テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

衿もとの、きらめく宇宙。

2010-01-04 23:12:30 | ブックス
 今日、1月4日が仕事始めである御方も多いかと存じます。
 こんにちは、今年の御本の紹介初めにちょいっと緊張しているネーさです。どきどき。

「こんにちわゥ! テディちゃでスッ!」
「がるるぅ! がるっ!」(←訳:こんにちはっ、虎でーす!)

 えー、虎くんも御一緒に、
 さあ皆さま、本日の一冊&今年最初の一冊はこちらですよ~!


          
                ―― 半衿のおしゃれ ――



 著者は池田重子さん、’09年11月に発行されました。
 副題に『池田重子コレクション』とあります。
 ’09年のベストブックスとしてネーさがおすすめいたしました
 『池田重子流きものコーディネート』シリーズ全4巻では、
 池田さんによる着物・帯を中心とした全身のコーディネートが
 お披露目されたのですが、
 この御本で取り上げられているのは
 《半衿》――衿もとのおしゃれ、ですね。

「おおッ♪
 ひょうしィからしてェ、きれいィなのでスゥ~♪」
「がるっ!」(←訳:同感!)

 刺繍が施された色とりどりの半衿……
 美術品とも言える、素晴らしい意匠ですね。
 現在の半衿は、白い色のものが多いのですが、
 かつては色衿、刺繍衿が中心であった、と
 御本の序文で説明が為されています。
 とりわけ、明治から、大正、昭和初期にかけてが、
 半衿の美が大きく花開いた時期でした。

 絞り、織り、型染め、ぼかし染め、レース、ビーズ、ビロード……
 さまざまな技法で制作された半衿がフルカラーで紹介されてゆく中で、
 でもやはり、《和》の美を最もよく表現しているのは
 刺繍衿、でしょうか。
 柔らかに光を反射する絹糸が描き出す美しさは、
 いやもう、本当にため息するしかありません……。

「かッちょよすぎィ~でス!」
「がるぅ!」(←訳:ワンダフルぅ!)

 その昔は、半衿を仕舞うための専用のいれもの――
 『衿箱』という、桐製の箱が普及していたのだそうです。
 奥ゆかしい名の箱に収められていたのは、
 お姫さまの嫁入り道具か、
 お嬢さまへの贈り物であったのか……
 
「おしょうがつのォ、はんえりもォ、ありまスッ!
 おめでたいィ、でざいんッでスねッ♪」
「がーるぅ~」(←訳:なるほど~)

 お正月には、羽子板や、獅子舞や、
 宝尽くし、七福神さん、などの刺繍衿が良さそうです。
 そして、梅、桜、藤の花も。
 衣の美と、四季の美――
 ダイヤモンドのネックレスにだって負けない美、でしょ?
 ね、テディちゃに虎くん?

「ふァいッ!」
「がるっ!」(←訳:Yes!)

 年の始めの眼福に、おすすめのアートな御本です。
 招福にもなりそうな池田さんの最高級コレクションを、ぜひ!

「いけださんにィ、おおきなァ、はくしゅをッ!」
「がるるぅ!」(←訳:必見ですよ!)
 
 
コメント
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