COVID-19感染症で過去3年間、いろいろな活動や行事が慎まれてきた。
だが、様々な活動が解禁(?)されて、開催実施されるようになってきた。
各地で行われる祭りもそう。
混雑からくる感染防止を考えて、開催されなかった場合が多い。
それは、大きな都市の祭りだけではなく、小さな地方都市でもそうだった。
さらに、都市でなくても小さな集落や町内の祭りも、開催を中止してきていた。
私の住む町内では、自治会が主催して祭りを行うのだが、去年は会長が開催の意向を示したにもかかわらず、住民や子ども会の親御さんの賛同を得られず、中止となった。
今年は、反対意見はなく、実施の運びとなった。
ただ、4年ぶりということで、企画から実施までは、経験のある方々の力が非常に大きかったようだ。
当町内では、前夜祭と、祭りとして神輿の巡航を行う。
前夜祭では、町内の祭り実行委員や町内会の人たちが、子ども向けには縁日のような遊びやゲーム、大人向けにはカラオケを準備したり、焼きそばやかき氷などを提供したりしていた。
そこで集まる子どもたちやその親の人たちが、それぞれに楽しそうにしていたのを見て、こういうにぎわいがあるというのは、とてもすばらしいことだなと思った。
明けて今日は、神輿の町内巡行。
まず、神主さんによるお祓い。
実施できることの感謝と、安全無事な実施を祈った。
その後、町内を子どもたちの神輿巡行。
もちろん大人が付き添って、歩く。
神輿を担ぐ(今回は引く)のは、6年生。
小学生で中学年以上の子どもたちは、軽い金魚の台輪を引く。
低学年の子どもたちと未就学の子どもたちも、もう1台の台輪を引く。
こちらは、親御さんたちが取り囲みながらゆっくり歩く。
今年は、猛暑の中ということを配慮して、かつぐと体力を失うので、神輿はキャスターのついた台車に括り付けて、引いて回ることにした。
そして、引いて回る町内のコースも少し短くして行った。
猛暑だから、休みを入れてアイスを配ったり、ジュースを飲ませたりの配慮もあった。
幸い具合の悪くなる子やけが人は出ずに無事に終わった。
終わった後、ごほうびの菓子袋をもらって、子どもたちは親御さんたちのもとに満足そうに帰って行った。
そんな子どもたちの姿を見ていたら、前の町内会長さんが「子どもたちに夏の思い出を作ってやりたい」と力説していたのを思い出した。
地域に住む大人が、子どもたちの楽しい思い出のために、手作りの祭りを行う。
そのことが、とても素敵だと思った。
以前は、そこまで考えられずに、暑い夏だというのに休日に時間のしばりが生じることの方が嫌だなあなんて考えていた、心の狭い大人だったのだね、私は。
今回の祭りを通じて、子どもたちの姿に、何もなかったこの3年間のことが、改めてもったいなかったなあと思えた。
子どもの時代というのは、長くはない。
それなのに、そのうち3年間も貴重な体験ができる機会を失っていたということなのだから。