ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

ホリエモン効果はあった

2006-01-26 10:12:51 | Weblog
連日ライブドア関連のことで新聞、テレビ、政界、日本国中で大騒動になっている。確かに法を犯すことは法治国家ではまずい。しかし、一旦検察が動き出すと皆一斉にライブドアは違法だ、ホリエモンは悪い、と大合奏するのも何か割り切れないものがある。何故こう言った結果になる前に、政治家、監督官庁、証券業界人、評論家、偉い経済学者、法律の専門家、税の専門家などはハッキリとした自分達の考えを打ち出さなかったのか?恐らくマスコミなどの動きの模様眺めを続けていたのだ。皆してホリエモンは何か怪しい、と(聞こえないところでは)いっていたと言うだろう。時の流れに棹さすことは中々出来ないのだ。政治家然り、マスコミ然り!当然私も然り!

ライブドアのホリエモンは日本の証券市場や経済界にに大きな波紋を起こしたのではないでしょうか。多分有罪判決になるでしょうが、功罪半ばすると言うよりも功の方が断然大きかったと思う。

まずホリエモン効果の1番目は、時間外取り引きで、会社のM&Aに警鐘を鳴らし、アイデアや交渉力があれば年齢に関係なくビジネスはやっていけるという現実を世間に知らしめたことです。

そして2番目には株式の分割です。株を沢山に分割して安くして、誰でも売り買いできるようにしたことです。

ですがここに問題が潜んでいました。
100株を100分割して10000株にして株数を増やし、1株の価値を下げて安くし、買い易くして株主を増やしていくことは証券業界や資本市場にとってはお金の流通が大きく広がって大変よかった。爆発的にIT取り引きが増加したのは間違いない。
しかし、その背後で、分割によって下がったはずの株の価値が、我々には一寸分かりにくい“風説の流布”といったような犯罪が仕組まれて、実体のない価値を大きく膨らませて投資家を欺いたことは大問題です。さらにIT時代になって、専門知識を持った証券マンなどのアドバイスの無いままにチャートなどを見て、仮想世界でゲームをしているような感覚で秒単位に売買をくり返す投資家がさらに問題を大きくしている。取引き量の増大の発生です。取引量の35%がライブドア関係とは驚きです。

ホリエモン効果の3番目の効用は、東証のシステムのぜい弱さの暴露!
政治家、証券業の監督官庁、経済の専門家、税の専門家、評論家そしてジャーナリズムの力量不足の露呈!

東証は現在進行中の日本の変革を意識しているのだろうか。問題のある行政官庁のように旧態依然としていたとしか思えない。技術立国の日本で売買システムがストップするなんて、素人の我々が考えても笑えてしまう。地震津波のように突然大量の売買が発生して、どうしようもなかった、と言いたいところだろうが、世間は許さない。これは間違い無く東証の怠慢だ。普段の取引が300万件であるならば、素人が常識的に考えても3倍程度の1000万件の処理能力にしておくべきだ。個人でもコンピュータを動かす時は処理能力を可能な限り上げる。日本国内は勿論全世界を相手にしている東証ですから、システムのストプなどあってはいけない。米国や英国の実情など知っているのか聞いてみたい。
それと政治家や専門家やマスコミには不正や法律などの不備を早く見つけて改善するよう働きかけて欲しい。後追いなら誰にでも出来ます。世間を照らす灯台の役目を果たしてほしい。

確かにホリエモンは有罪かも知れませんが、大きな暴投を投げて、今までは見なかったバリヤーにひび割れを作って、そこにあるものを知らせた効用はあった。