今日は急遽、予定変更して弁護士に訴訟の弁護を依頼しに
霞が関にある弁護士事務所に行ってきました・
赤坂見附から懐かしい、新坂を上ったところには、日比谷高校。
この坂道は、学生たちから『遅刻坂』と呼ばれていたらしい。
確かに急な坂で、一気に登るには相当の体力が必要な坂だ。
僕は日比谷高校の出身ではないけれど、バンドのメンバーが
皆、日比谷高校のOBと言う事もあって、何故かこの高校へは
何度も出入りして、OB会にも参加した事が有るほど縁が有る場所だった。
弁護士事務所は日比谷高校から2分くらいの場所にあるマンションの一室。
なんせ、訴訟なんて言う事は初めてなので、とにかく不安。
自分は度胸があって、ちょっとした事では動じない自信が有ったけれど、
それは色々な事を経験してきたからなんですね。
訴訟は初めての事だから、ここ一週間は眠れない日があったりで、
とにかく弁護士の先生にお願いして、こちらの主張を聞いてもらった。
内容はともかく、人に話を聞いてもらう事で気持ちが落ち着いた。
弁護士の先生にそんな話をしたら
『弁護士の仕事はカウンセリングに似ている』と仰っていた。
お袋が生きて居る時は、毎週のように通って、話し相手になってやって居た。
今考えてみれば、それだけでお袋の心の安定になって居たのかなって思う。
弁護士の先生と2時間ほど打ち合わせをして、気持ちが楽になった。
時計を見たら3時なので、秋葉原の伯父夫婦に会いに出かけた。
3月に行ったきり、何だか敷居が高くなって行かずにいたのだけれど
今日は弁護士先生と話をして、気持ちが楽になったと言う事もあって、
ずっと気になって居た伯母の話し相手になってやろうと思って出かけたのでした。
秋葉原に着いて『しまった!』と思った。
『他人様の家を訪ねて行く時は手ぶらで行くんじゃない』
と、祖父母の代から言われて育ってきた僕。
慌てて、近所の老舗和菓子店『松屋』でえび煎餅を買って体裁を整えた。
ここのご主人、実は叔父のゴルフ仲間なのですよ(笑)
伯父の家に行くと、相変わらず元気な爺さんが出迎えてくれた。
手土産を渡したら案の定、
『なんだ、松屋の煎餅かよ・・・・赤坂から来るから虎屋の羊羹かと思った』
と減らず口。
『ゴルフ仲間の店で買って来てやったんだから良いじゃねぇか…!』
こんなやりとりからいつも始まる。
伯母はいつものやり取りに目を細めて笑いながら、
『あんたらは本当によく似てるよ』と言う。
子供が居ない伯父夫婦の面倒を看ようと言いだしたのがもう5年も前になる。
気が付けば僕は定年退職して、伯父夫婦はもう80代半ば・・・・
急な階段を上り下りするのが心配で、僕がリフォームや建て替えをしてやると
提案して居たのだけれど、それもちょっとした事で延び延びになってしまった。
伯父は僕の言う事や伯母の言う事には耳を貸さない。
そう云うところも良く似ているって・・・・
夕方、いつも通り伯父と晩飯。
いつも遠慮して来ない伯母を、強引に引っ張って行って焼肉。
伯父は美味い、高級店しか行かないから、僕はいつもラッキー!
娘たちも連れて来いって言われてるんだけどね。
老いた伯父夫婦の様子を見ながら、馬鹿話をして帰って来たのだけれど
伯父はこの半年で耳が遠くなって補聴器を付けているし、
歩き方も老人特有のヒョコヒョコ歩きになった。
でも、伯母の意見や考えを僕が聞いてやるだけでも気持ちが落ち着くと言う。
それだけでも訪ねて来た甲斐が有ったかな?
最低、一か月に一回は様子を見に来ないと駄目だなと感じたのでした。