四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

皇后さまの歌(2)

2008-12-30 08:45:37 | 歌の花束
◎ご家族を詠う
 「彼岸花咲ける間(あわひ)の道をゆく
                行き極まれば母に会ふらし」  
 ・はじめて民間から皇室に嫁ぎ、私たちの様に自由に行き来できなかったお母さんを思うと悲しいですね。

 「母吾(われ)を遠くに呼びて走り来し
             汝(な)を抱きたるかの日恋しき」  娘・紀宮の思い出

 「初(うひ)にして身ごもるごとき面輪(おもわ)にて
                  胎動をいふ月の窓辺に」  秋篠宮妃を気づかう

◎私が最も感動した一首
  「知らずしてわれも撃ちしや春闌(た)くる
                 バーミヤンの野にみ仏在(ま)さず」
 ・アフガニスタンのタリバンが偶像崇拝だと爆破した大仏を思い出されたのでしょうか。「自分もタリバン同様に、仏を撃ったのでは」という自責の念に、篤き信仰者の謙虚なお姿を伏し拝みたいものです。
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