’０８ヴァレンタイン、贈るチョコには……あられ！

「ネーさァ、またまたァたッきゅうびん、でスよォ！
　これなァにィ～これなァにィ～？」

　……うっ、まずいところを見つかっちゃったわ。
　えーと、その、
　これは、チョコレートですよ、テディちゃ。
　ただし、
　
　　お・く・り・も・の、

　のチョコ菓子なんです。

「えェ～？
　またァたべちゃだめェなのでスかァ～」

　駄目です！
　これは、割と珍しいタイプのチョコ菓子なんですからね。
　京都の祇園にある『萩月』さんという御煎餅専門店さんが
　ヴァレンタイン時期にのみ販売する
　《ちょこあられ》というあられ菓子です。

「あられッ？
　おせんべ、でスかァ？」

　お煎餅とチョコレートのコラボでは、
　『柿の種』をチョココーティングしたものが
　一般的でしょう。
　他に、もう少し大きめの、細長いお煎餅に
　チョコをコートしたものも売られています。

　でも、この《ちょこあられ》は
　小粒の素焼きあられにチョコを被せたお菓子。
　ホワイトチョコやピンク色のチョコを使い、
　見た目もカラフルで可愛いんですよ。

　知人から、美味しいんだよ、と勧められて、
　お取り寄せしてみました♪

「ずるいィ～ずるいィ～、
　テディちゃもォ、ほしいィ～！」

　う～ん。
　これは『友チョコ』ならぬ『親チョコ』にする予定ですから、
　余ったら試食できる……かもしれませんね。

　食べてみたい！という御方は、
　《ちょこあられ》で検索して下さい（ひらがなで！）。
　そして、祇園『萩月』さんのＨＰへ。
　一箱￥５２５（税込み・送料別）でした。
　義理チョコには程よいプライスでしょ。
　期間限定商品ですので、チェキはお早めに！

「ししょくゥ～ししょくゥ～ッ！」

　おっと、
　テディちゃの手が届かない棚の上に
　１４日まで避難させておきましょうね。

「ぷんぷんぷゥんッ！」
　
　

　

映像化めざして？ＴＯＫＹＯサスペンス！

「おややッ？
　これはァ、みすてりィのォ、ごほんッ、でスか、ネーさ？」

　いいえ、こちらの御本はね、テディちゃ、
　分類するならば『サスペンス＆アクション』でしょうか。
　しかし、広義のミステリと、言えなくもありませんね。
　はい、では御紹介いたしましょう！



　　　　　　　　　　――　迷宮のファンダンゴ　――


　
　著者は海野碧さん、’０７年１０月に発行されたものです。

　サスペンス、と申しましたが、
　１頁読んだだけで喝破するミステリ好きさんも
　居られるかもしれません。
　これはハードボイルドだ、と。

　クセがある、そう評されかねない一人称の文章も、
　アメリカ西海岸のハードボイルド、
　つまりレイモンド・チャンドラーさんの作品を
　連想させます。
　語調がまた、微妙に《翻訳》風とも取れますし。

「ほんやくゥ？」

　おそらく作者さんはその辺りを綿密に計算して
　この御本を書き上げたのでしょうね。
　東京を舞台にし、
　主人公＝探偵役さんも日本人、という設定ながら、
　異国の物語を読んでいるような錯覚も感じます。
　渋谷、調布、赤坂、世田谷のあちらこちらも、
　どことなしに、異国っぽい、のです。

　重～いミステリ作品が続いて
　疲れちゃったネーさでしたが（肩が凝っちゃってます…）、

「うんッ！　きのうッ、そういッてたでスねッ」

　はい、ですが、
　この御本は意外にもすらすら読み進めてしまいました。
　有り得ない！としか思えないサスペンスだから？
　主人公さんのキャラのせい？
　脇キャラさんたちが、これまたユニークであるため？
　もしかしたら……漫画的、であるからでしょうか？

　深刻になりそうでなりきらない、
　スピードのある展開はアメコミをも想わせます。
　きっとこのストーリー、映像向きなのでしょう。

「えいぞォ？
　えいが、でスかァ」

　映画にしたら良いかも、と読後に思いました。
　トウキョーの美しい夜景の空撮をオープニングに、
　次から次に現れる不審人物、謎と疑問……。
　主演は……主演は……。

「ふぁいィ？　しゅえんはァ、だれでスかァ？」

　思い浮かばないわ……誰だろう？
　誰がいいかな？
　うーん、うーん？

「つッかえちゃッたでスね、ネーさ」

　……ですので、敢えてこの御本を
　映画好きさんにお奨めしましょう。
　主役に相応しいのは誰か？！
　いったい誰が主演すべき？
　難題です！

「あんでぃ・らうさんッ！」

　あ、そうね、アジア系俳優さんという手もあるわね。

「らおうッ！」

　……ラオウは無理だと思うわ、テディちゃ。