カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

飛鳥川と万葉歌

2011年01月11日 | ☆ ふるさと・大和
< 飛鳥川 2011・01・04 撮影>
<>
<>
<>
<>
<>
<>
<>

田舎を歩くとどこにでも見るような小川なのに、ここに立つと飛鳥人の暮らしを思う。
頬を吹く風に明日香風の優しさに触れる。
もう何年か前に、ブログ友さんと明日香散策をしたときに、ふと立ち寄った造り酒屋さんで、飛鳥川の源流からこのお酒の水を頂いているとのお話を聴いたことがある。
今私が立っている川のもっともっと上流の山深いところのお水なのだと、ここに来るとその源流へと思いを馳せる。
万葉集に集められている「飛鳥川を詠んだ和歌」についてネットで調べてみた。
長歌を除いて短歌のみだから、もっとあるに違いない。



0197: 明日香川しがらみ渡し塞かませば流るる水ものどにかあらまし

0198: 明日香川明日だに見むと思へやも我が大君の御名忘れせぬ

0325: 明日香河川淀さらず立つ霧の思ひ過ぐべき恋にあらなくに

0356: 今日もかも明日香の川の夕さらずかはづ鳴く瀬のさやけくあるらむ

0626: 君により言の繁きを故郷の明日香の川にみそぎしに行く

1126: 年月もいまだ経なくに明日香川瀬々ゆ渡しし石橋もなし

1366: 明日香川七瀬の淀に住む鳥も心あれこそ波立てざらめ

1379: 絶えず行く明日香の川の淀めらば故しもあるごと人の見まくに

1380: 明日香川瀬々に玉藻は生ひたれどしがらみあれば靡きあはなくに

1557: 明日香川行き廻る岡の秋萩は今日降る雨に散りか過ぎなむ

1878: 今行きて聞くものにもが明日香川春雨降りてたぎつ瀬の音を

2701: 明日香川明日も渡らむ石橋の遠き心は思ほえぬかも

2702: 明日香川水行きまさりいや日異に恋のまさらばありかつましじ

2713: 明日香川行く瀬を早み早けむと待つらむ妹をこの日暮らしつ

2859: 明日香川高川避かし越ゑ来しをまこと今夜は明けずも行かぬか

3267: 明日香川瀬々の玉藻のうち靡き心は妹に寄りにけるかも

4258: 明日香川川門を清み後れ居て恋ふれば都いや遠そきぬ

(たのしい万葉集: 万葉集の入門サイト たのしい万葉集: 明日香川を詠んだ歌)より

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする