物置を整理していたら、出てきた箱。
子どもの頃、よく見ていた箱だった。
平面の大きさはB5判くらいで、高さは10cmくらいかな?
薄い木の箱なのだが、外側には光沢のある(あった?)特別な紙が貼られていた。
年代物になってしまった。
箱を開けてみると、使い過ぎてねじれてしまったらしい電源コードがついた器械が入っていた。
その器械には、こんな「足」が4つついていた。
この器械の裏側は、こんなふうになっている。
手前のたわしのようなものは、この器械の中央部に取り付けて使うこともできるようだ。
これがなんだかわかりますか?
…実は、これは「電気マッサージ器」だったのである。
今は壊れてしまって何の役にも立たないただのがらくたなので、不燃物ゴミ回収の日に出すことにした。
ところで…。
子どもの頃、私は、腰にこのマッサージ器を当ててもらっている母の姿をよく覚えている。
マッサージ器を使って腰に当てる役は、私の父であったけれども。
うつぶせになって電気マッサージ器をかけてもらっている時の母は、気持ちよさそうな顔をしていたのだった。
50年以上前の物である。
電気マッサージ器をかけてあげる父、かけてもらう母。
その姿を見て、子ども心に、ほのぼのしていて夫婦仲良くしているっていいなあと思ったものである。
さよなら、電気マッサージ器。
私の両親のために働き、役に立ってくれてありがとう。