先日、用があって車を走らせていたら、道路沿いに濃いピンクの花が咲いていた。
そのまま走っていたら、田んぼの畔にも咲いているのを見かけた。
なかなかきれいだな、と思いつつも、用事を足すのが優先なので通り過ぎた。
その花の名前は知っている。
「ミソハギ」という。
このブログを始めたころ、この花について書いたことがある。
道路わきの除草作業で、ミソハギの咲いているところだけ、ぽっかりと借り残されていたことに、人の心の美しさを感じたというようなことだったっけ。
それって2008年のことだったのだね、時の流れは早いなあ。
…言いたいのはそのことではない。
「ミソハギ」という名前のことがずっと気になっていたのだ。
その名前は、どうしてついたのか、ということ。
「ハギ」は、萩に似ているから「ハギ」なのだろう。
けれども、「ミソ」って何だ?
「味噌」か?
でも、花やその立ち姿から「味噌」は全く関係ないだろう。
咲いているのを見かける場所は、田んぼや道路わきの湿地などが多い。
だから、「ミソ」は、「みぞ(溝)」がなまった表現なのではないか?
「溝萩」が「ミソハギ」になったのじゃないかな?
ずっとそう思っていた。
今回、せっかく疑問がぶり返したのだから、と調べてみた。
ウイキペディアによると、
ミソハギの和名の由来はハギに似て禊(みそぎ)に使ったことから禊萩、または溝に生えることから溝萩によるといわれる。
祭事などに用いられるため、その関係の呼び名が豊富で、他にも「盆花」「精霊花」「霊屋草」などとも呼ばれる。
…なるほど。
「溝萩」説もちゃんとあるわけだ。
でも、祭事などに用いられるということなら、禊に使った、という説が中心なのかな。
それで禊萩(ミソハギ)というのか。
「ミソギハギ」とは言いにくいものね。
また、漢名の表記では「千屈菜」と書くとのこと。
「千屈菜」と書いて「ミソハギ」とは読めないが、そう読んで、秋の季語になるのだそうだ。
別な日、あのミソハギはまだ咲いているかな?と気になって、少し遠回りして見かけた場所に行ってみた。
ラッキー、まだ咲いていた。
そして、撮ってきたのが今回の写真たちなのであった。
遠回りしても、まだきれいに咲いているのを見られてよかったよ。