エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

いのちの季節が始まった。

2014-03-28 | 日々の生活

  この春一番の温かな穏やかな日となった。
今朝の気温が4℃、昼過ぎには18℃まで上がった。
風防室に取り込んでいた鉢物の植木を少しずつ外に出した。庭も春めいてきた。

     


このところの温かさに、悠くんは武くん萌えちゃんと庭で元気に遊んでいる。

    

     

 いよいよ活動開始、午後から近くの里山へ出かけた。ところが、強清水の先は未だ田んぼも真っ白、Hさんのりんご園でも膝までの雪が残る中、剪定作業が始まっていた。
「今年もよろしく!」と挨拶した。

  

ため池の水位を確認したかったが、国道の防風雪フェンスが未だたたまれていないので、ため池へは行けなかった。トンボ池も未だ厚い雪の中だった。

マダラナニワトンボの産卵場所は限られる。池のまわりに打空産卵できる適度な湿地がなければならない。

特にため池は秋の産卵時期にちゅどいい水位が必要なのだ。年間を通して、水位の状況を確認足たいと思っている。

 帰路、妻に頼まれたフキノトウを採りがてら下ったが、強清水までの旧道も雪で通れず引き返す。

 落葉松の芽吹きも未だだったが、日だまりに今年初めてのチョウ、冬の眠りから覚めたキタテハが舞い降りた。

       

  いよいよはいのちの季節が始まった。

 


孫たちを連れ墓参り 

2014-03-24 | Weblog

 

 お彼岸も終わる。本格的な春が来た。
 お中日に一人でお参りしたが、妻がお墓参りに行きたいという.
 午後、預かっている悠くんと、いまだに留守番が出来ない、春休みに入った孫も連れて行った。お墓の入り口、先日まで入り口をふさいでいた雪に倒されたササがきれいに切られていた。
 孫たちにはいずれお参りして欲しい気持ちもあり、お墓の話をした。

 墓参りのあとお城に回るつもりでいたが、途中相撲場前の公園で遊んでしまった。
 お堀のカモを眺めると、ここはほとんどがコガモとカルガモ、コガモはそろそろ旅立ちだろう。
 もえちゃんは見事な鉄棒の演技を披露してくれた。悠くんも大満足だ。
 穏やかな春のひとときを堪能した。

 帰路、水泳場の入り口で大きな松ぼっくりを拾った。おおきなドイツトウヒの実だ。
長い大きな実はほとんどが硬くしまっていた。おそらく開く間もなく雪で落ちて埋まっていたためだろう。家に戻って拾ってきた実の大きさをはかったら、長さ13.4cm~10.5cm、太さが2cmくらいだった。見事だ。ここにトウヒがあることは知らなかった。
 ネットで調べると、ドイツトウヒは「 明治中期に渡来したことが知られており、公園樹、庭園樹、防風樹、楽器材、クリスマスツリーなどによく利用されている。(北海道では鉄道沿いに防雪林として植えられている。)ヨーロッパでは最も価値のある針葉樹。材は建築材、楽器材、パルプ用材などとして利用される。」

        

   

悠くんは2歳半、もう何でも普通の会話が分かるようになった。毎日、彼の成長には驚くことばかりだ。

 


久々に良寛を思う

2014-03-22 | 文芸

 

 また、月に一度の診察日が巡ってきた。病院まで約2㎞ばかりだが、冷たい北風の中を歩いた。

最近は時の流れがいよいよ速く感じら、一月は瞬く間に過ぎた。

 いつも通院に携帯する本、今日は本棚に自然に手が伸びた中野孝次氏の「生きる知恵」だった。

そこで、何度も読む良寛の座右の銘、久しく忘れていた良寛の自画像のような詩「生涯身を立つるに懶く」を静かに味わった。

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生涯懶立身 騰々任天眞 (生涯身を立つるに懶く騰々として天眞に任す)
嚢中三升米 爐邊一束薪
(嚢中三升の米 爐邊一束の薪)
誰問迷悟跡 何知名利塵
(誰か問わん迷悟の跡 何ぞ知らん名利の塵)
夜雨草庵裡 雙脚等間伸
(夜雨草庵の裡 雙脚等間に伸ばす)
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尊敬し、ときどき救われてきた中野孝次氏は、この詩には人間の幸福についての重大な謎が込められていると述べている。

