お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ニセタカサゴと思ったら

2014年11月21日 | 定置網
相変わらず定置網でニセタカサゴが毎日獲れている。だが、ここで獲れるニセタカサゴは沖縄に生息するものとは容姿が違い別種ではと思っている。その沖縄産と同じような個体を日々探している。神奈川でそのような個体が見つかり報告もされている。すると今日、他のニセタカサゴとは体側に入る縦帯が違う個体を見つける。何も良く調べずこれが探していた魚だと思い込み確保する。家に帰り早速標本写真を撮影。そして両者の写真を並べて編集する。すると明らかに縦帯の入り方が違う。だが、さらよく見ると探していた個体の縦帯が側線から少し外れている。となるとニセタカサゴではなく普通のタカサゴである。お恥ずかしいが普通のタカサゴの事はまったく頭に無かった。ニセタカサゴの成魚の中に最近はタカサゴも混ざるようになって来ている。だが、幼魚は獲れた事が少なく全く考えていなかった。結局タカサゴとニセタカサゴの幼魚を並べた比較写真になってしまう。
写真上、ニセタカサゴ  写真下、タカサゴ


写真上、タカサゴ  写真下、ニセタカサゴ
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ダルマガレイ科魚類稚魚?

2014年11月21日 | 定置網
 今日の定置網漁で帰港後選別をしていた従業員が面白い魚を見つけたと教えてくれる。見ると透明な体でカレイの稚魚のようである。家に持ち帰り、稚魚図鑑で調べるが種まではわからない。でもダルマガレイ科であると思われる。この魚、見つけた時は透明であったが時間が経つにつれその透明感は残るものの白くなってしまう。できればその透明な体のまま写真に収めたい思いである。また、撮影するにあたり展鰭したいところであるが、稚魚となると鰭を開くだけで鰭条が切れてしまいそうなので、そこは魚ボラに任せ、今回はそのまま撮影する。
*後日、魚ボラでトゲダルマガレイと同定されました。


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ん?サクヤヒメジsp

2014年11月21日 | 市場
 今日は市場で水揚げを終え、まだ選別作業をしていた他の定置網を見に行くとその中にサクヤヒメジを発見。雑魚なので頂く。でも手に取り見ると尾鰭下葉に入るラインのパターンがいつもと違うではないか。そういえば魚ボラの学生が種子島で見つけたサクヤヒメジの中からも下葉のパターンの違う個体を見つけ、報告書を出している。この個体はそれかなと思い、帰ってからその報告書を調べる。するとその種子島の個体ともまた違うパターンである。種子島の個体はサクヤヒメジと総鰓耙数が違うらしいが、そこまで自分で調べる気は無い。その報告書には個体変異の可能性についても書かれている。サクヤヒメジは新種記載されそれで全てが終わったと思い込んでいたが、また個体変異について標本が必要らしい。まだまだこれからもサクヤヒメジと関わらなければならなくなり、うれしい思いである。


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またまた深海性の標本 アカトラギスにアズマハナダイ

2014年11月21日 | 日記
 今日も市場で水揚げしていると、いつも標本提供してくれる漁師さんが来て、また標本を頂く。見るとこの前頂いたオキトラギスに似た魚であるが、その場で種名はわからない。またもう1種、イズハナダイ属の魚であるがこちらもその場で種名はわからない。だがこの2種共に図鑑やネットで見た事があり、自分が知らないだけで珍しい魚では無い事はその場でもわかった。家に持ち帰り調べるとアカトラギスとアズマハナダイである。先月、この漁師さんに頂いたホシヒメコダイが珍しい魚みたいだと伝えたら、まだ別な魚も釣れるから今度持って来てくれるとの事であった。この手の魚はここの地域ではこの漁師さんしか漁をしないので、ある意味貴重な魚で、この漁師さんがいなければ手に入らない魚である。このような漁師さん達に支えられながらの標本収集である。

アカトラギス Parapercis aurantiaca(Döderlein, 1884)





アズマハナダイ Plectranthias azumanus (Jordan and Richardson, 1910)



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