四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

あたたかい句会

2007-05-11 10:26:45 | 俳句
 地区センターで月一回、13年も継続している句会があります。「楷(かい)の木俳句の会」と云います。楷(かい)の木は、植物分類学の父・牧野富太郎博士による命名では孔子木(こうしぼく)。儒学に縁のある湯島の聖堂や足利学校などに有り、葉脈の端正な姿から書道の楷書のもとになった由。
 さて、今月の句会で心温まる出来事がありました。ある女性が、奥様を亡くされた句会仲間がスーパーで「カートいっぱいに」花を買っていたのを見たと云って下記の一句を披露されました。 ♪なき妻へカートいっぱいの夏の花  
思わざる句のプレゼントに白頭の句友は目頭を拭いておられました。「しばらく墓参りをしなかったので」と。
 亡き妻への愛情の大きさと、その景を十七文字の詩にする心とが融合してあたたかい句会となりました。ふたりとも有難う。
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