青森の風土俳句と氏の心ばえこそが魅力の源である。句集「白光」よりご鑑賞下さい。
①心をゆすぶる弔いの句
長兄は二歳の仏栗ごはん
こほうさんと言ひて泣きけり梅雨の家
(吹田孤蓬氏は戦時中、特高警察に呼び出しを受けた得がたい俳句仲間であった)
②郷土への愛
岩木嶺を抬げて明くる瑞穂かな
寒中の紫蜆寸志とす
③愛妻の人
梅咲いて山妻にまだ糸切歯
鏡餅妻に安眠あらしめよ
④写生の力
肉色の丸太積み上げ野は五月
暗緑を出て白光の那智の滝
⑤温かな思いやり
村へ来てこがらし顔のはうき売
寒雀エホバの信者子を連れて
⑥句友への情
郭公や君に良妻孝子あり
地吹雪の顔もてつどふ仲間かな
⑦青春賛歌
成人の日をくろがねのラッセル車
海よりの春日みなぎり嫁く子かな
合掌
①心をゆすぶる弔いの句
長兄は二歳の仏栗ごはん
こほうさんと言ひて泣きけり梅雨の家
(吹田孤蓬氏は戦時中、特高警察に呼び出しを受けた得がたい俳句仲間であった)
②郷土への愛
岩木嶺を抬げて明くる瑞穂かな
寒中の紫蜆寸志とす
③愛妻の人
梅咲いて山妻にまだ糸切歯
鏡餅妻に安眠あらしめよ
④写生の力
肉色の丸太積み上げ野は五月
暗緑を出て白光の那智の滝
⑤温かな思いやり
村へ来てこがらし顔のはうき売
寒雀エホバの信者子を連れて
⑥句友への情
郭公や君に良妻孝子あり
地吹雪の顔もてつどふ仲間かな
⑦青春賛歌
成人の日をくろがねのラッセル車
海よりの春日みなぎり嫁く子かな
合掌