ホテイアオイの北側に花蓮がまだ咲いている。
季節が進んで、お花のバトンタッチの時のようなひと時だ。
畝傍山は蓮の花とホテイアオイに装われている。
花を落として種を実らせて次の命を、繋ごうとしている。
蓮の花は蕾から朝開いて夕べに閉じるのを繰り返し4日目には、ひとひらひとひら、受けとめてくれる大きな葉の上に、この季節の役目を終えて、そっと横たわるように休んでいる。
あちらにも、こちらにも、花蓮の眠りが見られる。
葉っぱはその重みを感じることなく受け止められるだけ受け止めて、花の最後をちゃんと看取ってやるようである。
秋雨前線が季節を秋へと運んでいく。
落ちた花弁と一緒に。