左上から右下へと淡い青から薄いピンクへと、グラデーションのこの花は、酸性の土地なのか、アルカリ性の土地なのか、なんて思いながら梅雨に似合う花を眺めている。
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障子越しに、水音がする。
それは雨水の音でなく小川のせせらぎのような音だ。
塀の外側にある水路に、田に流し込むための水が勢いよく流れている。
田植えの頃と、田植えが終わって取り水が必要な時にだけ、この音が聞こえる。
水を入れる順があるらしく、夜遅く聞こえる時もあれば、早朝目が覚めたら聞こえていることもある。
裏の田の、田植えもすぐに始まることだろう。
そして夜は蛙の大合唱になり、田舎の賑わいが続く。