めそめそ雪。

「ネーさァ、ネーさァ！
　ゆきィ、でスよゥ！」

　はいはい、テディちゃ、分かってますよ。
　今朝、窓を開けたら外は銀世界でした。
　先日は夜半に突然降り出して、でもあっさり止んだので
　安心したのですが……
　今日は降っちゃいましたね。

「つもるかなッつもるのかなッ」

　どうでしょう、
　べしょッとした、水っぽい雪みたいですから
　積もらないかも。

「あァ～ほんとだァ～」

　靴の下で『きしきし』と音を立てるのは、積もる雪。
　靴の下で『ぐしゃっ』と潰れるのは積もらない雪。
　の筈ですが、
　あらら～？
　夜になって、また雪が。
　気温が低いと、積もる雪に変化するかな？
　立春なのに、大寒波……明日の朝が心配です。

「おにはァッ、そとッ！
　おおゆきはァ、そとッ！
　ちょッぴりィのゆきならァ、うちィッ！」

　台詞が間違ってるような気がしますけど、テディちゃ？

「うぴッ？
　え～とォ、
　ふくはァ、うちィッ！
　かむかむゥ、らきィ～ッ！！」

　皆さま、明朝は凍った路面で怪我などしないよう、ご注意くださいね。

「おきをォつけてねッ！」
　

’０７ミステリ本の総合リサーチに。

　またしても、ミステリ論の御本、
　……ではあるのですが。

「でスがァ？
　どしたのでスか、ネーさ」

　昨日の川本三郎さんの『ミステリと東京』が、
　厳格な教授さんによる大講堂での講義とするならば、
　こちらはもっと気軽な、
　文化祭で同好会が部室に貼り出すランキング、
　といった趣きですね。

「ほぺぺェ？」

　では、御紹介いたしましょう！
　本日の御本は、こちら！



　　　　　　――　ミステリが読みたい！　２００８年版　――


　
　編者は、ミステリマガジン編集部の方々、
　’０７年１１月に発行されたものです。

　２００７年に刊行されたミステリ本のベストはこれ！的な
　ガイドは何種類か発行されましたが、
　この『ミステリが読みたい！』の特徴は、
　発行元が早川書房であることですね。
　
「ふむゥ？　どゆことでスかァ？」

　外国の小説やミステリを多数翻訳し、
　出版している会社さんですから、
　海外ミステリに強いんです。

　この御本でも、
　まず海外ミステリのＢＥＳＴ２０があって、
　その次に日本部門のＢＥＳＴ２０を掲載しています。

　ランキングの内容も、
　他社のそれとは違う、
　やや《シブい》結果になっている……
　と感じられるのは、ネーさの気のせいでしょうか。

「しぶゥ～？」

　先日ご紹介したＪ・ディーヴァーさんの『ウォッチメイカー』は、
　他社のランクでは見事１位！だったのに、
　この御本では、なんとランク外にはじかれちゃいました。

　１位を獲得したのは、
　村上春樹さん訳のＲ・チャンドラーさん著
　『ロング・グッドバイ』。
　
　ネーさ思わず、ヘぇ～と言ってしまいました。
　チャンドラーさんの作品は大好きだけれど、
　’０７年のグランプリとは、
　意外なような当然なような。
　
「ちゃんどらァふぁん、おおいのでスよォ」

　日本部門の１位は、
　宮部みゆきさんの『楽園』。
　これは、わかります。
　すばらしい作品でしたものね。

「うんうんッ♪」

　ランキングとは別に面白いのが、
　書評家さん、作家さん、書店員さんたちによる
　『私のベスト３』でした。
　プロフェッショナルなコメントを参考に、
　ただいまネーさは、
　これ読んでみよう！のリスト作りをしているところです。
　
　ミステリファンさんは、
　巻末の出版物目録に嬉しくなってしまうのではないでしょうか。
　署名、著者名、出版元、お値段、発行月、
　詳しく載っていますよ。
　
　あ、これ良さそう！
　この表紙かわいいぞ、ジャケ読みだ！
　などなど、楽しみ方はそれぞれで。
　
「かちょいィ、ひょうしィ、たいせつなのでスねッ」
　
　さあ、では、
　心の中でランキングに、
　違うだろぉ～！と存分に突っ込みを入れつつお読み下さい。
　
「ふうッ！
　みすてりずきはァ、きむずかしィのでスねッ！」