ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

4年ぶりの関川マラソン、なんとかゴールしたが…(後編)

2023-06-20 22:08:46 | RUN

ここまで12km。

1kmごとのラップを確認してみる。

①kmラップ計測なし(6分くらいか) ②5分58秒 ③6分13秒 ④6分20秒 ⑤6分28秒 ⑥6分34秒 ⑦6分24秒 ⑧6分03秒 ⑨6分01秒 ⑩6分10秒 ⑪6分09秒 ⑫6分29秒 

大石折り返し点までは、上りだったのだが、7km以降折り返すと全体的に緩やかな下り坂。

追い風だったので、ジョギングのつもりで走っていても、ラップタイムは6分台前半と順調だった。

体もきついけれども、まだ胸が苦しくなってはいない。

脚もまだ動いている。

あと半分。このままがんばろうと思う。

 

12kmのここからは、丸山大橋付近まで一気の上りとなる。

ご丁寧に、こんな看板が設置されてあった。

「ここから きつい上り 800M」

たしかにそう。

初参加から3回目の参加くらいまでは、この坂を必ず歩いていた気がする。

 

最もキツイ杉並木の上り坂。

写真がブレてしまったが、前方にはかつての私同様、歩いている人の姿も散見された。

私の走る速さも、歩いている人と大して変わりはないのだが、それでも腕を振って走っていると、一部の人を抜いて行くことができた。

 

国道113号線の歩道に出るが、まだ上り坂は続く。

もう少し上っていき、113号線と分かれて丸山大橋につながる道で最高点に至る。

そこ下り始めると、丸山大橋。

ここからは、荒川の流れが広がるいい景色を見ることができる。

 

橋を過ぎると、急激な下りが2km余りにわたって続く。

「人生、下り坂最高!」

こころ旅、火野正平さんの気分ですな。

だけど、下り坂のわりにスピードは出ない。

体が、脚が先ほどまでの上りで一気に疲れが出てきているのだ。

だから、下りでスピードを出そうとすると、体が、脚が悲鳴を上げ、勝手にブレーキをかける。

そのために、下りなのに歩いている人の姿も見られる。

 

ようやく下り切って、道は高瀬温泉の旅館の建物わきを通る。

この辺で15km。あと残りは6kmと減ってきたが、疲れからか歩いているランナーも何人かいる。

 

おや?目の前で歩いている人の後ろ姿には見覚えがあるぞ。

1km過ぎで「先に行きま~す。また後で抜いてください。」と言って私を抜いて行ったNGさんではないか!?

NGさんも相当疲れたのだなあ。

では、さっきのセリフを実現して抜いてあげよう。

横に並びながら、

「じゃあ、お先に。ゆっくり行きます。」

と話しかけ、抜き返して先行した。

 

ただ、自分に余裕があるわけではなかった。

⑬7分46秒 ⑭6分21秒 ⑮6分23秒 ⑯6分44秒

上りで力を使った後も、下りで速く走れず、7分/㎞近くかかるようになっていたのだった。

 

そこにとどめを刺すように、難所が来る。

湯沢の急坂。

200mもいかない間に15mくらいの高さを一気に上る。

ここで気持ちが折れるランナーが多く、歩いている。

私は、自分の心と相談しつつ、ユルいけど走り続けることを選択し、上り切った。

 

ここからは、脚が完全に疲れ切った。

道が平らになっても、早くは走れない。

民家の前でホースをもったおばちゃんが、「かけましょうか?」と聞くので、「お願いします」と言って、ミストシャワーをいただいた。

 

道を下って、長い「小見橋」を渡る。

 

渡り終わると、残りは2kmまっすぐに伸びた土手道。

いつもならなんてことのない距離なのだが、脚が限界を迎えていた。

 

限界になったのは私だけではない。

立ち止まってアキレス腱を伸ばす仕草をしているランナーもいた。

ゴールの数百メートル手前で、寝転んでつっている両足を治療してもらっているランナーもいた。

みんな厳しいレースをがんばってきたのだ。

 

ラストスパートなんかできる体力は残っていなかった。

なかなか近づかなかったゴールが、やっと近づいてきた。

土手からふれあいドームへ駆け降りると、もうあと10mくらいでゴールというところまできた。

そこで、私を知っている方が、横から声をかけてくれた。

そちらを向いて腕を上げて応えようとした、その瞬間、両脚の付け根がつった。

いたたたた…。

ここまで来て、こんな…。

少し時間をおいて、ゴールへ。

やっと着いた。

ゴール後、靴を脱ごうとしたら、ふくらはぎと脚の付け根がつってしまい、なかなか脱げなかった。

脚がつるので、ストレッチもできないしなかなか着替えもできなかった。

 

怖かったのは、帰りの車の運転。

目の前がやたらとチカチカした。

ときどき、風景が白くなった。

気持ちも悪くなり、早く家に着きたいとそればかりを考えていた。

家に着くと、「寝る」と言って、ふとんの上に倒れて寝込んだ。

 

やはり熱中症の一種だったのか、起きた後も終日ふらふらしていた。

こんなに具合が悪くなったのは、10年前の南魚沼グルメマラソン以来だったが、そのときよりももっとひどい状態だった。

この日の夜、体重を量ると、夕食後にもかかわらず、前日に比べて3.5㎏も体重が減っていた。

給水はきちんととっていたはずなのに、それだけエネルギーを消費したということだ。

ぐったりしたのも無理はない。

 

終盤のラップタイムを見ると、7分台ばかり。

⑰7分22秒 ⑱7分05秒 ⑲6分41秒 ⑳7分32秒 ㉑7分40秒

終盤がいかにきつかったのかが、わかる。

 

走り切れたのはよかったが、走った後こんなに苦しくなるのなら、ちょっと考えなきゃいけないな。

走ることをやめるとか、走るなら距離とか練習内容や頻度、自分の体調とか、日頃のあり方とか…。

 

…でも、本当に苦しい目にあったけど、やっぱり走ることをやめたくないな。

あれから2日。なかなかリカバリーできていないけど、そう思っている。

 

それにしても、…ああ、きつかった…。

コメント
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