丁度1か月前に訪れた万葉文化館です。
その時に記事にしておこうと思いながら、今頃になったのは、何かわけがあったのでしょうが、それを忘れてしまって、
お蔵にしようかなと、思ったり、今日のような雨で寒い、お出かけできない日に、」あの日の明日香はこんな美しい空が広がっていたのだっけ。」と当時の写真を頼りにしながら、記憶を辿ってみました。
これは展示室へ向かう渡り廊下の天井です。
もっと以前に額田王の万葉劇場を見た時には、壁面の万葉歌と、万葉歌に歌われている美しい花の絵が、描かれていたのが気になって、その壁面のみを写してきたのですが、この日は上に目が行きました。
ボランティア案内の方が、声を掛けてくださって、仰いだ天上に立体的な、四季の絵が訪れる人を上から、優しく歓迎してくれているのにっ目を奪われました。
それぞれの絵の下に立ちますと、花の下にいるような、ときめきを覚えます。
以前気が付かなかっただけに、新感覚で眺めることができました。
美しいものに出会えた時の歓びです。
地階に下りるとそこは、万葉の世界にタイムスリップしたような空間が広がっています。
この日観たかったのは、万葉劇場の「柿本人麻呂」上演時間約14分と万葉のふるさと、上演時間約11分の
幻想的な万葉の世界でした。
宮廷歌人の柿本人麻呂の七首の和歌が、取り上げられていました。
中でも私の1番好きな和歌は
「東(ひんがし)の 野にかぎろひの 立つ見えて かヘリ見すれば 月傾(かたぶ)きぬ
阿騎野は、現在奈良県宇陀市大宇陀で、町では毎年、人麻呂がこの歌を詠んだと推定される日に「かぎろひを観る会」が催されています。厳冬の早朝なので参加したことがありませんが、この劇場のスクリーンでたっぷりと堪能できました。
万葉のふるさとで取り上げられている和歌は、九首で、その場所はいずれも訪れている所なので、しみじみと和歌と共にその情景を偲ぶことができ、何度でも来たくなるような万葉劇場でした。
この日は植え込みに中に、いい香りのする、テイカカズラの花が、風車のような花弁が可愛く咲いていました。