この詩、いつも概ねこうありたいと思う我が願いだが、なかなかそうはいかない。

確かに、本当の幸せは欲がなく、何も持たいところに自分を置かなければわからないのだと思う。

 「嚢中三升の米、炉辺一束の薪」の慎ましい良寛の生き方に思いをはせた。

現代人はこの戒めを忘れて、いつまでも物欲に固執しこころの世界に逆行しているような気がしてならない。

もう一度、足を知る生き方をと反省している。

 

 (*)拙ブログの良寛 http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/s/%CE%C9%B4%B2

 


彼岸のお中日

2014-03-21 | 日々の生活


 朝の内に.ようやく雪の消えたお墓にお参りした。生花を供え、線香を焚いた。
一番奥の会津初代のご先祖さまご夫婦にもそれぞれ一輪を供えた。
香炉にたくさん線香を焚き、今の家族の健康を告げた。

 

 お城本丸で予定されている会津彼岸獅子の舞を見に向かったが、昨年は温かく穏やかなお彼岸だったのに、今日は雪まじりの冷たいみぞれで、会場が武徳殿に変更となった。
  天寧寺の保存会による舞に、観光客や市民、テレビ局スタッフなど、大勢が詰めかけていた。

   

   

      

  例年同じことの繰り返しだが、墓参して伝統の舞いを見て心がすっきりした。

 新しい季節を元気に過ごしたい。

 


自然の知恵を暮らしにいかす

2014-03-21 | 日々の生活

                                    【裏の高校  雪の解けたグランド整備、みぞれの中いよいよ野球練習がはじまる 】

 

昨日の朝4時台 、ラジオ深夜便の〔明日へのことば〕を聴いた。
「自然の知恵を暮らしにいかす」初めて聞く石田秀輝氏の話だった。

  ネットで検索すると、“かしこい生き方を考える”をコンセプトにしたサイト『COMZINE』で、放送のインタビューと同じような内容の東北大学大学院教授 石田秀輝氏の記事を見つけた。
 ネーチャー・テクノロジーを提唱する石田氏の話で、タイトルは「自然のすごさに学ぶ 新しいものづくりの形を提案したいのです」とあった。
 見出しには ・【自然を模倣するだけではない リ・デザインしてものをつくる】
          ・【日本人だからこそ感じることができる 自然のすごさの本質】
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○環境問題を非常に深刻だと受け止めつつも、科学技術の発達によって受けた「もの」の恩恵を捨て去るのは非常に辛いと語る。
○人間は欲望の遺伝子を持っている生物なので、一度得た快適性、利便性を捨てるのは難しいという。
○人間の欲望を満たし、かつ環境の負荷を減らすことを両立させるものづくりを考え、「ネーチャー・テクノロジー」に到達した。
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放送でも紹介があったが、・あわのお風呂、・ヤモリの足、・カタツムリの殻などの発想には感嘆した。

 ときどき「豊かさ」を思うとき、清貧の思想、良寛の無一物の精神など、心の内に本当の豊かさを求めてきた  でも、客観的にテクノロジーを見つめる方向は確かに気持ちが楽になる。これは技術者の当然の考えなのかも知れない。

 これまで豊かになった人間の欲望は、さらに何処まで膨らんでいくのだろう。 

 こうして人間本来の欲望を仕方なく受け入れる心と、良寛の足を知る心とを両輪としての生き方が求められるのだろうか。

 そしてまた、日々の生き方を内省する心は失われないだろうか。そんな心配をしている。
 

 


ようやく巡った春を喜ぶこころ

2014-03-18 | 日々の生活

 

きのうは穏やかな春の1日だった。 幼い孫と溶け始めた雪を崩しながら遊んだ。温かい陽差しに小鳥のさえずりを聞き、ようやく訪れた春を感じた。

 まさに、時は止まったようにゆったり流れていた。

 

