら、元気に上空高く舞い上がっていった。

 普段見かけるサナエトンボは、そう種類は多くはないが、なかなか同定しにくい。
 初夏一番に見るコサナエは、一回り小さいのですぐわかる。
難しいのがキイロサナエだ。ヤマサナエに酷似しているからだ。
 先日撮ってきたサナエトンボはヤマサナエのようだ。

 キイロサナエ♂の特徴としては、翅胸の第1側縫合線の黒色条は途中で途切れるものが多い。
また、肩のL字斑がヤマサナエに比べると細いなどだ。付属器の位置や唇の斑紋でも区別できるようだ。

キイロサナエ

 ヤマサナエ

イトトンボの仲間も同定しにくい種類がいる。おまけに、羽化したての個体や、成熟の度合いによって色も変わるなど、難しい。
HDにストックしてある写真をときどき見比べながら推測判定しているが、なかなか難しい。


 


ニホンカナヘビ

2010-06-22 | 自然観察

 毎晩、夕食後の居間の網戸にお客さんがある。
 カナヘビの親子が網戸を行ったり来たりしているのだ。
 網戸に集まる虫たちを求めて、白いお腹や、吸盤のある足をよく見せてくれる。

 正式にはニホンカナヘビ、庭のあちこちで見かける。春先の赤ちゃんカナヘビは子供はとても愛嬌があって、簡単に手に乗ったりしてかわいい。
体型が細長く、尾が長くて、つやのない褐色の体色をしている。
 似ているニホントカゲは、頭部から尾の付け根にかけて数本の金色っぽい線があり、尾が金属光沢のある美しい青い色をしている。
 しばらくは楽しめそうである。

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【訂正】: ニホンカナヘビ はヤモリと訂正します。(6/23)
デンさんから、ヤモリでは?とのコメントいただきました。ありがとうございます。
調べて見たら、どうもヤモリのようです。

 ネットの記事から。
●カナヘビ・・・茶色く肌がザラザラしていて恐竜のような感じ、幼体も成体もあまり色はかわらない。昼に行動し草むらなどに生息。
●ヤモリ・・・クロっぽい色をして触った感じはすこしザラザラ、目が大きく猫のような眼をしています手には吸盤がありペタペタとガラスなどにくっつく。
 夜に行動し明かりなどに集まる小さなガやハエなど飛んでるムシを食べる。
大きさはあまりカナヘビとかわらない。「家守」です「家守」では家にすんでいて家をまもるということで「家守」とかくらしいです
●ニホンカナヘビ Wikipediaには
鱗には光沢がなく、表面はザラザラして乾いた感じに見える。背面の鱗は特に大きく一枚ごとに1本の強い稜線があり、その後端は尖っている。背面は灰褐色 - 褐色で腹面は黄白色 - 黄褐色。通常側面には鼻孔の直上から始まり、目・耳を横切り尾の付け根まで達する黒褐色の色帯と目の下縁から始まり耳の下を通って後方に伸びる同色の色帯があり、・・・
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梅雨の晴れ間に

2010-06-21 | 自然観察
梅雨の晴れ間、天気予報に反していい天気に恵まれた。
武琉君にヤゴ採りに行こうと誘われ、重い腰を上げた。
バケツとたも網を持って近くの里山へ、手ごろな流れ、水辺を漁ってみた。
武琉君は意欲的に網をすくっていたが、収穫はなかった。

 池にはクロスジギンヤンマが行ったり来たりしていた。悠然と通り過ぎる尾の部分の瑠璃色の斑紋が実に美しかった。
よく棲み分けをするといわれるギンヤンマもお腹の空色で確認できた。
ヨツボシトンボやコサナエは前より少ないようだった。
連結して産卵するエゾイトトンボが多かったが、モノサシトンボや羽化したての弱々しく飛ぶイトトンボを見つけた。
また、コサナエとシオヤトンボの連結体も撮ることができた。

モノサシトンボ


シオヤトンボ


ヤマサナエ




ハラビロトンボ 成熟♂


オオキトンボ?


