10月下旬。
この時期になると、今年も咲いているかな?と気になる野草がある。
近ごろは朝夕の冷え込みがあって、一日の寒暖差が大きくなるこの時期は、野草でも咲いているものは少ない。
よく見かけるものは、イヌタデやミゾソバくらいになっている。
特に水のあるところでは、ミゾソバがいっぱい咲いていて、結構きれいだ。
そういう湿地に、気になる野草は生えている。
そして、花が少なくなるこの時期に花を咲かせるのだ。
その野草の名前は、「オオニガナ」。
名前のとおり、普通のニガナを大きくしたような花が咲く。
さあ、咲いているかな。
そう思いながら、昨日「オオニガナ花探し&あったら花見RUN」に出た。
湿地帯にさしかかると、ありました、ありました、咲いていました。
写真は少し遠くてボケてしまったけれど、背丈の高い黄色い花が何本か咲いているのを見つけた。
でも、その場所は、少し下で距離があって近寄れないから、走って通り過ぎた。
別な場所で、もっと近寄って見られるところに咲いているはずだから。
あった、確かにあった、オオニガナの花。
奇しくもミゾソバの花がたくさん咲いていてきれいな場所に、数本のオオニガナが花を咲かせていた。
走っていた足を止めて、ミゾソバを少しかき分けて入り、オオニガナの花をスマホ撮影しようとした。
ちょうどそのとき、散歩しながらおしゃべりしていた3人の年配の女性たちが、そばを通りかかった。
「このコンペイトウみたいな花、きれいだね~。」
「何て名前の花なんだろうねえ?」
などという声が聞こえた。
思わず、それに応えてしまった。
「ミゾソバと言うんですよ。溝のようなミスの多いところに生える、ソバに似た花だから、ミゾソバ。」
などと言って、教えた。すると、
「その、おっきい黄色い花は、なんて言うんだね?」
と聞かれた。
「これは、『オオニガナ』と言って、普通その辺に咲いているニガナの花より大きいものなのです。昔はもっといっぱいあったらしいけど、今は、結構珍しくなっているのだそうです。」
なんて話をした。
「へえ~、オオニガナ、ね…。」
そう言いながら、3人の妙齢の女性たちは過ぎていった。
普通のニガナは、春も秋も花を咲かせる茎の細い花だ。
だが、このオオニガナは秋も深まって来てから、しっかり茎を立たせてたくさんの花を付かせて咲く。
寒くなってくるせいか、そんなに長い期間花を咲かせるわけではない。
よかった。
目的達成!
この日走った距離は10kmだったが、走った目的は、オオニガナの花見だったのだ。
今年も、オオニガナの花を見ることができたから、いい気分で走って帰ることができた。
オオニガナ花見RUN、今年も楽しく終了!