 一月ほど前、雪をかぶった数本の梅の枝を剪定して花瓶に刺した。そのつぼみが膨らみほころびはじめた。

 ユキヤナギやレンギョウの枝も挿したが、数日の内に新芽が明るく萌え、一足早い新しい季節が到来した。

 この冬は、普段あまり降らない地方での大雪があったが、会津では例年よりいくらかしのぎやすかった。

 今日は午後から本降りの雨となった。

午前中、フキノトウを撮りに近くの里山へ行ったが、まだ沢山の雪がが残って驚いた。

わずかに現れた土手に今年初めての鮮やかに輝くフキノトウを見つけた。

雪の下でじっと春を待ちわびたこころは、人こころと同じだろう。

 すべての生きものと共に、ようやく巡った春を喜びたい。

   

 


春の雪  お城へ

2014-03-12 | 日々の生活

今朝起きると、新たに春の雪が30cmほど積もっていた。

みんなが起きてくる前に朝飯前の雪かきに汗を流した。

少し春めいてきたが、孫たちも背の高いブーツを履いて登校していった。

裏庭は、吹きだまりは腰まである。昨日道を付けたところもまた雪国に逆戻りだ。

 

午前中は悠くんと庭の雪で遊ぶ。

午後、雲間から薄日が射し暖かくなった。 明日からまた数日、雪の予報なので、散歩がてらお城へ。

 

お城一周1時間。全面結氷していたお堀もゆるんでカモたちがのどかだった。

また、カシラダカに会った。シジュウカラ、カワラヒワ、ヒヨドリなど。

  

 

お堀のカモは、コガモ、カルガモだけのようだ。

 

やはり、野鳥撮影は近づけないので最低300mmは必要だ。

なかなか覚えられなかった野鳥の名前や生態に興味を持ち始めた。

 


俳句日本一

2014-03-12 | 教育を考える

 

孫たちの通う小学校は伝統的に俳句を熱心に指導している。

今年も立派な校内俳句集「いちょうの実」が届いた。

わが子も通った学校、57ページの立派なこの俳句集は第45号、1年生から6年生まで一人2句ずつの俳句作品が載っていた。

遙かに昔、子どもたちのころの記憶は薄れたが、最近は、夏休みや冬休み、ことある毎に孫たちと一緒に頭をひねっていることが浮かんできた。

何年か前、学校祭のPTA作品に応募したジイは、下手な俳句で最優秀の表彰を受けたこともあった。(自慢)

 俳句集の校長先生の「はじめに」には、全校生徒の活躍が書かれ、「一人ひとりの作品から伝わる、自然観や感性の豊かさに驚かされた」とあった。

また、「あとがき」には、国語科の先生たちの思いが載せられていた。「たくさんの俳句を作っているうちに、皆さんの頭と心が鍛えられ、感性が磨かれていきます。

いつの間にか、心の豊かな人に育っていきます。自然の不思議や素晴らしさに関心を持ち、美しいものを美しいと感じ、素敵なことを素敵だと表現できる人になっていきます。」

最後に、「この俳句集がずっと皆さんの宝物であることを祈っています。」と。実に伝統の宝物だ。

 今年のNHK全国俳句大会ジュニアの部で特選をはじめ25名が入賞し、学校大賞(日本1)を受賞した。

ちなみに選ばれた特選の作品は
うますぎる自分でほったばれいしょよ」(5年生のW君)

俳句集に孫たちの作品を見つけた。

 水をまく兄の背中に赤トンボ        萌香

 色づいたみしらず柿が待ち遠し      萌香

 
 夕暮れや鈴虫の音の子守歌       武琉 

 カモの群れ声高らかに水しぶき     武琉

 

五,七,五の短い詩、ときどき挑戦するが、なかなか難しい。

いっぱいの句を鑑賞する。そして何となく自分も詠めるような気もするが、なかなか読めない。

でも、いつも、ときどき挑戦したいと思っている。

 


もりの案内人認定書交付式

2014-03-09 | 環境問題

  

昨夜は、長期の研修を終えた同期9名の懇親の宴、磐梯熱海温泉で一夜を過ごした。

同期の諸氏が、それぞれに自然の中での活動を楽しんでいる様子には触発されるものがあった。さらに研鑽を積んでいきたいと思った。

  

   