カンボクは既に散り、エゴノキとヤマボウシが満開、コゴメウツギに変わって咲き始めたウツギにウラギンヒョウモンが来ていた。
これから虫たちがたくさん集まるノリウツギはつぼみが大きく膨らんできた。

エゴノキ


ウラギンヒョウモン


 ヤマボウシの花にエグリトラカミキリ


ノイバラにヒメコガネ

ハナカミキリもカメムシも甲虫類もそれぞれに魅力的だ。

 途中で、クララを数本見かけ、かつてはこの辺りにも生息していたであろうオオルリシジミを思い浮かべた。
草原にミヤコグサの群落が鮮やかだった。(2010.6.20)

ダイミョウセセリ


ツバメシジミがシロツメクサで産卵


 ミヤコグサ





ヤゴを飼う

2010-06-20 | 日々の生活
萌香ちゃんがトンボのヤゴを採ってきた。幼稚園の横の小川で採ったと牛乳パックに入れて帰ってきた。
まだ小さいヤゴが7匹、形からして、どうもアカネのようだ。
 一瞬、餌をどうしようと頭をよぎった。でも、トンボ好きのじいちゃんを喜ばせようとする、その気持ちを大事にしてやりたかった。
 気が進まないが、飼うことにした。使っていなかった金魚鉢にヤゴの住み家の環境を整えてやった。



 武琉くんが学校から帰ってから、イトミミズでも探そうと、近くの田んぼに行った。
それらしいものいなかった。網ですくって採ったのは小さいザリガニが5匹、おまけにそれを飼いたいせがまれ、持ち帰った。
 金魚は十分大きかったので、しばらくはザリガニに食べられることはない。その逆もなさそうだ。
昨年は、飼っていたザリガニが大きすぎ、金魚が数匹やられてしまった。
 
 釣り具屋へ行きアカムシを調達してきた。
1匹のヤゴの前にアカムシを落とすと捕まえて食べだした。
うまくいくだろうか。しばらく飼ってみよう。
 思いもしない展開となった。ジーちゃんの苦労(楽しみ?)がまた増えた。
(2010.6.19)

梅雨 心落ち着く庭

2010-06-19 | Weblog

クロヒカゲ
 どんよりした梅雨の曇り空に、ときどきクロヒカゲ、ホシミスジが庭を舞っていた。

 アジサイのつぼみのない枝を大分落した。萌香ちゃんに、茎の下の方の葉を取ってもらい挿し床に挿した。
約100本もあるか。根の出たアジサイは、裏の空き地に植える。昨年もだいぶ植えた。そのうち一面アジサイの花で埋めつくされるだろう。
 梅雨の季節、アジサイの7変化は楽しみのひとつ。先陣を切ってヤマアジサイの装飾花が開いた。



 ジンチョウゲの枝に隠れて、キョウカノコがきれいに咲いていた。また、柿の木の下にもシモツケソウ(我が家の葉アスチルベという園芸種のよう)が粟粒の花を咲かせていた。
そして、マツモトシモツケも濃い赤いつぼみが開いてきた。これらはとても雰囲気が似た花だ。


キョウカノコ

シモツケソウ

マツモトシモツケ

ツユクサの仲間

 萌香ちゃんとフランネルのキアゲハの幼虫を観察をした。ほとんどがじきに蛹化しそうな終齢になっていた。
萌花ちゃんはカラスノエンドウの種を集めていて、大きな種を見つけた。
黒くなったカラスノエンドウの殻にはほとんど8個入っていたが、それは倍くらい大きさの実が二つしか入っていなかった。
後から図鑑で調べたら、別種のスズメノエンドウであることが分かった。いづれも2年草であることもわかった。
いろいろ教えてやろうと思っていたら、教えられた。実に身近な自然も知らないことばかりだ。

梅雨時の庭は、とてもこころが落ち着く。本当に、ときがゆったりと流れていると実感している。


庭の虫 庭の花

2010-06-16 | 自然観察
   
 満開のドクダミの花がしっとりぬれてさわやかだ。



 梅雨と言っても毎日雨ではない。昨日は好天、また明日、明後日は晴れる予報だ。
 昨日は深夜までサッカーW杯の感動に浸り、その後眠られずに睡眠不足の一日だった。
 庭で下草などを取りながらのんびり過ごした。

 小梅がかなり風で落ちていたので、手の届く範囲で収穫した。見上げると、白加賀梅がびっしりなっている。そろそろ獲ってもいいかも。



 梅の木の下のヨモギは育ちがよく、虫も付かず立派なものだ。
そうそう、今日は旧暦の5月5日に当たる。菖蒲湯ならぬヨモギとドクダミの葉を束にして湯船に浮かべた。妻に所望されたが、効果があるものか。

いま、黄色い大輪のバラに続いてオレンジのつぼみも開いた。サツキ、八重のバイカウツギも満開きだ。
マツバギクもシランもユキノシタもそれぞれ可憐に咲いている。













 スイカズラの甘い香りに誘われクマバチが翅音を響かせている。
スイカズラは別名をキンギンカ(金銀花)という。初めの白色の花がだんだんと黄色くなり金色と銀色の花が混じって咲くからだ。
つぼみや花の姿、香りも大好きな花だ。



