元旦や御節料理や初詣に七草粥と来て連休……
ふ~、1月ってスケジュール満杯ですね。
こんにちは、ネーさです。
「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるっ!」(←訳:虎です!)
では、スケジュールの間隙を縫って、
読むべし!読もう!な一冊を本日も御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!
―― ロスト・トレイン ――
著者は中村弦さん、’09年12月に発行されました。
第20回日本ファンタジー賞受賞作
『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』でデビューされた中村さんの、
この御本は第2作目となる作品です。
「むむッ? ネーさ!
ひょうしのォ、このえはァ……せんろッ、でスかッ?」
「がるるるーぅ!」(←訳:うんうん線路かもっ!)
ええ、その通り、これは……線路の一種、なんですね。
ただし、現役の線路さんとは申せませんのですけれど。
「むッ! いみィふめィ!」
「がる~?」(←訳:どうゆうことぉ?)
世の中には、廃墟というものがあります。
そしてまた、廃線というものも、あるのです。
何らかの、或いは様々な要因が絡み合った結果、
廃止されてしまった鉄道路線のことですね。
鉄道マニア――通称テツさんたちにはよく知られていて、
廃線跡の写真集なども出版されているほどです。
主人公の『ぼく』こと牧村(まきむら)さんは、
廃線跡めぐりを趣味としている若い会社員さん。
一昨年の春、三月も下旬の頃だったでしょうか、
牧村さんは奥多摩の小河内線跡を訪れました。
ハイキングコースを歩いてゆけば、ほら、
樹々と草の間に、赤錆びたレール、朽ちた枕木が見えるでしょう……?
「おくたまッ!
はちおうじからァ、とおくゥないィでスゥ!」
「がるぅ!」(←訳:近くじゃん!)
その小河内線の踏み切り跡で知り合ったのが、
平間要一郎(ひらま・よういちろう)さんでした。
数年前に区役所を定年退職した平間さんは、
本格的な鉄道マニアさん!
話すうち、2人は年齢差を超えて意気投合したのですが。
昨年の初冬のこと。
ふいと、平間さんは消えてしまいました。
「きッ、きえたァッ??」(←ややビビってます?)
「がるるっ?」(←訳:煙みたいにぃ?)
平間さんがいなくなったと報された牧村さんは、
最後に会った日の彼の言葉を思い出しました。
日本のどこかにまだ誰にも知られていない、
まぼろしの廃線跡がある。
その廃線跡に行って始発駅から終着駅までたどれば、
ある奇跡が起きる――
「はいせんのォ、きせきッ?」
「がるっ?」(←訳:奇跡って?)
牧村さんは直感します。
平間さんの失跡とまぼろしの廃線とは、つながりがある。
その廃線跡を捜し当てれば、平間さんはそこに……
仕事のかたわら、牧村さんは探します。
誰も知らぬ廃線とは、ごこにあるのだろう?
奇跡とは、どのような?
幾億もの星の中からたったひとつの光を見つけ出すような、
切なくもあてどない作業の涯(はて)に
まぼろしの線路はあるのか、それとも……?
「むむゥ!
あッてほしィようなァ」
「がる~るる……」(←訳:ないような……)
鉄道好きさんのみならず、
ミステリ好きさん、ファンタジー好きさんも、
このすてきな《謎》物語を、ぜひ!
『天使の歩廊』を未読の御方は、どうかそちらも、ぜひぜひとも!
「ネーさァ、ちからをこめてのォ、おすすめェでスッ!」
「がるるるる~るっ!」(←訳:ぼくらもおすすめさっ!)
ふ~、1月ってスケジュール満杯ですね。
こんにちは、ネーさです。
「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるっ!」(←訳:虎です!)
では、スケジュールの間隙を縫って、
読むべし!読もう!な一冊を本日も御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!
―― ロスト・トレイン ――
著者は中村弦さん、’09年12月に発行されました。
第20回日本ファンタジー賞受賞作
『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』でデビューされた中村さんの、
この御本は第2作目となる作品です。
「むむッ? ネーさ!
ひょうしのォ、このえはァ……せんろッ、でスかッ?」
「がるるるーぅ!」(←訳:うんうん線路かもっ!)
ええ、その通り、これは……線路の一種、なんですね。
ただし、現役の線路さんとは申せませんのですけれど。
「むッ! いみィふめィ!」
「がる~?」(←訳:どうゆうことぉ?)
世の中には、廃墟というものがあります。
そしてまた、廃線というものも、あるのです。
何らかの、或いは様々な要因が絡み合った結果、
廃止されてしまった鉄道路線のことですね。
鉄道マニア――通称テツさんたちにはよく知られていて、
廃線跡の写真集なども出版されているほどです。
主人公の『ぼく』こと牧村(まきむら)さんは、
廃線跡めぐりを趣味としている若い会社員さん。
一昨年の春、三月も下旬の頃だったでしょうか、
牧村さんは奥多摩の小河内線跡を訪れました。
ハイキングコースを歩いてゆけば、ほら、
樹々と草の間に、赤錆びたレール、朽ちた枕木が見えるでしょう……?
「おくたまッ!
はちおうじからァ、とおくゥないィでスゥ!」
「がるぅ!」(←訳:近くじゃん!)
その小河内線の踏み切り跡で知り合ったのが、
平間要一郎(ひらま・よういちろう)さんでした。
数年前に区役所を定年退職した平間さんは、
本格的な鉄道マニアさん!
話すうち、2人は年齢差を超えて意気投合したのですが。
昨年の初冬のこと。
ふいと、平間さんは消えてしまいました。
「きッ、きえたァッ??」(←ややビビってます?)
「がるるっ?」(←訳:煙みたいにぃ?)
平間さんがいなくなったと報された牧村さんは、
最後に会った日の彼の言葉を思い出しました。
日本のどこかにまだ誰にも知られていない、
まぼろしの廃線跡がある。
その廃線跡に行って始発駅から終着駅までたどれば、
ある奇跡が起きる――
「はいせんのォ、きせきッ?」
「がるっ?」(←訳:奇跡って?)
牧村さんは直感します。
平間さんの失跡とまぼろしの廃線とは、つながりがある。
その廃線跡を捜し当てれば、平間さんはそこに……
仕事のかたわら、牧村さんは探します。
誰も知らぬ廃線とは、ごこにあるのだろう?
奇跡とは、どのような?
幾億もの星の中からたったひとつの光を見つけ出すような、
切なくもあてどない作業の涯(はて)に
まぼろしの線路はあるのか、それとも……?
「むむゥ!
あッてほしィようなァ」
「がる~るる……」(←訳:ないような……)
鉄道好きさんのみならず、
ミステリ好きさん、ファンタジー好きさんも、
このすてきな《謎》物語を、ぜひ!
『天使の歩廊』を未読の御方は、どうかそちらも、ぜひぜひとも!
「ネーさァ、ちからをこめてのォ、おすすめェでスッ!」
「がるるるる~るっ!」(←訳:ぼくらもおすすめさっ!)