  昨夕の吹雪も明け晴天に恵まれ、「平成25年度福島県もりの案内人の認定書交付式」に臨んだ。

 通い慣れたフォレストパークあだたら、さわやかな春の陽そそぐレクチャールームが懐かしかった。

 さわやかな空間で、あらためて身の引き締まる思いで認定を受けた。認定書は、A4版で薄くスライスした木に書かれていて、嬉しかった。

 同じく、名刺大のネームプレートも木製で、「福島県もりの案内人  認定○○○号」 氏名、 写真入り、そして、緑色の帽子をいただいた。

  健康に留意しながら、今後、ささやかではあろうが情熱を持って自然の中で活動していきたいと思う。

 特に、子どもたちと自然に触れ合う機会を大切にしたい。彼らが、自然への興味・関心を高め、いろいろ学びながら自然への畏敬の念が育てばと思う。

 さらに、それらが自然環境保全の思想につながって欲しいと思っている。

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参考 (研修第1期~5期の記録)    (拙ブログより)

(1) (第1期)   自然環境保全のための研修              2013-06-17   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/95d23a527cf29d991f462dc77fa98d9f
(2) (第2期)   報告  森の中の研修(第2回)            2013-07-08   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/334335c5ce8ecc0d28bd3e9d0127c84d  
(3) (第3期)  自称「自然を愛する研修」                   2013-09-30   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/f4130268e01c89b8abd98725a6c99547
(4) (第4期)  もりの研修 第4期終わる                      2013-11-17   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/6d12c167b70a2b1eb7c9882e4a0dd61a  
(5) (第5期)  雪の中での研修 (第5期 最終研修終わる)  2014ー1ー20  http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/ea6d050e3ce0bb9125b8195e2cf63ead

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帰路、晴天に下道を走った。ほとんど高速を利用していて、49線の志田浜あたりは3,4年通っていなかった。

上戸のトンネルをくぐると、雄大なな磐梯が聳えていた。

遠くにまだ残っているハクチョウが見えた。車を止めて、残雪残る遙かな湖畔を歩いた。

なんと言っても一番の眺めだろう。素晴らしい眺めにしばし感動! ああ、麗しの磐梯に白き鳥せつなし!だ。

 

  

 

 

町内会の仕事、大事な土、日曜の留守中は妻に代行してもらった。

急いで戻ったが、案の定大変だった。

 

 


娘たちの建前を祝う

2014-03-09 | Weblog

  

 昨年、消費税がらみで気運が高まり、息子の新居が暮れに完成した。続いて、嫁いだ娘たちも3月7日にはもう建前があった。

 招かれて現場へ行くと、驚くほど立派な骨組みが建ち、とても広いいい家になりそうだ。

 上棟式 は「儀式」というよりも施主が職人さんをもてなす「お祝い」だろう。

  棟上げまで工事が終了したことに感謝し、無事、建物が完成することを祈願する儀式。  地鎮祭と異なり神主さんなしで、大工さんの棟梁が式を進めた。

    

   

 家族で工事の安全を祈願し、職人さんにはご祝儀とお祝いの折りを準備して感謝した。今は車社会、みんな現場に車で来ていることもある。

 あいにくの吹雪の中、 色とりどりの吹き流しが流れていた。さすが、餅や硬貨をまくことはしなかったが、棟梁が、四隅の柱に酒や塩、米などをまき、天地四方の神を拝んだ。

 我が家で息子たち家族で祝杯を挙げた。かなりお酒が進んだが、お祝いだ!

 5月はじめの新居の完成が楽しみだ。


切ない別れ 

2014-03-04 | 日々の生活

 

  2歳半の孫を連れて、静寂の猪苗代湖崎川浜にコハクチョウを訪ねた。

   

   

     

    

 
   北帰行が始まったようだ。ついこの前まで無数にいたオナガガモは数羽のみ、約50羽ほどのコハクチョウが鳴き交っていた。
 ゆうくんは初めてのコハクチョウとのご対面、パンを小さくちぎってハクチョウにあげた。

  いつもこの崇高な大自然の織りなす風景が、あまりに美しい。
 4~5000キロの長旅を前にするコハクチョウを見つめた。

 あまりに美しく、哀しい。  

 湖の青、空の青に染まず漂う純白のコハクチョウが愛おしくてならなかった。

 ”全身に豊かなる大自然 涙あふるる感動 青き磐梯ありがたし ”