 菊の葉上に、背中に鮮やかな黄色いハートのマークのあるツノカメムシを見つけた。
エサキモンキツノカメムシだ。本種は♀が産んだ卵を守る習性があるらしい。
ハートの形の紋の下、中心にもう一つ黄色いの小さい紋があった。
横には小さいるり色のハムシが付近に大量に発生していた。
黒地に赤星4ヶの四紋型のナナホシテントウを見つけた。模様にいろいろなバリエーションがあっておもしろい。
 黒地に赤2紋のものや全体が黄色いのはときどき見かけるが、本来の7つ星はあまり見ない。
また、ミニトマトの葉を盛んに食べているのは ニジュウヤホシテントウだ。数えたことはないが、黒い点は28個あるのだろうか。
捕ろうとしたら死んだふりをして、ポロリと落ちた。





 野菜の花もきれいなものだ。
 春に植えたサラダの苗がきれいなコスモスのようなブルーの花をつけた。
 説明のラベルには、多年生のチコリの一種「プンタレッタ」とある。ビタミン、ミネラル豊富なイタリア健康野菜と。



 普段見ないセロリも、冬を越し大きく育ち花が咲いた。早速、あの憎らしいヒメマルカツオブシムシがたくさん集まってきた。
この幼虫には標本箱の大事なチョウの羽や体をどれだけ粉々にされただろうか。



 ハーブ類もそれぞれかわいい花を咲かせている。気付かずにいたが、フランネルにはキアゲハの幼虫がいた。
2齢もいたが、3齢から終齢幼虫まで結構いた。また、わかるところで蛹化させて、孫たちと羽化の様子を観察したいと思っている。



 スズメがよく来るが、撒いたパンくずを子どもに口移しで与えていた。実に微笑ましい光景だった。
窓越しに望遠レンズで狙った。



ドウダンツツジの枝にミノムシを発見した。いつも見る小さな小枝といっしょに紙切れをまとっていた。こんな衣装をつけたハイカラさんは初めてみた。
ウィキペディアで調べて見たら、オオミノガの幼虫のようだ。
雨具の蓑に形が似ている為「ミノムシ」と呼ばれるようになった。近年は外来種のヤドリバエによる寄生により生息個体が激減しているらしい。


 
ヒメウラナミジャノメがチョンチョンと、ホシミスジがスイスイと庭を離れず飛んでいる。
ジャノメの後を追うと、アマドコロがすでに丸い実をつけていた。





今日も庭を一巡りすると、そこにはいろいろ不思議な興味深い自然があった。そして、新しい疑問もわいた。一つ一つ想像を巡らせている。
 我が家の庭には『自然に学ぶ庭』の小さな看板が立っているが、いつも庭の小さな自然から、いろいろなことを教えられている。


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ジダケの季節

2010-06-15 | 食文化
 昨日東北地方南部も梅雨入りした。
確かに朝方は本格的な雨降りだったが、昼前からが時々日も差す曇り空の一日だった。
今朝は朝から青空が広がっている。
雨上がりの磐梯は一段と冴え冴え聳え、麓の白雲がすがすがしかった。



 終日、庭の樹木の剪定をした。あちこちにクロチクのタケノコが生え、長いものは3メートルも伸びていた。
地下茎の方向があるのだろうが、生えては困るところはすべて切った。
10本くらい、短く太いものはジダケと一緒に煮ものにした。

 昨日、お隣からジダケをいただいた。
時期的には例年より遅いようだ。いいところをたくさんいただいた。有難い。
 早速剥いて、お夕飯には食卓に出た。ニシンや厚揚げと一緒の煮物だ。
孟宗とはまた一味違う季節の味を楽しんだ。





会津ではネマガリダケをジダケと呼ぶ。旬の味だ。
 
この時期、やはり同じことをブログに書いていた。
旬の味 ジダケ2007-06-04 】 【美味しい 旬の地ダケ2006-06-14】

ヒメシジミを撮りに

2010-06-14 | 日々の生活
今日は10時過ぎに米沢方面に出かけた。
いつも田沢の蕎麦を食べ、帰りに小野川温泉につかってくる同じコースだ。

 きまったように同じところを通る。先ず、日橋川の心洗われす清流を眺めること。
 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず、
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし」
 ひと時、人生の、万物の心理を思う。




