先月で「週刊朝日」が休刊となった。
5月30日発売のもので最終号となったわけだ。
その日、NHKをはじめいろいろなメディアでその休刊が話題となった。
ならば、買って読んでみたいと思うのが、人の心というもの。
ところが、紙版で出されたその1冊は、アマゾンはじめどこを見ても、売っていなかった。
あっという間に売り切れたらしい。
そして、ネット上で直後にものすごい高値で出回っているのがうかがわれた。
いやあ、高い金払ってまで読みたいとは思わないよなあ。
そう思ってから、3週間がたった。
ふと気になって、再びネット上で「週刊朝日最終号」を検索すると、アマゾンなどをはじめとして、560円という、いわゆる普通の値段で売られていることが分かった。
そうか、きっと増刷したのだな!?
そう思って、560円なら購入してみようと思って、「カートに入れる」をポチッと押した。
ネット上のニュースで調べてみると、増刷も現在4刷となって、通常号の2倍以上の発行部数となっているのだそうだ。
週刊朝日と言って思い出すのは、大学時代のことだ。
大学時代、周囲の学生たちが通学途中に買ってくるのは、週刊少年ジャンプや少年チャンピオンなどのマンガ誌ばかりだった。
週刊朝日を買ってくる奴もいたが、それは、篠山紀信撮影の女子大学生に魅せられ(?)たからだったりした。
たまに気取った奴は、同じ朝日新聞社の雑誌でも、「朝日ジャーナル」を抱えていた。
「おまえ、カッコつけすぎだよ。」なんて言われていたっけ。
まあ、私は週刊朝日を買って読むことはほとんどなかったが、当時仲のよかった奴がよく週刊朝日を買っていたことを覚えている。
ある日、そいつの下宿を訪ねたときに、たまたま置いてあった週刊朝日をぱらぱらとめくってみた。
あるページを開いたときに、びっくりした。
そのページには、毎週女子大生を取り上げ、簡単なインタビューをして載せるというコラムがあった。
なんと、そこに、中学校時代の同級生だった女子が白黒写真で載っていたのである。
ひょえ~!あの子ではないか!?
彼女をとり上げるとは、さすが週刊朝日、大したもんだ。
きっと、知的な美人に感じる彼女は、取材者の目にかなったのでしょうなあ。
1ページの四分の一もなく、小さなコラムではあったが、非常に驚いたのであった。
え?おまえはその子のことをどう思っていたかって?
そ、それは…
…武士の情けじゃ、そこは聞かないでおいてくれい…。
それはともかく、先日ポチッと押した「週刊朝日最終号」が届いた。
「101年間、ご愛読ありがとうございました。」と書かれた表紙は、昭和時代の編集部を再現した写真でできていた。
見開きにして、裏表紙まで一気にその写真を見ると、生き生きと働く人々の熱や勢いを感じる。
かつては、こんな時代があったのだな、と思う。
私の大学時代も、きっとこんな活気のある編集部だったのだろう。
さて、最終号の内容は、これからゆっくり読ませてもらうことにしよう。