迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

JR田町駅近くに石垣出土、高輪築堤か…新路線「羽田空港アクセス線」工事に影響も

2023-11-15 17:40:00 | 鐵路
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20231114-567-OYT1T50272?fm=dこの調子だと、築堤跡が汐留(新橋)まで連續して發掘されさうで、なにやら面白さうな感じになってきました。高輪沿線の再開發工事や羽田空港短絡線など、もともと疑問符的な計画なのですから、遅れやうがなんだらうが、どうでもよ . . . 本文を読む
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ニッポン徘徊──世田谷来迎

2023-11-14 23:08:00 | 浮世見聞記
東京都世田谷區三宿の「三宿の森緑地」のなかに、石佛や石塔がおかれてゐるのを見る。廢寺跡を公園に整備したものかと思ったが、かつて資産家の邸宅があったところを國有地化して法務省が使用してゐたものを、さらに世田谷區の管理に移り公園となった云々。私が見つけた石造は、資産家邸時代に庭だった名殘りだらう。ここでも菊が見事見頃。そして世田谷區内では、名前とそこにあることは知ってゐたが、訪れたことのない「世田谷觀 . . . 本文を読む
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觀寒東京。

2023-11-13 22:22:00 | 浮世見聞記
朝、窓を開けて吸ひ込む冷たい空氣の美味さよ!これぞ冬、冴へる冬!今朝の東京は7.5℃の冷え込みを觀測云々。あんな夏、あんな熱さは、もふ来るな!朝に觀る菊も、冴へた笑顔で私に聲をかける。『せいぜい、しっかりやれ』今日は東京で令和二年(2020年)いらい三年ぶりに「木枯らし1號」を觀測云々。昼間のやけに冷たい強風はビル風かと思ってゐたが、アレが木 . . . 本文を読む
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その晩節。

2023-11-12 19:11:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送の喜多流「實盛」を聴く。老武者と源氏方に侮られんがため、白き髪と髭を墨で染め、赤錦の鎧直垂をまとひ若武者と見せかけて出身地の北國で討死した齋藤別當實盛の、ひとつの人生美學。室町時代、加賀國で遊行上人が二百年も昔の齋藤實盛の靈に逢ひ、十念──「南無阿彌陀佛」と十回唱える成佛の作法──を授けた云ふ話しが京で評判になったことに世阿彌が触發され、「平家物語」に拠りながら創った曲らしいこと . . . 本文を読む
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時事冷流。

2023-11-11 20:30:00 | 浮世見聞記
未明に急な体調不良との報を受け、夜が明けてから驛より一時間に一本だけ出る、昔ながらの細い道を通って行く路線バスに乗る。普段はほぼ乗らず、“有要有急”の時によくお世話になる路線。いつまでも、なくてはならぬ路線。いつまでも。幸ひ原因もはっきりし、對処法もはっきりとわかり、恐れるものはなかりけり、とまずは一同ホッとしつつ、これが時間(とき)なのか、とも思ふ。空は朝から厚く重く、やうやく冬らしくなった冷氣 . . . 本文を読む
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東急東横線の有料座席「半額で乗れます」おためし半額キャンペーン実施へ

2023-11-10 20:08:00 | 鐵路
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/trafficnews/trend/trafficnews-129195?fm=d東急東橫線で平日夜間、澁谷始發(折り返し)の下り“隔停(急行)”四・五號車で運行してゐる座席有料車「Qシート」の乗車料金を、来る11月13日(月)~12月29日(金)まで、『おためし半額キャンペーン』と稱 . . . 本文を読む
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その一隅の記憶証言。

2023-11-09 20:20:00 | 浮世見聞記
JR線の新橋驛前で、昔ながらの靴磨きのお婆さんを見かける。終戰後、私の祖母もやはり新橋驛前で、同じ仕事をしてゐた時期があると聞いてゐる。私が記憶してゐる祖母は、絶對的な自信をもって踊りを樂しむ“ご隠居”の姿しかなく、そこに至るまでの現役時代の話しは、本人からは聞いたことがない。昭和二十年代は、戰火を生き延びた庶民が助かった命を明日へ繋ぐために一生懸命だった時代であり、& . . . 本文を読む
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廢墟ノ繪解。

