ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

笹子トンネルのアンカー脱落

2012-12-14 15:10:10 | Weblog
この事故のニュースを観て真っ先に頭をよぎったのは何らかの自然の力がトンネルに加わってひずみが生じ発生した事故だろうと思った。日本の土木技術は最高だと思っていたのでまさか人災だとは思わなかった。残念だ。
私もアンカーボルトを打って重量物を壁面から持ち出したり、吊り下げた経験があるが、安全には本当に気を使った。
もし抜ければどうなるかを考えて安全率を倍にしたり、抜けても落下しないように二重の備えをしていた。
今回の事故を見て一番思うことは、トンネルを作ることが土木工事の主眼になっていて、天井部分の工事に重点を置いていなかった結果だ。
何故真中の部分だけで真下方向に荷重が加わるなるボルトを接着剤で固定して、天井板を吊り下げていたのか理解出来ない。
ケミカルアンカーを使った経験からすると、垂直の穴へ完全な状態で施工するのは困難だと思う。
安全を第一に考えるとアンカーの位置を倍にして1枚に1カ所のアンカーで吊り下げ、アンカーの角度を変えボルトにかかる力が垂直にならないようにしておれば、吊り下げ荷重が半分になって、アンカーの垂直方向への引き抜き荷重が大きくなって抜け難くなったはずだ。アンカーやボルトの工事費用などは全体の工事からすればそれほどの額ではなかったのではないだろうか。
私が設計して工事をするのであれば更に天井板を受ける側面の受けを確りと作って、左右2枚の板の真中部分で確りと接合して両サイドの受けだけで自重を支えられるようにしただろう。
一番の問題は、「予算がないから仕方ない、」と言うだろう。
誰が責任を取るのだろう。
亡くなった人のことは??
報道では、死亡何名・・とこともなげに言われるけれど、みんな人生があったはずだのに・・・・・