テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ おフロの神々、ここに ~

2010-09-27 23:31:58 | ブックス
「……あやしィッ!」
「がるがるるるっる!」(←訳:怪しいよねっこれ!)

 えへん、何やらヒソヒソ会話が聞こえなくもありませんが、
 こんにちは、ネーさです。
 猛暑からいきなり天候不順の秋になっちゃいましたね。
 皆さま、ご無事ですか?

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「ぐるる!」(←訳:虎です!)
「ネーさッ!
 このごほんッ、あやしいィでス!」

 いいえ、怪しくなんてありませんよ。
 主人公さんは、とにかく真面目な、ひたすら真面目な働き者さん!
 そして、お風呂に生命を賭けるあの御方といえば……
 そう! あの傑作の、第二作です!
 こちらを、どうぞ~!


 
                 ―― テルマエ・ロマエ Ⅱ ――



 著者はヤマザキマリさん、’10年9月に発行されました。
 『マンガ大賞2010』『手塚治虫文化賞』を受賞した
 前作『テルマエ・ロマエ』の、こちらは待望のⅡ巻!
 テディちゃに虎くん、浴場技師のルシウスさんを憶えていますか?

「あはッ! すッぽんぽんのォ、おにいさんッ!」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:古代ローマのおにいさんだ!)

 はーい、そのルシウスさんです。
 Ⅰ巻を未読の方々のために、簡単に説明いたしますと……

 時はローマ帝国全盛の、はるーか昔、
 浴場(テルマエ)設計のお仕事をしていた建築技師の
 ルシウス・モデストゥスさんは……
 設計事務所をクビになっちゃいました。
 落胆するルシウスさん、
 友人に誘われて浴場に行き、
 何気なく、湯に身体を沈めますれば――

「た~いむゥあたァ~ッくゥ!!」
「ぐるるがるぐるるぅ~!」(←訳:タイムスリップだよぅ~!)

 ええ、突然の、それはもう突然の、
 タイムスリップです!
 瞬間的に、ローマの浴場から、
 2000年を隔てた現代日本の銭湯へ、
 ルシウスくん、時間旅行してしまいました!

 しかし、さすがは大ローマ帝国の市民さん、と評すべきでしょうか。
 普通の人間でしたら精神が崩壊しかねないこの事態に於いて、
 ルシウスくんの頭脳は冴えわたり、
 学ぶべきことはきっちりと学びます。

 ヴェスヴィオ火山を描いた壁画も、
 風呂桶や脱衣カゴといった設備の数々も、
 なぁんて素晴らしい!
 ローマでも、これはウケるぞー!!

「ほんとにィ、おふろォ、すきなのでスねェ~」
「ぐるるーがるがる~…」(←訳:ローマのヒトだからね~…)

 おトイレの神様がおられるのなら、
 おフロの神様もきっと何処かにおわすはず!
 
 おフロの神様に守られているに違いないルシウスくんの、
 時を超えたおフロをめぐる冒険が始まりました!
 このⅡ巻では、Ⅰ巻以上にスケールアップした冒険が、
 偉大なる使命と混乱が、
 いち技師に過ぎない彼の背に重くのしかかります。
 ローマ帝国の未来は、
 ルシウスくんの造る浴場が決する、と――!?!

「そんなのォ、ありィでスかッ??」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:ないとは言い切れないよ!)

 マンガ?
 いや、以前は読んだこともあったけど、というオトナの方々に!
 そしてとりわけ、
 塩野七生さんの『ローマ』シリーズが我が愛読書であるぞよ♪という御方に
 ぜひ読んでいただきたい作品です。
 味気ない資料ではない、活き活きとして読み手の心を動かす
 おフロから眺めるローマ帝国興亡史!
 歴史好きさん垂涎の怪作ですよ~♪

「ゆざめェ、しないィでねッ!」
「ぐるがるがるがるるるー!」(←訳:ていうか、湯あたりなさいませんように!)
 
コメント (1)
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