2023-11-08 18:50:00 | 浮世見聞記
神奈川縣立金澤文庫の特別展「廃墟とイメージ」を觀る。金澤流北條氏の祖である實時が収集した文物を収めるために創設した金澤文庫は、鎌倉幕府と共に一族が滅んだ後は菩提寺の稱名寺が管理してゐたものの、十年後には維持が困難となって次第に朽ち、戰國時代には大名の狼藉により収蔵品が散逸する憂き目に遭ふ。朽ち果てた文庫は江戸時代になると跡形も無くなり、そこにはただ田畑が廣がるのみ云々。 . . . 本文を読む
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春夏夏冬。

2023-11-07 19:56:00 | 浮世見聞記
未明の暴風雨に、一度目が覺める。夜が明けても暴力的な風雨はしばらくおさまらず、地元の神社の軒下に吊された風鈴群が、ガランガランとがなり立てて暴れるさまは、まさに警報なり。空は次第に鈍雲の切れ間から青味が覗き、昼には強い南風を伴ふ晴天となり、東京の最高氣温は27.5°С!今年は十二月に24.0°Сを記録する暖冬が予想される云々、酷夏で熱せられた海水が、なかな . . . 本文を読む
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純戀地獄の浦辺。

2023-11-06 17:27:00 | 浮世見聞記
觀世流梅若萬三郎派による「松風」を、ラジオ放送で聴く。その昔、須磨の流人となった在原行平の寵愛を受けた當地の海女姉妹の、時空を超えた狂おしき戀慕ものがたり。學生時代に先代觀世銕之丞のシテで一度觀た記憶があるほかは、もっぱらラジオ放送の謠でばかり接する世阿彌の自信作。曲の後半、慕情のあまり松の木を行平と見誤って狂亂する姉を妹が制止するもそれを振り切り、地謠がすかさず「立ち別れ……」と受けて音楽的に盛 . . . 本文を読む
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運縁大市。

2023-11-05 22:57:00 | 浮世見聞記
午後は暇だったので、二週間前にも行った有樂町の東京國際フォーラム前で開催の大江戸骨董市を覗きに行く。今回も外國人觀光客たちで大賑はひ、ニッポンは外貨で持ち堪えてゐる國であることがまざまざとしてゐて、まったく良いお勉強になる。ひとつの見世で關心のあるものを見てゐると、先ほど見た時ここにあった皿は賣れてしまったのかと、主人に訊ねた人がゐた。一度は通り過ぎて、やはり氣になり戻って来たやうだ。主人がさうだ . . . 本文を読む
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菊華秋芳。

2023-11-04 20:08:00 | 浮世見聞記
毎秋恒例の樂しみのひとつ、公園の菊花展を觀に行く。出品参加者たちがこの日のために丹精こめて育てた華を樂しむのは、この日のために稽古を重ねた舞薹を觀るのと同じだ。華を觀て、「あ、いいな」と直感に響いたものが、まず特賞。一方で、特賞をめぐって審査員のおじいさんたちがなにやら紛糾してゐる様子を端で眺めてゐるのも、また面白し。 . . . 本文を読む
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寶秋奮舞!

2023-11-03 18:31:00 | 現代手猿樂
毎秋恒例の地元公會堂での文化祭に参加し、現代手猿樂「春雨おもん」をつとめる。女形なら、“昔取ったナントカ”で體が馴染んでゐるのが私の強味、私の財産。私が贔屓なのは、もちろん師匠と、そして「嵐悳江(ワタシ)」そのものサ。 . . . 本文を読む
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猛毒(どく)の旨魅。

2023-11-02 19:40:00 | 浮世見聞記
池袋のサンシャイン水族館で開催中の、「もうどくてん ReMix」を觀る。猛毒の内藏をもって浮世に睨みを利かすいきものたちを一堂に會した、コワいもの見たさの心理をくすぐる企画展。(※フラッシュ無しで撮影可)イカニモな強面たち揃ひかと思ひきや、キョウチクトウの如く、その辺で大人しげに自生してゐたらさうとは氣が付かないやうなツワモノもゐて、かういふ“ムシも殺さぬ”風なのが浮世で一番イヤラシイのは、どこで . . . 本文を読む
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浅野温子、舘ひろし&柴田恭兵の“変わらなさ”に「まるでゾンビ(笑)」8年ぶり『あぶデカ』…

2023-11-02 09:40:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/oricon/entertainment/oricon-2300980?fm=d映画版「あぶない刑事」の最新作「帰ってきた あぶない刑事」が、来年五月二十四日より公開云々。人災疫病禍下における撮影で、だいぶ制作が遅れてゐるやうに聞いてゐましたが完成して何より、半年後の公開が樂しみです . . . 本文を読む
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