八十八ケ所のお寺の参道の道の際に笠をつけた人が横たわっていた。
一瞬行き倒れた人かと思って、ドキッとしたが、離れたところから首を傾げながら確かめるように見ていると被った傘の下から射るような目でチラット私に視線を返した。
その時、前に喜捨を求めるアルミの茶碗が置いてあるのに気付いた。
それにしても、本当にお腹が空いて座ってもおれないのか、哀れを乞うゼスチャーなのか、もうどうなってもいい、と云った捨て鉢な姿なのか・・・
心の内を聞いてみたかったが、勇気がなかった。
案外開き直ってしまえば気楽なのかも知れない。
何かを求めて行交う参拝者を哀れんでいるのかも知れない。
一瞬行き倒れた人かと思って、ドキッとしたが、離れたところから首を傾げながら確かめるように見ていると被った傘の下から射るような目でチラット私に視線を返した。
その時、前に喜捨を求めるアルミの茶碗が置いてあるのに気付いた。
それにしても、本当にお腹が空いて座ってもおれないのか、哀れを乞うゼスチャーなのか、もうどうなってもいい、と云った捨て鉢な姿なのか・・・
心の内を聞いてみたかったが、勇気がなかった。
案外開き直ってしまえば気楽なのかも知れない。
何かを求めて行交う参拝者を哀れんでいるのかも知れない。