今回は、前回前々回より一層激坂アップダウンの特色を出した「たいない高原マラソン」。
前2回は、後半に平地を走るコースを入れてのハーフマラソンにしていたが、今回は、平地を走るコースは全部カットされた。
その代わりに、コース途中の頂点で折り返す、さらに激坂・急坂のコースと化した。
平地がない、そして9月上旬は暑さがまだ厳しい。
私の大の苦手とするところである。
ただ、平地のコースがあった前回でも、途中で苦しくなって歩いてしまった。
できればそのリベンジを果たしたいと思っていた。
だが、以前に書いたように、少し前までは皮膚炎に悩まされていた。
月曜日に通院した時にもらった薬が効いて、なんとか沈静に向かっていた。
ところが、前週の半ばから、今度はおそらく頸椎の異常から来る痛みが日に日にひどくなってきた。
寝ていても、何もしなくても、首痛・頭痛となって痛みがあるのだ。
このたいない高原マラソン大会のアップダウンに首が耐えられるのか?
参加は取りやめた方がいいのではないか?
痛みと不安で大会前夜もよく眠れなかった。
ただ、今までも風邪だのなんだので、体調不良でも大会に出ればなんとかなったのである。
ええい、走ってしまえ。
走ればきっとアドレナリンも出て、痛みを忘れてしまうのではないか?きっと。
と、最終的に参加を決断した。
きれいな青空。
その下で、レースはスタートした。
首痛・頭痛があるので、今回は無理しないでとにかく完走。
早速の上りが続くがそこで速くいかずに、ガマン。
1kmごとのラップは、
①6分08秒 ②5分44秒 ③4分25秒 ④5分58秒 ⑤4分47秒 ⑥5分32秒。
こう見ていくと、2~3kmの4分25秒というのがすごく速いタイムに見える。
というのは、それだけすごい下り坂になっているということ。
4~5kmでも、5分を切っているというのは、下り坂のすごさがあるということだ。
これが、復路では、上り坂の急坂となって苦しめられることになる。
そういうことだ。
それでも、給水所は、17.5kmの間に9か所も設けてくれていた。
これは非常にありがたかった。
水とスポーツドリンクしか置いていないところがほとんどであったが、私は、水は首筋にかけ、スポーツドリンクは飲む、というように決めていた。
5kmまでも結構な激坂であったが、下りが中心であった。
それが、6㎞からは上りに変わる。
わずかなところを除いて、急な上りだ。
「歩かない」と心に決めて、小幅な走りであえぎながらも腕を振って前に進んだ。
⑦8分19秒 ⑧6分42秒 ⑨6分48秒
さすがに苦しいが、日陰を選んでリズムよく、体を前傾にして進んで頂点までたどり着いた。
あとは、折り返す。
とりあえず、3kmほどが急激な下り坂になる。
⑩6分00秒 ⑪5分30秒 ⑫6分6秒
さすがに、下りとはいえ、足が勝手に進むわけではない。
ブレーキにならないくらいに速度を調節しながら走るのだが、やはり今までのアップダウンでダメージが蓄積されたようだ。
12km付近のわずかな平地になったところで、知り合いの40代のIKさんに抜かれた。
「やっと追いつきましたよ。」
そういうIKさんの顔は笑っていたが、彼についていけない私は、自分に限界が近づいているのを感じていた。