 雄国山麓を走り、塩川の畑に季節のチョウを観察する。ここは、特にジャコウアゲハのポイントだ。
畔道のウマノスズクサがしょっちゅう刈られしまい、残念に思っている。
ウマノスズクサはジャコウアゲハの食草なのだ。
 畑には色とりどりのトルコキキョウやヒナゲシなどがきれいに咲いていた。
柿の木の木陰をヒメウラナミジャノメが元気に飛んでいた。







いつも、米沢へ行くときには気にしながら傍を通るが、熊倉のK先輩宅に突然に寄ってみた。
お元気でおられ、今日も趣味で育てている錦鯉の池を見せていただいた。
3年振りだったが、元気なお顔を見せていただき、やはり懐かしかった。互いの健康を祈りながらお暇した。



大峠のトンネルを抜け、田沢の近くにヒメシジミの狭いポイントがある。
 この時期、どうしても会いたくて、もう20年も通っている場所だ。今日の第一の目的だった。
 やはり1週間遅れだった。ようやく数頭がハルジョオンやハハコグサの花に止まっていた。
まだ少なくて寂しかったが、また来週♀が出るころにでも行ってみようと思っている。
 ハナウドと、その足元にオドリコソウがきれいに咲いていた。

 今年もヒメシジミ








 オドリコソウ

 道の駅田沢は日曜日で混んでいたが、いつものようにもりそばを食べた。
いつもは大盛りだが、最近は腹8分目を励行。
蕎麦好きであちこちで食べるが、ここの蕎麦はわざわざ食べにくるほどおいしいと思っている。舌鼓を打ち米沢へ出た。
 秋にはリンゴを買って帰るが、今はサクランボは少し早いし、お目当てはリンゴ園の広がる道路沿いのヤマボウシだ。
数百本のヤマボウシが街路樹が素晴らしいが、数本、赤いヤマボウシがある。



 赤いヤマボウシ

 小野川温泉、尼湯は何年振りだろうか。元気になる2,3年前までは、毎月1度は来ていた。
いつまでたっても変わらない。料金は200円。湯船の温度は45℃、熱い湯が好きなので実に気持ちがいい。
 帰りにいつものように、温泉卵をお土産にした。
 
 癒しの尼湯

先輩にも会えたし、ヒメシジミにも会えたし、蕎麦も食べられたし、ヤマボウシもきれいだった。いい1日だった。
(2010.6.13)

日記@BlogRanking

今日の里山

2010-06-11 | 自然観察

アカツメクサの花にクモガタヒョウモン

 昼食を終え、里山へ出かけた。最近は一人で行けるようになった。
ついこの前までは妻がついてきていた。途中で倒れられると困るからだったが、その心配もなくなりすっかり健康になった。嬉しい。

 今日は2時間の予定で、A,B,Cの3地点を巡ってきた。
A地点は、昨年末からほとんど伐採されすっかり見通しの良くなった峠道の鞍部、小さな田や畑のある狭い空間だ。
小さな流れにカワトンボやオニヤンマのいたところ。
雑木林を縫って流れていた疏水もコンクリート側溝に変えられ、周囲の環境が工事でだいぶ壊された。
クサネムが生い茂っていた休耕していた田も消えたからか、この春、例年あれほどいたキチョウが全く見られなかった。
いつも悠然と飛び交っていたオニヤンマも心配している。
オニヤンマは羽化してからは1、2ヶ月ほどの寿命だが、ヤゴは3、4年もかかって育つ。流水性のトンボ類はすこし心配だ。
 大分緑も色濃くなり、ときどき照りつける日差しは一段と強く感じられた。
 満開のカマズミにクモガタヒョウモン、コチャバネセセリが吸蜜に来ていた。
むせかえるような香りに誘われ、ハナムグリ類も夢中で花粉を食べていた。
真っ黒に成熟したハラビロトンボ♂を見かけた。羽化したばかりか、動きの遅いヤマサナエがじっと止まっていた。


  コチャバネセセリ

ハラビロトンボ 成熟♂

  ホンサナエ

  クモガタヒョウモン

   アオアシナガハナムグリ

B地点はいつものトンボの観察ポイントだ。単独で産卵するクロスジギンヤンマを撮った。
先日かなり発生していたエゾイトトンボは、数組が連結産卵を繰り返していたが、めっきり数が減った。
時間帯のせいだろうか、シオヤトンボもヨツボシトンボも少なかった。
小さなコサナエがホバリングする姿がかわいい。
目の前でクロスジギンヤンマが産卵を始めた。
ギンヤンマはオスとメスが連結したまま産卵するが、クロスジギンヤンマは単独で産卵するのだ。
産卵の光景を見るたびにいつも愛おしさがこみ上げてくる。

