カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

大賀ハスと原始ハス

2007年07月23日 | 万葉集に詠われた花木


奈良万葉植物園は、今「神苑」と呼ばれているが、50年前の学生時代は「万葉植物園」といった。
休講などで時間が空くとよくここに来たものだった。


 
園内には万葉集に歌われている植物が植えられているので、四季折々万葉人が、見た花を傍に添えてある万葉の歌とともに訪ねてみようと思っている。
上のプレートでは作者不詳となっているが、「季節の花300」では、作者が、新田部皇子と記されていた。

『久方の 雨も降らぬか 蓮葉(はちすば)に
たまれる水の 玉に似たる見む」
新田部皇子(にいたべのみこ) 万葉集』


 
上も下も大賀ハスである。
弥生時代の遺跡から見つけたハスの種を育てた大賀博士の名をとって、日本各地でその花を咲かせている。
ピンクの蕾がとても愛しい。


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マウスオン・2画像 原始ハス

ハスがピンボケになってしまってけれど、こちらのハスの方が、万葉人が見て楽しんだハスである。
大賀ハスと離れた場所に咲いていた原始ハスである。
大賀ハスの傍の万葉歌は、本来原始ハスのところにあるべきなのじゃないかなぁ。

大賀ハスの種は、万葉歌人が優雅にハスを眺めていた頃は、まだ弥生遺跡の中で種として眠りから覚めていなかったんだもの。



コメント (6)
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