先日はショコラの祭典に詣で、
昨日は新型インフルワクチン接種にも詣でてまいりました……
こんにちは、注射好きな人がいるなんで信じられないわっ!なネーさです。
「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
連日のショコラ話ですっかり《食》ブログと化していた拙ブログですが、
本日は久しぶり~に《BOOK》の話題へ!
ショコラならぬ活字マニアの皆さま、こちらを、どうぞ~!
―― 今昔物語集(こんじゃくものがたりしゅう) ――
著者(現代語訳)は杉本苑子さん、’09年12月に発行されました。
講談社『21世紀版 少年少女古典文学館 第九巻』となるこの御本は、
太田大八(おおた・だいはち)さんが挿絵を担当されています。
「こんじゃくものがたりィッ?」
「がるるー!」(←訳:古典だねー!)
『今は昔……』という言葉から語りが始まる『今昔物語集』が成立したのは
12世紀前半のころ。
全部で31巻なのですが、
いくつかの巻は失われてしまい、
現在に伝わっているのは28巻、1040話です。
この御本は、その中から51話を精選し、
挿絵や平安期の京の地図なども収録した
現代語訳版『今昔』なんです。
『少年少女文学館 第九巻』とありますように、
読者として想定されているのは、小学校に通うお若い方々、ですね。
でも、これが……
オトナが読んでも、すっごーく面白いっ!
「ふむふむッ? どれどれッ?」
「がる~るっ?」(←訳:どんな風にっ?)
杉本さんの文章は分かりやすく、
人名・地名にもルビがふられていて、
図解つきの脚注さえあります!
現代では『沓ぬぎ石(くつぬぎいし)』と言っても、
それって何のこと??となっちゃいますが、
脚注でちゃんと説明され、図も付されているので、
日本家屋で暮らした経験ゼロでも大丈夫!
同じように、『行李(こうり)』、『葛(つづら)』、
『手燭(てしょく)』、『被衣(かつらぎ)』が解説されていますし、
『牛車(ぎっしゃ)』の図は、小さいけれど、
感心させられるほどよく出来ています。
「むむッ、すごいィでスッ!
ひゃッかじてんみたいィ~♪」
「がるるるる!」(←訳:至れり尽くせりだ!)
そしてもうひとつ……
各話のラストには、
『訳者からのひとこと』が添えられています。
『あとがき』とも『解説』とも違うこの『ひとこと』が、
時を隔てた《いま》と《むかし》の対比を
いっそう際立たせています……
昔の常識と、数百年を経た現代の目線。
数百年経ても変わらないものと、全く変わってしまったものと……。
歴史好きさん、
またミステリ&ホラー好きさんにも、この御本はおすすめです!
文章・挿絵・高レベルな脚注、と3拍子揃った新編『今昔』、
オトナもコドモも、楽しく読める一冊ですよ~♪
「いのししッ、へびッ、がまがえるゥ~!
どうぶつたちもォ、おおぜいィ、とうじょうゥしまスゥ!」
「がるるるるっ!」(←訳:天狗さまや魔王さまもねっ!)
「ひィッ!
まッ、まおうッ……!
うゥ~んッ……!」(←あら? 白目を剥いてのびちゃったようです……)