テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ワイルド・ミモザ。

2008-02-26 23:03:27 | 花雑記
 以前、お花屋さんで売られているミモザについて
 お喋りしましたけれど、テディちゃ、憶えてます?

「ふァいッ!
 きいろのォ、ぽわぽわなァ、おはな、でスね、ネーさ」

 お花屋さんで見かけたミモザは、
 おそらく温室のような、
 充分に管理された空間で育てられたお花だったのでしょう。

 でも、こちらは、ワイルド!
 野育ちというか、野生というか、
 自然に生えて、花を咲かせているミモザさんです。

「えらいィでスゥ! ぱちぱちぱちッ」

 通りがかりの、全然知らないお家なんですが、
 柵から身を乗り出すような形で、
 寒風の中、
 黄色いお花をつけている姿は健気ですね。
 ミモザ……正確には、
 『フサアカシア』というらしいんです。
 『ギンヨウアカシア』というお仲間さんもいて、
 容姿の点ではとっても似ているそうですよ。

 野育ちミモザは、
 お花屋さんのミモザほどには目立っていません。
 あんまり、ミモザだ!と気付く人もいないようで、
 なんだか可哀そう……。

「うんッ、それはァ、かわいそォでスゥ~。
 こんなにィ、むくむくッとしてェ、
 おいしそォなのにィ~」

 ……は?

「きいろのォ、おはな、いッきにィ、がぶッとォ」

 テディちゃ、ミモザは食用花じゃありませんよ!
 ……た、たぶん……。
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安楽椅子な、美食家探偵氏。

2008-02-26 13:47:27 | ブックス
 この表紙、この装丁で、
 分かる御方にはすぐ分かってしまいますね。

「ぽけみすゥ、でスねッ、ネーさ!」

 そうですね、テディちゃ。
 日本が誇るミステリのブランド
 《ハヤカワポケットミステリブック》さんです。
 はい、御紹介いたしましょう!

   
         ―― 殺人犯はわが子なり ――


 著者はレックス・スタウトさん、
 原著は1956年に、日本語訳版は’03年10月に発行されました。

 レックス・スタウトさんといえば、
 美食家探偵ネロ・ウルフのシリーズで知られています。
 この作品でも、探偵役はウルフ氏。
 出不精で、家から動こうとしない彼のもとへ、
 ひとりの依頼人がやってきました――

「わォッ、こてんてきィ、でスゥ!」

 持ち込まれたのは、人探し。
  ――11年前に勘当した息子の居場所を突き止めて欲しい。
     ここNYにいると思われるのだが。
 ウルフ氏は仕事を受け、
 タイムズ紙に広告を出します。

 しかし、
 『P・Hへ 貴君の無実は明らかになった――』
 で始まるこの広告が波乱の素となりました。
 折りしも、裁判所では、或る事件の公判中。
 被告人のイニシャルが、同じくP・Hだったのです。
 広告を見た警察やメディアが、
 ウルフ氏と助手アーチー氏に質します。
 無実って、どういうことだ?!

「ひとちがいィ、なのでスよォ!」

 人違い、なのでしょうか、本当に?
 ウルフ氏とアーチー氏は疑い始めます。
 勘当され失踪したP・Hと、
 有罪宣告をされてしまったP・H、
 もしや……?

 一歩も家を出ずに調査に当たるウルフ氏、
 立派な安楽椅子探偵さんだと評しても差し支えないでしょう。
 助手アーチー氏たちが集めてきたデータで、
 はたして事件は解決できるのでしょうか?
 P・Hが無実だとしたら、
 控訴審に持ち込むに足る証拠はどこに?
 そして真犯人は?

「ひゃッ、すりりんぐゥ、でスッ」

 昔むかしのNYを彷彿とさせる、
 風格ただようミステリです。
 デジタル情報飛びかう現代ミステリよりも
 オールドスタイルのミステリが好き!
 という御方にお奨め、ですね。

「おでぶの、うるふさん、だいえッとォ、してねッ!」

 それは……絶対無理です。
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