汐留メディアタワー三階のギャラリーウオークで開催中の、「第18回 しおどめ発 世相漫画展」を觀る。
共同通信社から配信された世界の出来事のその瞬間を、七人の漫画家が一コマ漫画で斬った展覧會。
漫画の基本精神と云ふ諷刺味を効かせた諸作品は、そのまま時代の活きた記録となるもので、特にあらい太朗氏の「ワーオ、カンバンムスメ!」(2024年4月19日付)に共感する。
ニッポンの國力低下を象徴する夷人觀光客(ガイジン)の大量流入は、いまや令和の社會公害そのものであり、特に古都におけるそれは、古都人が自ら“敷居”を下げた當然の報ひとは云へ、連中の厚顔無恥ぶりは、それを超えたおぞましさ以外の何ものでもない。
上の冩真は、私が今年五月下旬に奈良春日大社の拝殿前で目の當たりにした光景で、これら夷人觀光者たちは参拝をしてゐるのではなく、長い時間ただ詰めかけて駄辯りながら、冩真を撮ってゐるだけであった。
まさに日本の神に對する冒瀆であり、自分たちがクニで信仰してゐるカミに對しても同じことが出来るのか、と本氣で憤りを感じたものだった。
かうした“外来種”が日本古来の生態系を破壊してゐることは、ニンゲン界においても全く同様であり、つい先日も都内でそれを痛感させる場面に遭遇したばかりである。
近代ニッポンは、外貨の獲得によって海外に比肩するクニとなったが、現今の夷人觀光者たちはニッポンにおカネを落として行かない。
ただ、ゴミを落としていくだけである。
いまの國力では、さうしたゴミを掃除することすら出来ない。
……せいぜい、「立ち入り禁止」の看板を立てるくらゐが、關の山なのか。