テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

本物の恐怖、とは……?

2010-01-18 23:25:41 | ブックス
 バレンタインが近付き、あちこちのお店にショコラのディスプレイが……♪
 つい舞い上がってしまうショコラ好きのネーさです。こんにちは~♪

「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎です!)

 あるとあるゆるショコラを買い占めたい衝動をこらえ、
 今週も、いざ、読書ターイム!
 本日の一冊は……ふっふっふっ、こちらを、どうぞ~!


 
                     ―― 悪霊館 ――



 写真・解説文はサイモン・マースデンさん、’06年8月に発行されました。
 英原題は『HAUNTED REALM』、
 英副題に『GHOSTS,WITCHS and OTHER STRANGE TALES』とあります。

「……むッ?
 ほーんてッどッてェ……テディちゃ、たしかァ、でずにーらんどでェ……」
「が~るるる~るぅ!」(←訳:あ~ホーンテッドマンションのこと?)
「そォでス!
 ほーんてッ……ひゃわわわわうゥ~ッ!」(←恐怖の悲鳴!)

 あら、気が付いたのね、テディちゃ。
 そうなんです、この御本は、ずばり!
 幽霊屋敷の写真集なんです!

「ここここッ、こわいィィィ~ッ!」
「がるる~!」(←訳:怖いかもね~!)

 被写体となっているのは、英国――
 イングランド、スコットランド、南アイルランドに現存する古い館、
 修道院、庭園などです。
 マースデンさんによる写真は、
 いえ、この御本に掲載されている写真は、
 すべてモノクローム。
 白と黒の風景が、雰囲気をいっそう高めますね。
 永遠の黄昏のような、逢魔刻の世界……

「あうゥッ、たかめなくていいィのでスよゥ~」
「がるる~る~!」(←訳:雰囲気あり過ぎだよ!)

 でも、歴史モノとして読むと、
 けっこう面白いんですよ。
 表紙になっているのは『ホイットビー僧院』、
 イングランドのノースヨークシャーにある《幽霊屋敷》です。

 1890年のこと、
 劇団のマネージャーをしている或る青年が
 ヨークシャー海岸沿いにあるこの土地を訪れました。
 廃墟となっていた僧院は、彼に深い感銘を与えたようです。
 その後、青年が書き上げた小説は――
 『ドラキュラ』。
 そう、青年はその名をブラム・ストーカーといいました。

「うゥ~ッ、りあるにィ、こわいィ!」(←ぶるるっ!と身震いしています)
「がるる~っ!」(←訳:名作だっ!)

 『紙と木の文化』の日本と、
 ヨーロッパの『石の文化』との差違をひしひしと感じさせるこの御本、
 万人向け、とは申せませんが、
 ゴシック建築に興味をお持ちの方々、
 英国の歴史に興味を持っている御方、
 そして、ホラー大好き~!という御方に、おすすめです。
 ただし、そのぅ、

「うェ~んッ!
 こんやはァ、わるいィゆめをォ、みちゃいそうなのでスよゥ~!」
「がる~……」(←訳:有り得るね~……)

 という御方は、ちょこっと用心されたし!

「おしおッ、まかなくちゃッ!」
「がるるるるっ!」(←訳:御守りも肌身離さずにね!)
コメント
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