先日石舞台の見える花畑へ、紅花を写しに行った時、石舞台公園の売店に、七夕の笹飾りがあったのを車の中から目にしていた。
あれからかなり日が過ぎているので、きっと沢山の願いの短冊が吊るされているだろうと、朝から気になっていた。
雨が降ったり止んだりしていたが、午後になって雨の上がった隙間のような時に、明日香へ出掛けた。
明日香につくと小雨がまた降り出したが、傘をさすほどでもなくカメラだけは濡れないように気を付けて、売店へ行ってみた。
沢山の願いをしっかり受け止めているような、七夕飾りが休憩所の軒先にあった。
こんな雨の日でも、石舞台古墳には何人かの人が見えていた。
「他に七夕飾りをしている所がありますか」 売店の方に尋ねると、「飛鳥歴史公園館の館内にもありますよ。尋ねてあげましょう。」と電話してくださった。
丁度帰り道になるので、すぐに行ってみた。
館内に入ると、笹飾りが賑やかにたくさんの短冊や、飾りをつけて並んでいた。
上の写真にあるように、「願い事を書いて 笹につるしてください。」とポスターに書いて貼ってあった。
この歴史資料館を訪れた人たちが、大人も子供も今一番願っていることを、短冊に書いて、旅の一つの思い出、に笹飾りに託していったものと、微笑ましく思いながら、書かれた文字を辿って読み進んだ。
ここのところ広島カープの調子がいいので、この願い叶えてほしいね。
次の人生はきっと輝いていますようにと、カメラに。
県内外からこの明日香の地を訪ねた人の、七夕様への願いがみんな届きますようにと、短冊を書いた人の立場に立ったような気持ちになる。
このような昔からの日本の慣わしが、引き継がれてきていることの優しさを大切に思う。
館内には「飛鳥里山クラブ」の人たちの活動の記録や、作品、里山で育てている花々の名前や、季節などの展示がされている。
ゆっくりとした時間のある時、写真の展示など見たいと思いながら、七夕飾りの時期は今日を外せば、届く願いも届かなかったらだめなので、すっかり雨の上がった明日香を後に帰途についた。