  クロスジギンヤンマの産卵

 C地点、ついこの前まで楽しみに訪れていた柳の木には、虫たちの姿が全くなく、さびしかった。
あれほど飛び交っていたルリタテハ、シータテハ、ヤマキマダラヒカゲ、そしてそれらを追い払いながら幹を食いちぎっていたオオスズメバチ、
みんなどこへ行ってしまったのだ。
切なく寂しいおもいだった。これが自然の摂理だというのか。

”むかしの夢の 懐かしく
  訪ね来たりし 信濃路の
  山よ小川よ また森よ
  姿むかしの ままなれど
  なぜにかの君 影もなし ”


 伊藤久男の歌った「高原の旅愁」の気持ちそのもだった。涙が流れそうだった。
 明日の命を残して自然に帰って行ったのだろう。
厳しい冬を越して元気に飛び回っていた姿がまぶたに浮かんでくる。また、夏の暑い日に彼らの子孫が乱舞する姿を想像した。

 帰路に着くと、コゴメウツギノの花に、翅の傷んだウスバシロチョウがひらひら舞いおりた。
さぞ疲れただろう。お疲れ様、また来年元気な仲間と会おうと、労いの言葉をかけた。また、せつなさがこみ上げてきた。
 ふと横を見ると、アカツメクサの花にクモガタヒョウモンが蜜を吸っていた。
やはりほかのヒョウモン類より一足早い出現だ。
 去る者、生れいずるもの、自然界は何と規則正しく流れて行くことか。

  翅の傷んだウスバシロチョウ

楽しみにしていたカンボクがきれいに咲き始めていた。
お皿のように白い5弁の装飾花がとりまいてきれいだ。3つに裂けている葉が特徴だ。
まだ少ないがハナムグリ達が花に頭を突っ込んでいた。これからハナカミキリ類が集まってくることだろう。
(2010.6.10)


 きれいなカンボク

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また日が昇り

2010-06-10 | 日々の生活
  
磐梯朝ぼらけ

 いつものように眼が覚める明け方、スズメのさえずりがすがすがしい
 新聞を取りに行き、トイレを済ませてまた横になる。
 一面に「菅内閣 発足」の記事、あたらいしい日本の政治のスタートか。

 北東の山の端から夏の陽が昇りはじめた。
 いまだ梅雨入りせず、例年に比べると遅れそうだ。
 網戸を開け、庭の庭を見下ろすと、いつしか北の庭に広がったツルニチニチソウやマーガレットが一面にきれいに咲いている。
 
 着替えて、お茶を入れ、梅干しを一粒。いつも変わらない新しい一日の始まりだ。
 八重のバイカウツギがようやく開いた。昨日白かったハコネウツギ、今日はもうピンクに変色している。
 




 咲き始めたバラを手折りて、一輪ざしに差した。
 朝の一日の始まりはすがすがしい。


 黄色いバラ輝き香り日が昇る 
 
(2010.6.9)

日記@BlogRanking

庭にいた虫

2010-06-09 | 昆虫


 珍しい虫を見た。多分シャチホコガの仲間だろう。いろいろ調べたが名前は分からない。
背後から飛んできて、カナメモチの葉に止まった。
近づいてよく見ると、一風変わった形をしていた。まるでモンスターだ。
急いでデジカメを取りに部屋に戻った。何とか1枚を撮ったところで、飛び去ってしまった。
何とも不思議な形、模様をPCで拡大してみた。




ムクゲの木きヨコヅナサシガメがゆっくり登っているのをを見つけた。
すこし怖い虫だ。捕食性で、偶発的にヒトを刺すこともあるようだ。



 その後、タラノキの幹に同じサシガメの様な虫がびっしりと群生していた。
形がサシガメに似ていたが、オオツマキヘリカメムシのようだ。すべてが交尾していた。
カメムシもサシガメも仲間、カメムシ亜目に分類されている。



 結構いろいろなカメムシ類を見かける。
昨日はヒメジョオンにアカズジカメムシが止まっていた。



 庭の隅にクコがあるが、ニジュウヤシテントウやトホシクビボソハムシの成虫が食事中だった。
余程おいしいのだろう、殺虫剤は使わないので、いつもほとんど丸坊主だ。

これから楽しみにしているのは、キボシカミキリ、ゴマダラカミキリである。 
 いろいろな虫たちに会える我が家の庭は、素晴らしい環境だと、今更ながら満足している。


(20010.6.8)