テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

空腹時には、要注意BOOK?

2010-01-16 23:17:02 | ブックス
 今日も霜柱パリンパリン、頬っぺたピリピリな東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がる~!」(←訳:虎で~す!)

 さあ、本日は週末の読書タイムに相応しい楽しいミステリを御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
                   ―― 厨房ガール ――


 
 著者は井上尚登さん、’07年9月に発行されました。
 以前に御紹介しました井上さんの作品『ホペイロの憂鬱』も
 ユニークなミステリでしたが、この御本もとてもユニークで、
 なおかつ《笑》のエッセンスが効いた連作ミステリです。

「ふむふむゥ~? ちゅうぼうゥおねえさんッ?」
「がるるる~?」(←訳:料理人さんかな?)

 ええ、そうなんですよ。
 主人公の唐沢理恵(からさわ・りえ)さんは、料理人さん……の卵さんです。
 
 理恵さん、現在は料理学校に通って腕を磨く日々ですが、
 もとは歴とした社会人さんでした。
 お勤めしていたのは、警視庁の――

「わおッ!けいじさんッでしたのでスねッ!」
「がるるるっ!」(←訳:名刑事さんだな!)

 いえ、それは誤解なんです。
 理恵さんが所属していたのは、少年課で、書類整理が主な仕事でした。
 でも、料理学校の学生仲間さんたちは、そう思ってはくれません。
 警察官イコール刑事!と、理想化しているようです。
 また理恵さんが合気道の達人?であることも、
 誤解の助長となっていて、
 しかもその上に、お料理学院の名前が……
 SWAT。

「むッ! そ、それはァ……!」
「がるるるる~るっ?」(←訳:特殊部隊養成機関かっ?)

 えへん、違いますってば。
 セント・ワイズ・アカデミー・トラスト・クッキング・スクール!
 略して、SWAT、なんです。
 学院長さんはSWATという呼び名を好まないのですけれど、
 生徒も出入りの業者さんも世間も、
 SWATと呼び習わしているのです。

 厳しいカリキュラム、優秀な教師さんたち&講師さんたち、
 少数精鋭主義のSWAT卒業生の中には
 名シェフとして尊敬されている方々も多く、
 理恵さんも彼らを目標としています。

 あたしだってシェフになるんだ!

「むむゥ~……こんきょのないィじしんッ、でスねッ」
「がるる~るるっ!」(←訳:自信は大事さ!)

 自信はあるのだけれど技術は修業真っ最中の理恵さん、
 でもなぜか、いつも珍妙な事件に巻き込まれ、
 いえ、頭を突っ込むことになってしまします。
 透明になるはずのコンソメが、なぜ濁ってしまったのか?
 近所の洋食屋さんの味付けが突然おかしくなってしまったのはなぜ?
 焼き上げたパンがやたら塩からくなった理由は?
 研修先のレストランで、
 学院の調理室で、
 理恵さんの推理がピカリ!

「うゥ~むッ?
 なんだかァ、おなかがァすいてきちゃッたでス!」
「ぐるぐるぐる……」(←虎くんのお腹が鳴っている音です)

 美味しそうなお料理の場面が、あっちにもこっちにも!
 空腹時に読むのはとっても危険な御本、ですね。
 ミステリ好きさんは、どうぞお食事後のリラックスタイムに、
 ゆったりとお楽しみ下さいな~♪

「そうしまス!
 だからァ、ネーさッ!
 おやつにィ、しましょうゥッ!」
「がるる!」(←訳:賛成っ!)

 ……皆さま、体重にひびかない週末を!
コメント
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